やいまの島々美しゃ・心美しゃ

 やいま(八重山)のブログへ、おーりとーり♪ タイトルは
「しまじまかいしゃ・きぅむかいしゃ」と読みます。

「れ」と「ろ」からはじまる絵本2巡目

2024-02-09 | 読書

「れ」と「ろ」も少なかったので、あわせて3冊借りてきました。

 

れいとうこのそこのおく さく・え うえだしげこ 教育画劇

なかなかおもしろかったです。

冷蔵庫に比べて、冷凍庫の中に入れられている食材たちが眠っている。。。というか仮死状態?なのが印象的。

我が家の冷凍庫もずっと入れたままの食材などがありますが(汗)、生き返らせてあげなくてはなどと思ってしまいました。

ウインナーの名前が「ひとあじチャウエッセン」なのが笑えます。

 

ろくべえまってろよ 灰谷健次郎・作 長新太・絵 文研出版

井戸のような深いまっすぐな穴に落ちてしまった犬のろくべえ。なんとか助けようとする子供たち。

時に、穴の深さを表現するために絵本の向きを90度変えつつ、ろくべえ救出劇のストーリーが展開されます。

上を見上げるろくべえの心細そうな表情が、早く助けてあげたくなります。

最後はハッピーエンド。

裏表紙の見返しに灰谷健次郎さんと、長新太さんのお写真があり、親しみの気持ちで眺めてしまいました。

 

ロサリンドとこじか エルサ・ベスコフ 作・絵 石井登志子 訳 徳間書店

文字多めです。でも、アンデルセンなどの童話を読むような楽しみにも似て、どういう展開になるのか、ストーリーも面白くて読むのは苦になりませんでした。

しかもレトロな絵がとてもかわいい。昭和レトロな感じの雑貨やグッズを思い出させます。

スウェーデンの絵本作家さんだそうです。ほかの作品も読んでみたくなりました。

 

さて、次は50音絵本レビューもいよいよ最後の、「わ」です。
















「り」と「る」からはじまる絵本2巡目

2024-01-14 | 読書

「り」「る」は少なかったので合わせて3冊を借りてきました。

 

りすのピーナッツ ひみつの生活 株式会社KADOKAWA

なかなかくたびれた本です。それだけ人気があって何度も借りられているのでしょうね。

自宅の庭にミニチュアのセット(台所や寝室やポストなどなど)を作り、仕込んだピーナッツ目当てにやってくる野生のリスを撮影した一冊。

野生のリスだからなかなか思い通りのポーズを撮ってくれないであろう苦労が目に浮かびます。

例えば、いとこのクルミ君と一緒にピクニックに行った日、傘つきテーブルに向かっている2匹はもうちょっとこっちを向いてくれたらばっちりなのに、これが精一杯だったのだろうな~(笑)

そして中には、換毛期でお尻のほうの毛がまだ生え変わってないのがはっきりわかる画もあります。

でもこれだけ撮れたら素晴らしいですね。次のページはどんなだろうとめくるのが楽しみでした。

撮影の10のコツを紹介しているページの右下に移っている鳥は、アオカケスらしい。きれいな鳥さんですね。

それにしても「リスト」の曲が好きというのはダジャレだし、賢治さんの『どんぐりと山猫』を作者のローズさんが知っているとは思えないけど、原文ではどうなっているのか気になる。

 

リトルレッド あたらしい あかずきんの おはなし ベサン・ウルヴィン作 関根麻里 訳 学校法人文化学園 文化出版局

訳者はタレント関根勤さんの娘さん。

限られた色遣いだけれど大胆な作風の絵で、何よりもあかずきんちゃんの目つきが印象的。

「だけどこのこはちがいました」という、昔からのあかずきんちゃんとは異なるキャラクター設定です。

黒くて大きなオオカミも迫力たっぷりだけれど。。。最後があれ?という感じ。唐突すぎるというか。。。

あかずきんちゃんが最後の絵で向かっている家の中にいるのは、服の柄からして最初に出てきたお母さんだけれど、じゃあおばあさんはどうなったのかな? 

残念ながらあまり私には響かない一冊だったかも。。。

 

ルイの冒険 文 南部和也 絵 宇野亞喜良 友情共作 田島征三 講談社

ある日、かくれんぼをしていた3匹の子猫。

3匹のうちのルイという子猫は馬車の中に隠れたので気づいたら知らないところへ。。。

そこからお母さんを探し、また家へ帰る冒険が始まります。

途中でカタツムリ、カエル、うさぎなどに出会いますが、出会ったうさぎは踊っているというのが面白(笑)

巨大なクモはロード・オブ・ザ・リングのシェロブを思い出した(笑)

最後に、うさぎから教わったダンスを兄弟3匹で踊るのがまた面白い。

お母さんとはぐれてしまうという筋書きが、「よ」の二巡目で紹介した『よるのどうぶつえん』に似ています。

文を担当した南部さんは獣医師だそうで、宇野さんは名古屋出身。

 

次は「れ」と「ろ」です。

なんか、「り」と「る」で「リトル」、「れ」と「ろ」で「レトロ」ですね(笑)
















「ら」からはじまる絵本2巡目

2023-12-20 | 読書

「ら」からはじまる絵本の2巡目です。

 

らっこのうみ 手島圭三郎 リブリオ出版

手島さんの手による北海道の野山を駆け回る動物たちも良いですが、北の海に浮かぶらっこたちもまた素晴らしい出来栄え。

愛くるしいらっこたちの姿はもちろん、海面・水中含め海の表情も丁寧で見とれてしまいます。

シャチに襲われて母親をなくしたらっこの子。。。ドキュメンタリーを見る思いがしますが、母親の分も、子供にはたくましく生きて欲しいと願うばかり。

北の海はさぞ冷たいだろうという印象だけれど、最後の「らっこのうみはひろくあたたかくゆたかにひろがっています」という言葉にホッとします。

 

ララのしろいポスト 文あさい ゆき 絵いわがみ 綾子 文芸社

なかなか複雑なストーリー。大人向けの絵本かも。

はたおりの仕事をしているララは、嘘偽りの、幸せを装った手紙を父に送り続ける。

でも心の中の本当の気持ちを押さえられず、本当の気持ちを綴った手紙は自分で作った白いポストのほうへ投函する。

最後はハッピーエンドです。

誰でも、こうやって本当の気持ちというものを、多かれ少なかれ抑えたり、隠したりしながら生きているのではないでしょうか。

それらをあまりため込みすぎずに、時には何らかの形で解放することも必要で、一番良いのはララのように自分とちゃんと向き合って、本当の気持ちを文字で表現することかもしれませんね。

 

らいおん はしった 工藤直子さく 中谷千代子え ふくいん

 

捕食者であるライオンと、捕食されるシマウマが、仲良くなることなどできるのだろうか?

まあ現実の自然界ではあり得ないけれど、このストーリーは何か、人間界の比喩なのだろうか?

。。。などと堅苦しく考えなくても、シマウマのような群れで暮らす動物たちと仲良くなりたいと思う寂しがりのライオンがいたって良いじゃないか、群れの仲間とはちょっと違った考えを持っていて、ライオンのことも恐れないシマウマがいたって良いじゃないか、そんなことを考えながら読みました。

分かり合える相手がいるのは幸せなことですね。

次は「り」の2巡目です。
















「よ」からはじまる絵本2巡目

2023-11-24 | 読書

「よ」からはじまる絵本2巡目です。

 

よあけ ユリー・シュルヴィッツ 作・画 瀬田貞二 訳 福音館書店

不屈の名作。これまでに何度か読んだことあります。

唐の詩人柳宗元の詩「魚翁」をもとにした作品だそう。

シンプルながら、美しい絵ですね。。。

みずうみのほとりで夜を明かしたおじいさんとまごは、みずうみにボートでこぎ出した後、どこへ行くのだろう、何をするのだろう。

その先はわからないけれど、とにかく、タイトル通りの「よあけ」の美しさにただ心を奪われれば良い。。。

夜明けと言うのはいつもドラマチックなものです。

そして訳者の瀬田貞二さんは、ご存じ『指輪物語』の訳者さんです!

 

よだかの星 文 宮沢賢治 画 佐藤国男 子供の未来社

何度読んでも悲しく、でも美しいストーリー。

後書きで、宮沢和樹さんのことばが載っていたのでびっくりしました。

賢治さんの作品を絵本にしたものは数多あるけれど、宮沢和樹さんのことばが載っているのは初めて見たかも。

和樹さんの言葉によると、和樹さんの祖父、宮沢清六さん(賢治さんの実弟)は、佐藤国男さんに対し、賢治版画一本で生活を成り立たせるのは難しいだろうと気遣って、大工仕事と賢治作品の版画を両方やっていくのが良いのではという言葉をかけていたそうです。

和樹さんの言葉通り素朴で力強い佐藤さんの版画で、一層感動的な、星になったよだかに心を寄せずにいられなくなる絵本です。

 

よるのどうぶつえん 作/おかだこう 絵/岡田千晶 フレーベル館

最近はナイトズーと銘打って夜の動物園に入場できたりするイベントもありますが、普通、動物園の動物たちに会えるのは昼間だけですね。

夜だと動物たちはどんな姿・表情なのか。夜の動物園では何が起きるのか。。。

どうしても人間視点で読み始めてしまったけれど、主人公はお母さんとはぐれてしまったネズミの子。だからこの作品では人間は全然出て来なくて、それがそもそも意外だったので面白かったです。

小さなネズミなんて相手にしない大型の動物もいれば、お母さんネズミを探す手伝いをしてくれる動物も。

全体的にほわっとした画風が、夜の雰囲気にあっていると思いました。

 

次は「ら」の絵本2巡目です。














「ゆ」からはじまる絵本2巡目

2023-10-25 | 読書

「ゆ」の絵本2巡目です。

 

ゆりかごになりたい、とヤナギは言った ベッテ・ウェステラ文 ヘンリエッテ・ブーレンダンス絵 塩崎香織訳 化学同人

思っていたのと違うストーリーでした。

タイトルからして、ヤナギが主役なのかなと思ったけど、ヤナギが出てきたのはちょっとだけ。

どちらかというと、最後まで残ったトウヒが印象的。

でも、そっと一言、ゆりかごになりたい、と言ったヤナギの存在感も感じます。

いろんな木の種類に思いをはせる一冊。木版画の暖かさも良いですね。

 

ゆきのひのゆうびんやさん ぶん・こいでたん え・こいでやすこ 福音館書店

寒そうな雪の日、というか吹雪の日ですが、ほんわかしたストーリーです。

色鉛筆?の筆圧が感じられるような絵も温かみがあって良いです。

最後に届けられた狐のおばあさんへのリンゴの他、リス、たぬき、アナグマのところに届いた荷物を確認しながら再読しました(笑)

うさぎのゆうびんやさんも元気になってハッピーエンド。

 

ゆめみるひつじのおくりもの 刀根麻衣 小学館

この絵本を読んだらいい夢が見られそう~

5匹のお兄ちゃんひつじにならって、自分も夢を届けることになった小さな羊の子。

どんな夢をプレゼントしようか、まずはお兄ちゃん羊たちの届ける夢が、どれも幸せそのもの。

刀根麻衣さんの、羊たちの背景の絵がどれも柔らかくほわほわした感じでていかにも夢の世界、というのが出ていて素敵です。

 

次は「よ」の2巡目です。


「や」からはじまる絵本2巡目

2023-10-03 | 読書

「や」からはじまる絵本の2巡目です。

 

ヤマネコとアザラシちょうさだん 五十嵐美和子 PHP研究所

ストーリーが面白い。

表紙見返しで、「なにこれ?エジプトの象形文字みたい・・・」と思いましたが、アザラシ語なのだとわかりました。

笑わない男・ヤマネコとでも言いたくなるような、一見むっつりしたヤマネコが、アザラシ語も理解できる学者肌で、時計職人のおじいさんはじめ世界中の人間と、アザラシと、ヤマネコの協力によって海の問題を解決していきます。

現実の海も、このストーリーの結末のように問題解決できたらどんなに良いでしょう。

 

やったね!へんてこライオン 長新太 小学館

安定の長新太ワールド(笑)

へんてこライオンに出くわす男の子しんくんと、女の子ゆうちゃん。

次々と、別の子たちが現れるのかと思ったらこの2人の繰り返しだったのが予想外。

ただ、そもそも長新太ワールドで「予想」などできないのです(笑)

読了感として、何か安心できるような、心がポッと明るくなるような、そしてハッピーになるような、それが長新太さんの絵本のふしぎな力。

無秩序でありそうで、実はしんくんの歩き方はテクテク、ゆうちゃんの歩き方はポコポコ、と決まっているし、絵全体の色も、しんくんの場面は青や緑の寒色系、ゆうちゃんの場面はピンクや赤系となっています。

 

やったね!きつねくん さく・え クラウディア・ボルト やく おおはま ちひろ パイインターナショナル

ストーリーが面白かったです。どうなるのかと先が楽しみ。

ニワトリを捕まえて食べることに興味がなく、好きな食べ物はチーズという変わり者のきつね・ハロルド。

お父さんの期待にこたえるために一応、ニワトリは捕まえたけれど、そのニワトリが消えてしまったので、いろんな手掛かりをもとに探偵さながら、ニワトリの後を追う。

ニワトリをさらって行ったのは誰か。。。?

絵の雰囲気がユーモラスなのが、ハロルドのキャラクターにあっていると思いました。

 

次は「ゆ」からはじまる2巡目です。














「も」からはじまる絵本2巡目

2023-09-06 | 読書

「も」の2巡目は全部、「森」がタイトルのものになりました(笑)

 

 

もりはみている 大竹英洋 文・写真 福音館書店

写真絵本。文字少なめです。

表紙のリスのほか、森に生きる動物たちがこちらを見ている表情がどれもかわいい。

最後はちょっと遠目でわかりにくいけどオコジョかな?

森の中でいきなり出会ったら怖い動物もいるけれど、森は彼らの住処なのだから、やはり「森は見ている」のですね。

 

森のぶらんこ 作・きみきみよ 絵・くまのひでのぶ 日本新薬株式会社

「日本新薬こども文学賞」に寄せられた作品の中から制作されたものだそうです。

ストーリーが良かった。

森のぶらんこで遊ぶのは、夜はフクロウ、昼はうさぎやリス。

夜と昼とで、会うことはないけれどそれでも友達。

ペイント感のある絵もファンタジックで良いですね。

 

森のなかの小さなおうち エリザ・ウィーラー 作 ひらおようこ 訳 工学図書株式会社

表紙見返しの、森や小川や小道などの絵を見て、「楽しそうなところ」とお気楽に考えていたら、ストーリーはお気楽ではない、この作品の作者の祖母の実話でした。

作者の祖母のお母さんは、8人兄弟を抱えたシングルマザー。

長男長女はそれなりに大きいので力仕事などもできただろうけど、それにしても9人家族がこんな小さな小屋で。。。 

まさに「赤貧」の生活だったのでしょうね。

でも、この作者さんの家族だけでなく、祖父母(やそれ以前)の世代の大変な苦労があるおかげで今の世代は幸せなのだと思わずにいられません。

自分に与えられているものに感謝して、一日一日を生きなければいけませんね。。。

ところで、作者の祖母マーベルが読み方を教わるために教材となっている本は、『楽しい川べ』"Wind in the Willows"かな?

 

次は「や」からはじまる絵本の2巡目です。2巡目ももう終盤です。














「む」と「め」からはじまる絵本2巡目

2023-07-24 | 読書

意外にも、「む」の絵本は結構あって、「む」だけで3冊選ぶこともできましたが、また意外なことに「め」が少なかったので、「む」を2冊、「め」を1冊借りることにしました。

 

ムーミンのファミリーアルバム パイヴィ・アレニウス さく すえのぶ ひろこ やく 講談社

パイヴィ・アレニウスさんはムーミンの公認イラストレーターだそうで、この作品はトーベ・ヤンソンさんの絵にパイヴィ・アレニウスさんがストーリーをつけた、というのではなくて絵もパイヴィ・アレニウスさんによるもの、のよう。

ムーミンママが開いて見せた家族のアルバムにはいろんな懐かしいシーンがいっぱい。

「飛行おに」の話やムーミン一家が灯台で暮らした時の話など、「あああんなシーンあったな」と思い起こすと、あれ?自分もムーミン一家の知り合いなのかなと思えてくる。

だって懐かしいんだもの(笑)

でも知らないエピソードやキャラクターも。冬の話で出てきた「ブリスクさん」というキャラクターがそう。

それはさておき、またムーミンシリーズを読み返したくなりました。

 

むかしむかしあるところに子ヤギが ダン・リチャーズ/ぶん エリック・バークレー/え おがわひとみ/やく 児童図書館・絵本の部屋

思いのほか良かったです。

子供に恵まれない王さまと王妃が、子供が欲しいなあと願いながら眺めるお城の庭には小鳥、うさぎ、カモのそれぞれ家族たち。

とある妖精が2人の願いをかなえにやってくるのだけれど、その妖精がくしゃくしゃパーマ?のぽっちゃりしたおばちゃんっぽい見た目なのがちょっと面白い(笑)

そして2人の前にあらわれた子ヤギ。。。

最初はどう接して良いかわからなかった2人も、徐々に子ヤギへの愛情が芽生え。。。

なぜ、人間のこどもでなく子ヤギを授かったのか、妖精の「なんて こと」という一言のページでその理由は判明。

あとはハッピーエンド。全体のストーリー展開が面白かったです。

 

めぐる森の物語 いまい あやの BL出版

全体的にしっとりと落ち着いた作品。絵の雰囲気も、ストーリーも。

大小の動物たちも、虫たちも、森の大切さを良く知っている。

わかっていないのは人間だけなのですね。

全体的に落ち着いた雰囲気なのは、茶色がメインの絵が多いからだと思いますが、夢の中の生命力あふれる森の、緑の色は癒しの色です。

 

次は「も」の2巡目です。














「み」からはじまる絵本2巡目

2023-06-22 | 読書

「み」の2巡目は、珍しく3冊すべて、外国の作家さんのものを借りてきました。

 

みみずくと3びきのこねこ アリス&マーティン・プロベンセン さく きしだえりこ やく ほるぷ出版

ペン画のような軽快なタッチの絵がかわいい。

タイトルの、みみずくと3びきのこねこ、が絡んでくるのかと思いきや、前半がみみずくの話、後半が3匹の子ネコの話、という変わった構成です。

無表情なのに可愛いみみずくと、上目遣いでにやっとしているのがこれまた可愛い猫たち。

農場のたのしい雰囲気が伝わってきます。

 

3日ずつのおくりもの レミ・クルジョン/作 こだましおり/訳 文溪堂

ひいおじいさんうさぎのホープと、ひまごうさぎのリトル。

ホープじいさんの畑を手伝うリトルはおじいさんがどうしてそんなに年寄りなのか、その秘密を聞く。

この作品のタイトルの、3日ずつのおくりもの、というのは3日ごとになにか贈り物がある、というのではなくて、親戚一同が一人一人、おじいさんが3日ずつ長生きするようにと願った、ということなのですね。

でも長生きしすぎるのも大変なので、CDやDVDが欲しい、とリクエストするホープ爺さんがなんだか現代的で面白い(笑)

最後は、死ということも避けられないストーリー。

「けれども、リトルにはホープじいさんのおもいがわかっていた」という言葉が深いです。

 

みえないこいぬぽっち ワンダ・ガアグ作 こみやゆう 訳 好学社

小さめサイズの絵本ですが、文字は多め。

ストーリー展開が、どうなるんだろうと面白くて引き込まれます。

そもそも、みえないこいぬ「ぽっち」は、なぜ、見えないのだろう!?その理由は謎だけれど、ぽっちが見えるようになる過程が楽しめます。

コクマルガラスが教えてくれた魔法と、「ああ、いそがしや ああ、くらくらする」という呪文(?)がこれまた面白い(笑)

マージニア・リー・バートンさんの『ちいさいおうち』を思い出させるような柔らかいタッチの絵も魅力的ですね。

ちなみにワンダ・ガアグさんは、2019年に読んだ『ABCうさぎ』の作者さん。

 

次は「む」です。少なかったら「め」と合わせて3冊になるかも。。。














「ま」からはじまる絵本2巡目

2023-05-25 | 読書

「ま」の2巡目、良いのがたくさんあって迷いました。

 

マローネとつくるクッキー 刀根里衣 NHK出版

この作品の主人公マローネちゃんは、「も」で紹介した『モカと幸せののコーヒー』の主人公モカ君のガールフレンドという設定。

職業はパティシエ!

雨の日に、実際にマローネと一緒にクッキーでも焼きたくなります。

最後にちゃんとレシピつき。

 

まるがいいっ 林木林 作 庄野ナホコ 絵 小さい書房

おもしろい設定。

人間の世界ではいろんな「流行」が現れては消えていくけれど、この作品ではまずいろんな動物たちが「とにかく丸いもの」に夢中になる。

ライオンのたてがみも丸くセット。

満月の夜、湖に写ったまんまるな月を動物たちがスマフォで写しているのは今どきらしくて面白いですね。

まんまるなバナナは奇想天外! 食べるところがたくさんあってお腹いっぱいになりそう(笑)

でもふとしたことからまんまるグッズの人気は衰え、次に三角グッズ、その次は四角グッズが流行る。。。

この流れで行くと、楕円形、三日月型、星形、ハート形、なんかも順番に流行りそう。そしてまたまん丸に戻ったりして。。。

 

マスターさんとどうぶつえん アーノルド・ローベル さく こみやゆう やく 好学社

『ふたりはともだち』で有名な絵本作家さん。

この作品は、色はオレンジの濃淡だけなのに、とっても豊かな絵です。

ストーリーは読みごたえがあって、最後はどうなるんだろうとどきどき。

マスターさんみたいに動物に好かれる人は羨ましい。

 

次は「み」の2巡目です。














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