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【対話と】APEC首脳会談、安倍ちゃん外交はまだ始まったばかり【圧力と】

2006年11月19日 | 北朝鮮関連

APEC首脳会議、北朝鮮への非難・制裁求める声明・・・読売新聞
【ハノイ=高木雅信、岩城択】ハノイで開かれていたアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議は19日午後、加盟国・地域全体で自由貿易協定(FTA)を締結する「アジア太平洋自由貿易地域」(FTAAP)に関する共同研究の開始などを盛り込んだ首脳宣言を採択し、閉会した。
 また、議長は「北朝鮮の核実験に関する声明」を発表し、加盟国・地域の非難と懸念を表明した。
 声明は、7月のミサイル発射と10月の核実験を地域への明白な脅威と位置づけ、国連安全保障理事会が採択した7月の非難決議と10月の制裁決議の完全な実施を求めている。日米両国は文書形式の採択を主張したが、中国の反対などで、議長を務めたベトナムのグエン・ミン・チェット国家主席(大統領)が読み上げる形となった。
 19日の首脳会議で、安倍首相は「(北朝鮮の核問題をめぐる)6か国協議は歓迎するが、開催自体が目的ではない。北朝鮮が非核化に向けた具体的行動を早急にとるよう圧力をかけるためにも、一致結束して働きかける必要がある」と訴えた。
 拉致問題についても、「被害者はわが国にとどまらない。このような非人道的行為が許されないことを、国際社会の総意として伝えることが重要だ」と指摘し、ブッシュ米大統領やハワード豪首相が日本の立場に理解を示した。
 一方、首脳宣言では、FTAAPに関する政府間共同研究に関し、来年9月に豪州で開く次回首脳会議での報告を求めた。凍結中の世界貿易機関(WTO)の新多角的貿易交渉(ドーハ・ラウンド)については、早期再開と妥結を最優先事項と位置づけた。
 このほか、テロについて、「持続的な経済発展や貿易の安全を脅かす」とし、APECとして対策に取り組む重要性を強調し、エネルギー安全保障での対応強化も盛り込んだ。

 ベトナムでAPEC首脳会議が行われ、その席においてFTAだけでなく、北朝鮮における核、拉致問題も取り上げられました。ここでも我が国とアメリカ間での北朝鮮問題の解決についての確認が行われました。支那との首脳会談においても”靖国”の言葉が出ることはありませんでしたし、ここにきてオーストラリアとの連携も強まってきました。安部外交として成功を収めたと言っていいのではないでしょうか。

 ただ懸念点として当然存在するのは支那と韓国の北朝鮮への態度になります。韓国は問題外として支那に対しては北朝鮮問題だけでなくアフリカ外交など経済的観点に利害対立が増えてきました。これらを考えればいくら支那が今まで庇ってきた北朝鮮に対して多少の制裁を実施したとはいえ、日米VS日韓露という対立は北朝鮮問題以外にも波及していくことになるのでしょう。となると当然アメリカとの連携がモノを言うことになります。共和党が中間選挙において敗れ、ラムズフェルド国防長官が更迭になったとは言えチェイニー副大統領がいなくなった訳ではないですし、北朝鮮問題に対する大きな路線変更は無いでしょう。しかしながらアメリカ以外の国との連携を強めていく必然性はやはり日増しに大きくなっていくことになると思います。

 そして恐らく安倍首相が日本に戻れば、小沢一郎民主党党首あたりから「アメリカ追従は・・・。」なーんて時代から取り残されたかのような言葉が出てくることは想像がつきますね。日本は常に国連安保理に対してコミットメントしている訳で、それら安倍外交と呼ばれるものはアメリカを重視しつつ、国連路線を歩いている訳です。北朝鮮に対して圧力が強すぎるという言説もあります。しかし、韓国の太陽政策を見れば分かるとおり対話路線による外交では北朝鮮問題を解決させることが出来ないことは明白です。また、北朝鮮は日本に対して日朝平壌宣言に、アメリカに対して1994年の米朝枠組み協定に違反しました。つまり今の北朝鮮ではいくら国同士の条約レベルを締結しても、国際的信用を失っているため、約束を守ってくれる保障が無いのです。であればいくら対話外交で約束を引き出しても、その確度はどのように担保されるのか、全くと言っていいほど信用度0なわけです。すなわち。戦前の幣原外交の反省点をフィードバックし、第二次世界大戦時のイギリスのチャーチルしかり、冷戦期におけるドイツの対応しかり、圧力を中心とした外交に切り替えなければなりません(そういう意味では対話のみで拉致被害者5人を取り戻した小泉外交は特別と言えますね)。

 真の対話と圧力を実施し始めた安部外交に光は見えるのか。これからが本番になるのですね。


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
APECの性格は曖昧になった感がありますね! (tsubamerailstar)
2006-11-25 17:55:22
北朝鮮の件があるから致し方ない面はありますが、CNN等で眺めていてAPECの位置づけと意義が当初の理念から随分曖昧になったなぁという気がいたしました。
中間選挙を受けてブッシュ大統領のトーンも「要求型から協調型へ」と申しますか、昨年のアジア歴訪時に中国へのあてつけのように日本・台湾・韓国の民主主義をテーマにした演説と比べると随分変わったなという印象を受けました。
北朝鮮問題に関する米中協調という枠組みの中での日中協調という意味合いも強くなってきているわけですが、

>韓国は問題外として

結局この件が合衆国のレジーム・チェンジに影を落としている側面が強いんですよねぇ。同盟国としての韓国の信頼が地に落ちている状況ではおよそ当てに出来ないという状況ですから。(汗)

>アメリカ以外の国との連携を強めていく必然性はやはり日増しに大きくなっていくことになると思います。

この点で安倍首相が日豪印米の対話のイニシアチブを取る動きを見せいているのは注目に値すると思います。こういったメリケンに小回りが利かない動きをやることが肝要だと思いますね!


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Unknown (やくも)
2006-11-26 21:45:32
>この点で安倍首相が日豪印米の対話のイニシアチブを取る動きを見せいているのは注目に値すると思います。

そうなんですよね、ポイントはここだと思います。オーストラリアとの連携が強まっていますし、ここはもう少し外交幅を広くしていきたいですね。アフリカなどが今後の焦点になりそうですし。日本はほとんどアフリカとのパイプが無いので、これからの安倍ちゃんに注目してます。こちらも協調型ってなところですしね。
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