yokkieの気になること

障害者・児童福祉のことが多くなるかな

PanasonicのGX8に古いPE-20Sが使える話

2019-01-07 00:28:26 | カメラ
 ブログを書くのは数年ぶり。 最近、SNSは使っていたけど、使い分けた方がいいかなと思って、こちらに書く。

 ここ数年、デジカメはSONYのRX100を使っていたけど、電池の蓋が開いてないと電源が入らない。しかもちょっとしたことで電源が落ちるという体たらくな状態になってしまっていた。さらに電池を抜いて置かないと数日で放電してしまうため、この夏についに新しいデジカメを買った。

何とかRX100は生きているので、久しぶりに一眼を、どうせだったら初めてのミラーレスにしようということまでは決まり、持ち歩きしやすい小型のものにしようと思って調べていたのに、吉祥寺」のヤマダ電機で現品限りのPanasonic GX8が高倍率ズーム付きで格安で売っていたので、つい買ってしまった。

つい買ったとはいえ、ファインダーが見やすくて、背面液晶もバリアングルで気に入って使っている。

さて、ここからが本題で、GX8でよく言われる欠点として、内臓フラッシュがない。そんなに困らないんだけど、やっぱりあった方がいいかな、でもお金は使いたくないし、安い純正フラッシュは光量が少なすぎでしょと思っていたところで、思い出したの昔使っていたPE20-S。

比較的小型だけどガイドナンバーは20あって、純正小型のガイドナンバー7とは大違い。外光オートとマニュアル発光で充分でしょと思って取り出したら、接点が青さびで動かない。調べて、接点洗浄剤で綺麗にしたら、無事復活。

テストしようと思っていたら、水道栓が壊れて工事業者さんに流しの下の写真を送る必要がということで、流しの下を、絞り優先の外光オートで撮ったら、うん、問題ないね。

TTL調光が使えない分、お勉強になるわ。 というわけで、Panasonicのミラーレスで外付けフラッシュがつけられるなら、外光オートフラッシュも選択肢だよって話でした。



『旅する駅前 それも東京で!?』を読んで

2015-07-05 17:53:21 | 本(一般)
『旅する駅前 それも東京で!?』  著:カベルナリア吉田  彩流社 2010年

沖縄や離島を旅する本を主に書く著者が、初めて東京を旅して書いた本。東京でも、地味な沿線、駅前ばかりを選んで歩き、食べ、地元の人と話している。自分の住んでいる沿線も載っていたので思わず借りたのだが、意外な掘り出し物だった。

まずもって扱われないであろう目立たない駅前を歩く。ある意味マニアックな対象を選びながら、歩き回り方はある意味普通で、ひたすら歩き、食べ(たまには買ったり、散髪したり)、お店の人たちとの会話を楽しむ。文章も冗長さのないシンプルな文章で書かれているので、一駅ごとはちょっと物足りないくらい短く収まる。でも、何気ない交流にちょっと心が動かされるのはなぜだろう。何かを狙っているのではなく、素直に訪れた先での出来事や交流を楽しむ著者の姿勢があるから、そこに普通なようでお店の人にとっては普段はない来客との交流が生まれていると感じた。

そうなんだよ、そんな地味な地域に外からの来客は少なくて、しかも用件を済ますだけじゃなくてその場所に関心を持ってくる人なんて実際はそんなにいないんじゃないかな。そこで生まれる交流は、だからちょっと惹かれてしまう。人見知りの自分にはなかなかできないけれど、物好きな行動なんだけど、ちょっと憧れを感じてしまう。その地域への小さな関心や愛着を起こさせるものがある。

東京でも、こんな旅ができるんだな、東京も捨てたもんじゃないな。著者のそうした思いがそのまま自分の感想になる本だった。


『武蔵野少年物語』を読んで

2015-06-28 21:09:28 | 本(一般)
『武蔵野少年物語』 本所次郎:著 2007年 ポプラ社

戦中、戦後に少年時代を過ごした少年の成長小説。多分に著者の自伝的な要素が詰まっていることを感じさせる。この本を手に取った理由は、武蔵野市立図書館で武蔵野市を扱った本の特集をしていて、主に吉祥寺を中心とした武蔵野、三鷹が舞台の小説として置いてあったからだ。

武蔵野市が舞台になるのは物語の大半を占める戦後の部分だ。生家である寺を焼きだされ、疎開をした後に縁あって吉祥寺に転居してきた。住職である父は、家族を食べさせるのも厳しいのに、人助けと言って狭い貸家に次々と居候を住まわす。両親とも教育への意識は低く、主人公は兄ともども学校に通うこともできない日々を過ごす。

貧乏から抜け出したい、理不尽な教師を見返したいといった思いは比較的共感しやすい。しかし、環境に甘んじる家族への嫌悪感には違和感を感じる人も多いのではないか。強烈な自負心、反発心、向上心が戦後の復興期の時代を想像させてくれる。きっと、この時代を生きた人にとっては、回顧させてくれるのではないか。

吉祥寺になじみのある人なら、なじみのある地名や学校が随所に描写され、戦後の吉祥寺界隈に思いを馳せることができるのもこの本の魅力だ。そして、戦後の復興期でも比較的裕福な地域だったんだなと感じた。主人公の暮らしが標準だった地域も珍しくないだろう。

やはり、武蔵野市、吉祥寺を知っている人におすすめしたい本かな。


『サッカーボールの音が聞こえる』

2015-06-13 10:34:08 | 福祉
『サッカーボールの音が聞こえる』 平山譲:著 新潮社:2010年

 このブログで感想を書いた中で、一番引き込まれた本。久しぶりに、早く先を読みたいという気分になり、おまけに、喫茶店でも電車の中でも涙が出てきて対処に困るはめに。

 タイトルのサッカーボールの音というのは、全盲の視覚障害者の競技であるブラインドサッカーで使うボールの音だ。ボールの中に鈴が入って音が出る特殊なボールを使い、そのボールが動いた時の音と、ゴール裏にいてゴールの位置や距離角度を知らせるコーラーの声を頼りに行うサッカーだ。もともとサッカーが好きだった男性が中途失明し、絶望の中から立ち上がろうとしたときにブラインドサッカーと出会い、大好きなサッカーへの想いと仲間との絆によって変わっていく過程を描いたノンフィクションだ。

 主人公として描かれる石井宏幸氏は、中学時代に喘息で療養生活を余儀なくされ、19歳で白内障により右目失明、28歳で緑内障による失明と、何度も困難に直面することになる。絶望のあまり無気力になった日々も描かれるが、そこから立ち直っていく過程が丁寧に描かれている。本当に好きなことがあることの大切さ、焦らず見守り大事なところで支えてくれる家族、本人は気付かない彼の魅力に引きつけられている仲間、一つ一つは特別なことではないのかもしれないが、積み重ねられていくことですごい力になるんだなと素直に感動させられた。

 現在、石井氏はブラインドサッカーの普及に尽力している。とにかく説明するより、一読をおすすめしたい本だ。


 



『子どもの発達障害と情緒障害』を読んで

2015-05-31 22:24:16 | 福祉
『子どもの発達障害と情緒障害』健康ライブラリーイラスト版 講談社  杉山登志郎:監修 2009年

 発達障害について、発達障害や虐待の問題では著名な杉山氏が監修した本。健康ライブラリーイラスト版とあるとおり、イラストをふんだんに使いながら、杉山氏もまえがきで書いているとおり、子どもの発達の問題と情緒的な混乱の複雑なからみやいを優しく解説し、解決に向けた道すじを示した本となっている。

 今まで杉山氏の本は、関係者に向けた本や社会への提言、専門誌への寄稿など、比較的難しい部分があったり厳しい論調だったりというものを目にする機会が多かった。それらも内容的には示唆に富み、保護者と子どもが少しでも困難な状況から立ち直り、その子なりの育ちを保障できるようにという熱い気持ちが伝わるものであったし、豊富な臨床経験からデータも使用して説得力のある本だったが、この本では、保護者に向けた優しいまなざしが感じられたのが、なんとなく嬉しく読めた。

 発達障害という言葉は多くの人が知るようになり、情報を得る機会も、療育などを受けられる環境も整いつつある。もちろん、発達障害への理解が深まっても、わが子の障害について前向きに理解するためには大きな壁がある。そして、発達障害であることを理解したとしても、発達障害というとその障害特性ばかりに着目され、いわゆる障害特性に応じた対応をすればという意識を持つ保護者や関係者が多いのではないだろうか。その点を杉山氏は重視し、保護者と子どもの育ちの過程をよく知ることで、正しい診断と支援ができるという点を力説している。

 先に読んだ佐々木氏の自閉症についての本の感想でも少し二次障害について触れたが、発達障害の場合さらに情緒障害との判別自体が難しいこともあり、診断や支援についてはより困難な場合も多いのだろうと思う。障害特性も含めてその子をよく知ることが重要なのだろうが、難しいケースはたいてい保護者も支援が必要な状況というか、保護者の方がより難しい場合もままある。障害特性も含めて保護者と子どもをよく知ることが重要になり、しかも保護者は子どものこと以上に自分のことの受け入れが困難な場合が現場では珍しくない、というか普通にあるのだが、焦らずやっていくしかないのでしょうね。