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夢王たちの宴ードラッグ戦争の痕でー■第20回■

2014年11月21日 | 夢王たちの宴ードラッグ戦争の痕でー
夢王たちの宴ードラッグ戦争の痕でー■第20回■
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
http://www.yamada-kikaku.com/
■第20回■

「導師デルガ、こちらがプレイヤーのジェイです」

「ジェイ、こちらがビブラフォーンコンテストのブロデューサーの導師
デルガです」

 「どうも、初めまして導師」

ジェイはデルガと握手をしながら、デルガの顔に見覚えがあると思った。

どこだ。どこであったのか。

一方、デルガの方もジェイの顔に既視感があった。お互いに一瞬だが
見つめあっている。

 「ジェイ、あなたとはかつてお会いしたことかありましたかな」
導師はそう口を開いた。

「いえ、これが初めてだと思いますが」

「それはそれは、失礼しました。私の間違いでしょう。
ところで、プロのプレイヤーの方が、ちょうど我々のゴルゴダシティに、来ておられ
ろという事はとてもうれしい事です」
マリクが言った。


「それじゃ、ジェイ。ビブラフォーンの演奏曲を指定していいでしょうか」

「曲目は、「ハルフォードの稲妻」をお願いしたいのです」デルガが言う。

「ハルフォードの稲妻」は演奏が禁じられた曲になっていて、悪魔が生まれ出るという曲のはずです」マリクが反対した、

 「かまわない。悪魔どもが出現するだと、面白いではないか」

 「わかりました」
 
 マリクは、陰でほくそ笑んでいた。

「それじゃ、キーワードはハルフォードの稲妻の第2楽章としよう。

それが弾かれ始めたらおもしろい事がおこるぞ。

「マリクくん」

 考え込んでいるマリクにデルガが声をかけた。

 「ビブラフォーンブレイヤー狩りの方はどうだ」
 
「かなり集まってきています」

「それじゃ、ビブラフォーンコンテストの前人気をあおってくれ」

「わかりました。導師」

あいかわらず、マリクは笑っていた。

「それから、マリク、ジェイを、ゴルゴダシティの一番良い部屋にお泊めして、お世話をし
てくれ」

「わかりました」 マリクは不思議に従順だ。

「それでは。ジェイ、コンテストの日に又お会いしましょう。何かとご不便をおかけしますが、
、このマリクに言いつけて下さい」

「わかりました導師」

ジェイは答えた。
 
これで儀礼的な、二人の会見は終った。

デルガは、ジェイはビブラフォーンの日に死んで
しまうに渥いないと思った。

しかし、あの顔はどこかで見た記憶が払拭できない。

何の考えもなく、デルガは、あの大赦界の壁を見つめた。

そうか、
くそっ、
わかった。

頭がくらくらとした。倒れそうになる。

そばのモーターが、かかえてくれなければ、倒れていたところだ。

何という事だ。そうか。そうだったのか。デルガは、ジェイが何者か、何故にここに
会えあわれたのかを理解した。



一方、導師デルガは冷汗を流し始めていた。そして罪の意識がおいてくる。

「この私の世界も終るかもしれん」導師デルガは、独りごちた。

「何か、おっしゃいましたか」他の道化師が尋ねた。

「いや、何でもない。私を一人にしておいてくれ」

デルガは、その日から、コンテストの日まで個室にこもり続けた。



一方、・マリクは、ジェイを個室に案内してから、アリソンを呼んだ。

 アリソンはマリクの命令を受けて、モーターの動きを統禦してい

る男に会いに行く。

「ふふ、もうすぐ、ここは私の世界になる」

マリクもわらいなが独りごちた。

(続く)
1975年作品 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
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