医療法人社団 美泰会 米川歯科医院のブログ

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横須賀市大津町(京浜急行・京急大津駅徒歩5分)

感染の窓

2017-10-26 22:06:44 | 予防歯科

横須賀市 米川歯科医院の米川です。

前回、虫歯は感染症で虫歯菌に感染することで発症する病気であることはお話しした通りです。
ではいつ頃感染するのか?誰から感染するのか?ということが気になるところです。

虫歯菌の感染は、生後19か月から31か月までの期間に母子感染すると言われています。
この期間のことを「感染の窓」と呼んでいますが、この時期にお父さん、お母さん、もしかすると、おじいちゃん、おばあちゃんなどの近親者から虫歯菌を貰ってしまっている、というのが現在のむし歯感染経路の考え方です。
感染の窓以外の時期には虫歯菌への感受性は低いとされていて、この時期を虫歯菌なしで過ごすことができれば、一生虫歯菌なしのお口の中を実現可能とされています。

実は虫歯になり易いかなり難いかは僅か1歳半から3歳くらいの時期に決まってしまっていた訳です。
とすると、この時期のお子様がいらっしゃるご家族のお口の中がいかに衛生的かということも同時に大切になる訳です。
ですからご家族の皆様も定期検診で虫歯チェックをして、衛生的になるようクリーニングをするのも効果的です。

 


虫歯・歯周病は細菌が原因!!

2017-10-19 22:23:32 | 予防歯科

横須賀市 米川歯科医院の米川です。

前々回にお話した通り、主要な病気を予防する共通6項目のうちの1つは「歯・口腔の健康」なのですが、お口の中の健康を妨害する代表的な疾患は「虫歯」と「歯周病」です。

今でもたまに、「出産したら歯が弱くなって虫歯になった」とか「年を取ったから歯周病になっても仕方がない」とか耳にします。
「胎児に歯のカルシウムが奪われてお母さんの歯が弱くなり虫歯になる」なんてことはあり得ませんし、もちろん年齢を重ねた結果歯周病になるなんてこともあり得ません。

虫歯も歯周病も原因は細菌です。つまり感染症です。
逆に言うと原因である細菌がお口の中にいなければ虫歯も歯周病も発症しません。

ではその原因菌は?というと、虫歯菌は

1.ストレプトコッカス ミュータンスStreptococcus mutans
2.ストレプトコッカス ソブリナスStreptococcus sobrinus

が代表的です(その他にも数種類の菌は議論の余地がありますが…)
 
また歯周病菌は
 
1.ポルフィロモナス・ジンジバリスPorphyromonas gingivalis
2.トレポネーマ・デンティコーラTreponema denticola
3.タンネレラ・フォーサイシア Tannerella forsythia
4.アグリゲイティバクター・アクチノミセテムコミタンスAggregatibacter actinomycetemcomitans
5.プレボテラ・インターメディアPrevotella intermedia
6.フソバクテリウム・ヌクレアタムFusobacterium nucleatum
など数種類(正確な数字は議論が分かれるでしょうが10種類以下でしょう)です。
 
ですので虫歯や歯周病にならない為にはこれらの細菌に感染しないか、感染していても発症しないように極少量以下にコントロールするようにすればいいわけです。
これらのポイントを次回以降でお話しできればと思っています。
 
 

花田信弘先生のセミナーを受講しました

2017-10-12 22:55:12 | 学会・勉強会

横須賀市 米川歯科医院の米川です。

今週は今日まで暑いくらいの日が続きましたが、明日からは急に寒くなるようで服装に注意が必要そうですね。

今週の日曜日は鶴見大学歯学部教授の花田信弘先生のセミナーを妻と一緒に受講しに東京へ行って参りました。
花田先生は3DSを考案された予防歯科の第一人者で、前回ブログでも取り上げた「主要疾病の予防共通6項目」を提唱しておられる先生です。
ここ数年花田先生のご講演は毎年参加させて頂いておりますが、毎年毎年新しい内容が加えられ勉強になります。

鶴見大学歯学部 探索歯学講座

ちなみに米川歯科医院は3DSを導入していますが、導入当初から花田先生の講演で勉強させて頂いておりますので鶴見大学の歯科医院ご紹介にも掲載させて頂いています。

3DS実施歯科医院 歯科医師のご紹介

病気にならないように予防し、健康のまま生活を送り続けられるように米川歯科医院でも情報発信をしたいと思っています。

 

 


主要な病気を予防する共通項目とは!?

2017-10-05 22:43:17 | 予防歯科

横須賀市 米川歯科医院の米川です。

病気にならず一生健康で過ごしたいと誰しも願うことと思いますが、残念ながら世の中には何千、何万種類と病気が存在します。
それらの全ての病気にならないよう予防するため生活をするとすると、あれこれやることが多過ぎて逆にそれこそ健康でいられなくなってしまうかもしれません…。

そんな中、いろいろな病気に対するそれぞれの予防法データを蓄積し、それぞれに共通する予防項目をリストアップしたという研究が行われ、主要な病気を同時に予防する共通する6項目が判明しました。

それが

  1. 栄養
  2. 休養
  3. 運動
  4. 禁煙
  5. 節酒
  6. 歯の健康

以上の6項目です。つまり、
しっかり栄養を摂り、休養(睡眠)する。
運動は1日1万歩歩くなどを目標に。
煙草を吸わず、お酒は飲み過ぎない。
そして歯の健康を保ち、栄養摂取ができ、お口からばい菌を体の中に入れないように清潔にする。

厚生労働省の健康施策「健康日本21」にもこの6項目は推進方向として明記されています。
お口の中の健康は全身の健康管理にもすこぶる重要ですので、定期的な歯科検診を受診して下さい。