吉村唐木店の事件簿

掛軸・天神様・雛人形・五月人形の専門店、
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白寿記念 郷倉和子展 心の調べ

2013-10-24 18:21:46 | 日々の出来事

色づいていた街路樹の葉が散り始め、季節は晩秋に向かっているようです。
そんな雰囲気のある秋の午後こそ、読書や芸術の友、いや大親友といえるでしょう。
少し前になりますが、富山近代美術館にて 白寿記念 郷倉和子展 心の調べ を鑑賞してきました。


  
          富山県民の文化発信基地 県立近代美術館

文化功労者でもある郷倉和子氏は、父の千靱氏(日本画家)が富山出身ということもあり、富山にゆかりの深い画家です。
とくに、梅を題材にした連作は氏のライフワークであり、代名詞とされています。
本展でも、恩賜賞・日本芸術院賞を受賞された「静日」、静けさの中に物語を感じる「暮色白梅」などで、梅の凛とした強さ、美しさを味わうことができます。

最も興味深かったのは、昭和30年代にインドへ取材旅行されたときの作品です。
当時の日本が、個人の自由な旅行を許しておらず、外務省との折衝や諸々の手続きを、旧知の読売新聞社が働きかけてくれたという逸話も、時代を感じられて面白いのですが、その旅行で実らせた果実「楽園」が、個人的に傑作です。
燃えるような、情熱あふれる作品を、ぜひご覧になってください。

白寿記念というタイトルのとおり、郷倉和子氏は御年98歳(11月で99歳)。
大変なご高齢にもかかわらず、現在も筆を執っておられ、その衰えず瑞々しい感性に驚かされました。
 「郷倉先生を見習って、僕ももっと精進しないといけないなぁ・・・」


自らの人生を顧み、しみじみ反省しながら、併設の喫茶店で企画展限定コーヒー「和の調べを味わいました。

 

説明書きによると、マンデリンなど3種の豆を深煎りにし、落ち着いた甘みと味わいある飲み口に「和」を感じるコーヒーとのこと。
芸術の余韻に浸りながら、ゆったりまったりできるコーヒーです。
ご馳走様でした。


ただいま、天神様展示販売中 吉村唐木店ホームページ もよろしくです。


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