
9月にしまなみ街道をクロスバイクで80キロほど走って、サイクリングに楽しさに目覚め、初のロードバイク探しの三連休を過ごしている(苦しさの方ははすぐに忘れる!) 自転車といえば、小学生の時に流行った電動フラッシャー付きドロップハンドル車(当時多分4〜5万円くらいした)を親にせがんで買ってもらった記憶はあるが、高校時代片道20分の通学で使っていた自転車がどんなものだったかの記憶はなく、大学時代も最初の2年は碁盤の目のような京都の街をチャリンコで走り回っていたが、それも原付バイク(Yamaha RD50)を買ってお払い箱になってしまった。就職してからはクルマ生活になったので、しまなみアドベンチャーは、ほぼ40年ぶりの自転車体験であり、ここまで長距離を走ったのも初めてだった。
バイクブランドの名前も、聞いたことがあるのが幾つかあるくらいで、自転車の知識はほとんどゼロからの検討だが、自転車乗りの友人が教えてくれた今人気のブランド(トレック、スペシャライズド、サーベロ、ピナレロ、コルナゴ)あたりをネットでチェックし、近所の自転車店を訪ねてみた。なにぶんハンドルがサドルよりも低い位置にあるロードバイクに乗ったことがないので、まずは自分に乗りこなせるものかどうか、それを確認しないことには何を買うべきかもわからない。その点、販売量的にもトップクラスのトレックはホームページ(HP)も充実しているし、直販店や専売店がたくさんあって試乗もさせてくれるのでありがたい。まず港北にある「Bike Plus」でエモンダARL5同SL6、アルミバイクのトップモデルとカーボンフレームの下から2番目のモデルを試乗してみた。
Bike Plus港北はモザイクモールの近く、かつてのサターン横浜(今はメルセデスベンツの店舗)の界隈にある。店内では3人のスタッフが忙しく接客していたが、2車種の試乗をお願いすると、手際良く身長と股下を測って試乗車を用意してくれた。最初はアルミ車の方に乗る。こちらも結構軽快に走る感じだが、やはりかなり路面のショックを拾う感じ。店の周辺の周回(300mほど)を4〜5回してSL6に乗り換えると、その軽さ、乗り心地のしなやかさは私のような素人でも漕ぎ出した瞬間にわかる。変速機もこちらはアルテグラが奢ってあり、慣れたこともあるが、ずっとスムースにギアチェンジができる。完成車重量で8.25kgとカタログにあるが、ALR5との1kgの差以上にライドの質感が違い、どんどんスピードを上げたくなるのだ。28万円と44万円(税込)の差はあるが、買うなら迷わずSL6の方だと思った。エモンダは元々軽量、ヒルクライム用として開発されたそうで、エアロ性能は一番人気のマドーネがより優れるそうだが、2021年式からモデルチェンジした現行モデルは、平地からヒルまでこなし乗り心地も重視したオールラウンダーになったと評価されている。
これなら私にもノレルモンダ、と嬉しくなってもう一軒回ったのが、自宅から1キロ少々、市ヶ尾の丘の上でスタバと人気のケーキ屋さんがある交差点に店を構える「サイクリストOGGI。」こちらは、イタリアブランドを中心に欧州製バイクを置いている。実は、ここは先週月曜にジョギングがてらに訪問したのだが、店主が10数年前に還暦をすぎてこの自転車屋を始め、ご自身もその時サイクリングを始めたという人で、今は自転車乗りの息子さんと二人で経営している家族的なお店。最初は一番メインに扱っているWilier(ウイリエール)のGTRというカーボンバイクを勧められた。ちょうど、Si2という電動変速機搭載車が日本限定100台で発売され、税込で404,000円というお値打ち価格だという(フレームだけ輸入して日本で組んでいるので安いとか)。
ウィリエールは、イタリアのバイクの中では知名度が低いようだが、確かに老舗でレースでの実績もあるようだ。しかし、日本のHPも貧弱で扱い店舗も少ないので、あまり人気は高くなさそう。Si2は、難なくギアチェンジができて、特に長距離で何百回もシフトチェンジするライダーの負荷の軽減は大きいそうだし、ケーブルの交換なども不要なので、シマノがこれに力を入れているらしい。トレックの若い販売店員も、結構誉めていた。ただ、気になったのが、お店で計測してもらった完成車が9.5kg以上あったことや、そのスリムなデザインにあまり特徴がなく、配色も今ひとつ大人しいと思えること。
Si2は確かに楽なのだろうが、車でいうとオートマ限定免許を取るようで、マニュアルの味を知ってこそその価値が分かるのではないか、などと要らぬことを考えるのである。
昨日の2回目の訪問では、ミドルグレード車として並んでいたピナレロ、コルナゴ、ORBEAなどの説明を受け、車重も計ってもらったりした。白のコルナゴもカッコ良いが、サイズが私には少し小さいとのことで、候補として浮上したのがピナレロのパリス。こちらは980gの軽量フレーム(東レ製)に、Shimano105を組み合わせたもの。ブレーキは全てディスクとなる。重量は約9kgと軽いとはいえないが、これはホイールとタイヤをグレードアップすれば500g以上軽くなると店主。色はバーガンディが一番カッコいいと思うが、店舗にあるグレイ・スチールも悪くない。このバイクは、タイヤも30cまで履けるようで、未舗装路やグラベルなどもタイヤを代えれば走れる汎用性もある。
ということで、オールラウンダーで、メーカー完成車で坂もロードも結構走れそうなのがエモンダSl6だが、値段が少し高いのと乗ってる人が多そうなことがマイナスか。デザインの面白さやブランドの魅力(ネットを見ると女子の人気が高い?)で言うと、ピナレロ・パリスが良さそうだ。バイク屋さんが近所でアットホーム(月2回に日曜走行会も実施)、店主が歳行ってから始めた人で色々相談もできそうだと考えると、ピナレロで決めてしまおうか、と思っているところである。
さて、この安くはない買い物を山の神にどう説明するか。置き場所もないじゃないの、と言われそうだが、、汗。
(後記:結局、試乗がしっかりできたTrek Emonda SL6を購入しました。納車は11月中旬)
車重(kg) ( )内はフレーム重量. メーカー公表値 | コンポ | ホイール | デザイン、ブランド | 価格(税込) | 保証 | |
ピナレロ・パリス | 9.15 (980g) | 105(R7000) | RS101 (28c). 30cまで可 | ◎ | 396,000 | 特になし! |
トレック・エモンダSL6 | 8.25(1,116g) | Ultegra | Paradigm (28c) | ◯ | 444,400 | フレーム生涯。コンポ2年など |
ウィリエールGTR Si2 | 9.5* (1,450g) | 105(7150) | RX 1.0D (28c) | ○ | 404,000 | 特になし |
*実測値 |