「あなたの夢はなんですか? 私の夢は大人になるまで生きることです。 そのとき少女はこう答えた。」
池間 哲郎:著 2011年:致知出版社
1時間もあれば読める分量の本ですが、内容はかなりインパクトがあります。
表題は、ビデオカメラマンをしていた著者と、フィリピンの煙と悪臭が漂うごみの山でごみを拾って集める少女とのやり取りです。「あなたの夢はなんですか?」と聞いた時、少女がニコニコしながら「私の夢は大人になるまで生きることです。」と答えたそうです。大人になるまえ生きるなんて当然のことだと思っていた著者は、そんな当たり前のことが夢だと聞いて愕然とし、自分の人生を変えていくことになります。著者は現在、NPO法人アジアチャイルドサポートの代表として、沖縄を拠点にアジアの子どもたちの支援活動を行っています。
この本は、厳しい環境で必死に生きる子どもたちの姿を伝えることで、日本中の子どもたちが真剣に生きる大切さを学んでほしい。そして一生懸命生きることの大切さに気づいてほしいという思いで書かれた本です。そして、世界の食料生産は十分なはずなのに、米国や日本に偏在するために多くの子どもたちが飢えに苦しんでいること、ほんの百円ばかりのお金がなくて秒刻みのペースで死んでいっていることとともに、フィリピン、タイ、カンボジア、モンゴル等の子どもたちの様子が描写されています。
途上国の子どもたちが貧困に苦しんでいることは知っていると思っていたのに、こんなにも厳しい現実なのかと胸が詰まる思いで読みました。まさに自分で見て聞いた話の強さを感じる本です。著者の撮った写真も載っており、さらに説得力を増しています。
シンプルな内容なだけに、いろいろと考えさせられる本です。一つ思ったのは、大人になることを目指すのは、多くの生き物と同じ状況なのかもしれないということです。だとすれば、人間の築いてきた文明は、21世紀にいたっても、多くの人々を大人になることが厳しい状況におくという犠牲の上に成り立っているに過ぎないのでしょうか。
とにかく簡単に読める本なので、ぜひ読んでもらえればと思います。
池間 哲郎:著 2011年:致知出版社
1時間もあれば読める分量の本ですが、内容はかなりインパクトがあります。
表題は、ビデオカメラマンをしていた著者と、フィリピンの煙と悪臭が漂うごみの山でごみを拾って集める少女とのやり取りです。「あなたの夢はなんですか?」と聞いた時、少女がニコニコしながら「私の夢は大人になるまで生きることです。」と答えたそうです。大人になるまえ生きるなんて当然のことだと思っていた著者は、そんな当たり前のことが夢だと聞いて愕然とし、自分の人生を変えていくことになります。著者は現在、NPO法人アジアチャイルドサポートの代表として、沖縄を拠点にアジアの子どもたちの支援活動を行っています。
この本は、厳しい環境で必死に生きる子どもたちの姿を伝えることで、日本中の子どもたちが真剣に生きる大切さを学んでほしい。そして一生懸命生きることの大切さに気づいてほしいという思いで書かれた本です。そして、世界の食料生産は十分なはずなのに、米国や日本に偏在するために多くの子どもたちが飢えに苦しんでいること、ほんの百円ばかりのお金がなくて秒刻みのペースで死んでいっていることとともに、フィリピン、タイ、カンボジア、モンゴル等の子どもたちの様子が描写されています。
途上国の子どもたちが貧困に苦しんでいることは知っていると思っていたのに、こんなにも厳しい現実なのかと胸が詰まる思いで読みました。まさに自分で見て聞いた話の強さを感じる本です。著者の撮った写真も載っており、さらに説得力を増しています。
シンプルな内容なだけに、いろいろと考えさせられる本です。一つ思ったのは、大人になることを目指すのは、多くの生き物と同じ状況なのかもしれないということです。だとすれば、人間の築いてきた文明は、21世紀にいたっても、多くの人々を大人になることが厳しい状況におくという犠牲の上に成り立っているに過ぎないのでしょうか。
とにかく簡単に読める本なので、ぜひ読んでもらえればと思います。
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