おざわようこの後遺症と伴走する日々のつぶやき-多剤併用大量処方された向精神薬の山から再生しつつあるひとの視座から-

大学時代の難治性うつ病診断から這い上がり、減薬に取り組み、元気になろうとしつつあるひと(硝子の??30代)のつぶやきです

政治の二極化とともに、強まるアメリカ人の「民主主義のあり方」への不満-アメリカ合衆国について⑧-

2024-09-12 07:06:53 | 日記
初代大統領のジョージ・ワシントンは、退任時に不安を覚え、建国間もないアメリカが不確かな未来を生き抜く上で、政治の二極化が深刻なリスクとなることを真剣に考え、
「政治の二極化は、根拠のない嫉妬や間違った警告によって共同体を動揺させ、他者に対する敵意を煽り、時に暴動や反乱を誘発する。
そして、外国からの干渉や腐敗への扉を開き、党派的情熱という経路を通じて、悪影響が容易に政府そのものに及ぶようになる」
と、警告をした。

ワシントンが亡くなってから、225年経つが、現在のアメリカが、ワシントンには、見えていたようである。

これまでにも、アメリカには、政治的には二極化したデマゴーグが常に相当数存在していたが、大統領選挙を揺るがすようなことは、最近までは、なかったのではないだろうか。

「政党内のふるい分け」は、過去60年のアメリカ政治支配し、二極化してきた。

「政党内のふるい分け」が始まったのは、南部テキサス州出身の民主党大統領リンドン・ジョンソンが積極的に取り組み、1964年に公民権法を、南部出身の民主党議員の激しい反対を押し切って、可決させた時であった。

南北戦争以降、南部は民主党の強固な支持基盤であった。

民主党は、南北戦争や奴隷制の終結に関して、リンカーン率いる共和党に対して、決して容赦をしなかったからである。

社会、経済、人種、宗教、軍隊に関しても、南部は一貫して保守的な価値観を保っていたのである。

共和党は、1964年に、バリー・ゴールドウォーターが大統領選挙に出馬したときに初めて掲げられ、1968年と1972年の大統領選挙を制したニクソンによって完成されることとなる「南部戦略」によって、民主党の強固な地盤である南部を、一見すると突如、共和党支配の南部へと確実に変えることに成功したのである。

このようにして、共和党全体はさらに保守寄りに、民主党はさらにリベラル寄りの政党となった。

そして、両者が重なり合う部分は、ほとんどなくなってしまったのである。

南北戦争後の南部再建時以来、アメリカの政党における二極化の度合は、今が最大となっているのかもしれない。

政党間の隔たりが広がり続けてきた理由のひとつは、共和党が右傾化したからであり、民主党の立ち位置は以前からあまり変わっていないといっても過言でないかもしれない。

例えば、ヒラリー・クリントンは、60年前の典型的な共和党穏健派に相当し、アイゼンハワーとニクソンは、現在の共和党員よりもずっと民主党員に近い。
レーガンやブッシュも、現在の共和党過激派と比べれば、穏健派と名乗れるだろう。
また、クリントンは、ほとんどのヨーロッパ諸国では、中道派の政治家かもしれないが、トランプと現在の共和党の一部は、ヨーロッパの急進右派のように過激な右派のようでもある。
......。

政治の二極化が進むにつれて、党派的嫌悪の感情が、強まってきた。

10年前のデータになってしまうが、2014年にピュー研究所が行った1万人の成人を対象とする調査では、対立する政党に対して、強い嫌悪を感じる人の割合は、1994年に比べ、共和党員では17%から43%、民主党員では16%から38%に増えていることが判明した。

また、対立する政党が国の安定の脅威であると心配すると民主党員の70%、共和党員の62%が考えており、両党とも、極端に党派心の強い人ほど政治プロセスに深く関わり、中道の穏健な人々を納得させるよりも、党の極性化を進めることに熱心であるようである。

そして、穏健派は49%から39%に減少した。

政治に関心を持つ人々は、自らと同じ政治的思考を持つ人々ばかりで集まるという傾向が、共和党員の63%、民主党員の49%に見られる。

さらにこの調査の最も恐ろしい結果は、半数以上のアメリカ人が、現在の「民主主義のあり方」について不満を抱いているということ、であろう。
......。

少なくとも1960年代までは、民主党と共和党の2党には、重なり合う部分が、極めて多く、当選する者たちが一時的に変わったことで、多少の問題が生じても、政策が劇的に変化することはなかった。

ところが、今や、もはやそのような状況ではなく、もはや政治を軽視して良い理由もなくなっている。

今、政党間を隔てる違いは、明確であり、不変であり、妥協など出来ないようにも見える。

アメリカの民主主義と世界の持続可能性の両方を賭けた大統領選挙は、一か八かのギャンブルになってしまったのであろうか。

そして、このことは、アメリカだけの問題であろうか。

いずれにしろ、政治に対する私たちの倦んだ気分を治さなければ、それは私たちの命をも奪うことになることは、確かであろう。

ここまで、読んで下さり、ありがとうございます。

昨日、アメリカ大統領選テレビ討論会が行われたので、このような今日の日記になりました^_^;

まだまだ暑いですが、体調管理に気をつけたいですね。

今日も、頑張り過ぎず、頑張りたいですね。

では、また、次回。


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