『あべ弘士の動物よもやまばなし』 あべ弘士:著 2011年
旭川市旭山動物園の飼育係を長年務めた後、絵本作家に転身し、代表作「あらしのよるに」など数々の絵本を世に送り出している著者が、北海道新聞への4年間の連載をまとめた本だ。
新聞連載したものを、季節ごとにまとめてリズムよく読むことができる。著者が生まれ育った北海道の野生動物、長年勤めた旭山動物園の動物、全国・海外に出かけて出会った動物と様々な動物の話が全48編。味のある暖かいイラストとフランクな語り口で語られる。
北海道の自然と動物の近い生活、長年動物と関わってきた著者の年輪を感じられるところがまずこの本の大きな魅力と感じた。また、動物の魅力的な営みを書いたうえだから、破壊する人間の愚かな行為をピシッと指摘する言葉に重みがある。
動物の死、惜しまれる死だけではなく、狩猟による死、食することによる死にまつわる体験も多く書く(どじょうの話は、おーっと声が出た)。生き物として他の動物の命を頂く行為と、脈々と続いてきた動物の営みを破壊する行為との違いを改めて考えさせられる。かわいがるのだけではない、まさに動物と生きていくのが大好きな人なのだろう。
旭川市旭山動物園の飼育係を長年務めた後、絵本作家に転身し、代表作「あらしのよるに」など数々の絵本を世に送り出している著者が、北海道新聞への4年間の連載をまとめた本だ。
新聞連載したものを、季節ごとにまとめてリズムよく読むことができる。著者が生まれ育った北海道の野生動物、長年勤めた旭山動物園の動物、全国・海外に出かけて出会った動物と様々な動物の話が全48編。味のある暖かいイラストとフランクな語り口で語られる。
北海道の自然と動物の近い生活、長年動物と関わってきた著者の年輪を感じられるところがまずこの本の大きな魅力と感じた。また、動物の魅力的な営みを書いたうえだから、破壊する人間の愚かな行為をピシッと指摘する言葉に重みがある。
動物の死、惜しまれる死だけではなく、狩猟による死、食することによる死にまつわる体験も多く書く(どじょうの話は、おーっと声が出た)。生き物として他の動物の命を頂く行為と、脈々と続いてきた動物の営みを破壊する行為との違いを改めて考えさせられる。かわいがるのだけではない、まさに動物と生きていくのが大好きな人なのだろう。