「よ」からはじまる絵本2巡目です。
よあけ ユリー・シュルヴィッツ 作・画 瀬田貞二 訳 福音館書店
不屈の名作。これまでに何度か読んだことあります。
唐の詩人柳宗元の詩「魚翁」をもとにした作品だそう。
シンプルながら、美しい絵ですね。。。
みずうみのほとりで夜を明かしたおじいさんとまごは、みずうみにボートでこぎ出した後、どこへ行くのだろう、何をするのだろう。
その先はわからないけれど、とにかく、タイトル通りの「よあけ」の美しさにただ心を奪われれば良い。。。
夜明けと言うのはいつもドラマチックなものです。
そして訳者の瀬田貞二さんは、ご存じ『指輪物語』の訳者さんです!
よだかの星 文 宮沢賢治 画 佐藤国男 子供の未来社
何度読んでも悲しく、でも美しいストーリー。
後書きで、宮沢和樹さんのことばが載っていたのでびっくりしました。
賢治さんの作品を絵本にしたものは数多あるけれど、宮沢和樹さんのことばが載っているのは初めて見たかも。
和樹さんの言葉によると、和樹さんの祖父、宮沢清六さん(賢治さんの実弟)は、佐藤国男さんに対し、賢治版画一本で生活を成り立たせるのは難しいだろうと気遣って、大工仕事と賢治作品の版画を両方やっていくのが良いのではという言葉をかけていたそうです。
和樹さんの言葉通り素朴で力強い佐藤さんの版画で、一層感動的な、星になったよだかに心を寄せずにいられなくなる絵本です。
よるのどうぶつえん 作/おかだこう 絵/岡田千晶 フレーベル館
最近はナイトズーと銘打って夜の動物園に入場できたりするイベントもありますが、普通、動物園の動物たちに会えるのは昼間だけですね。
夜だと動物たちはどんな姿・表情なのか。夜の動物園では何が起きるのか。。。
どうしても人間視点で読み始めてしまったけれど、主人公はお母さんとはぐれてしまったネズミの子。だからこの作品では人間は全然出て来なくて、それがそもそも意外だったので面白かったです。
小さなネズミなんて相手にしない大型の動物もいれば、お母さんネズミを探す手伝いをしてくれる動物も。
全体的にほわっとした画風が、夜の雰囲気にあっていると思いました。
次は「ら」の絵本2巡目です。