【 2022年11月9日 】
《 大人の(爺さん)の遠足の行程 》
9:30 京都駅前出発-(国道1号・24号)-木津-10:50 海住山寺着-11:50 浄瑠璃寺-(昼食・蕎麦屋)
-13:05 岩船寺着-14:00 同出発-(復路はほぼ往路と同じ下の道)-15:40 京都駅前解散
今年の春先の頃だったか、旧学友・Nから「浄瑠璃寺に連れて行ってくれ」と電話が入る。コロナが流行っていたことと、こちらもそんなに暇ではないのでしばらく放っておいた。それにしても、車は持っていることだし、「あちこち出かけている」とも言っていたので、どうして自分で運転して京都に出て来ないのかと思っていたが、あれだけ懇願していたのに全くその後音沙汰がないので連絡してみた。そうしたら《待ってました》とばかりに日程を決めて行くことを決められてしまった。電話した5日後の9日の朝に京都駅で待ち合わせをすることに。
いい歳の男二人だけで行くのも可笑しなものと思い、もう一人旧友を誘う事にした。少人数の同窓会というか、《オヤジの遠足》の成立である。
当日朝、時間どおりの9時半きっかりに、京都駅八条口で二人を拾い、国道1号線から、城陽で24号に入り、加茂を目指す。
【 1.海住山寺 】
先ずは、『海住山寺』へ。ここは以前子供を連れて1回か2回来ている。もう何十年も昔の事だ。依頼人で主客のN氏は、今日行く予定の3つの寺は、いずれも初めてという。「誰かに連れて行ってもらわなければ、あんな辺鄙な所にひとりで行けるか!」という事である。ともかく《塔のある寺に行きたい》願望が強いのだ。
「以前、こんな急な坂をのぼったのだろうか」とあいまいな記憶をたどりながら、ヘアピンカーブの急坂を登りきると、そこに「海住山寺」がある。
【 海住山寺到着 】
境内に入ると、以前に比べ、だいぶ整備されている感じだった。農家の裏庭に来たような《粗野》な印象だったがだいぶ手が入れられている。
紅葉には少し早かったか。しかし、五重塔は同じように鎮座していた。Nはえらく感動して本堂の中に入る。わたしも、秘仏公開中という事で拝観することに。
【 五重塔と相綸(九輪・水煙) 】
【 五重塔の裳部分に珍しい支柱が 】
本堂の中は《撮影禁止》となっていたので、写真映像はないが、以前来た時には見れなかった秘仏が狭い堂内に所狭しと並べられていた。期待して行ったわけではなかったので「これはラッキー」と思う。
【 海住山寺の門をくぐり 海住山寺とお別れ 】
天龍寺や大徳寺のようにいくつもの塔頭がある訳でもなく、広くない境内を回るのに時間はかからない。次の目的地に向かう。
【 山門から、加茂の町を見下ろす 】
海住山寺からみて、加茂の町を開口部にして《馬蹄形》に広がる、緩やかな上り坂になった谷の南の端に、西側に「浄瑠璃寺」、東側に「岩船寺」があって、その2つの寺の背後にある山の峰々は、京都府と奈良県の県境になっている。2つの寺の距離は2kmほどで、谷の一番奥まった所に2つの寺はあるので、なかなか行きずらいところではある。
加茂の町を抜けて、馬蹄形の谷を反時計周りで、先に『浄瑠璃寺』へ。
【 2.浄瑠璃寺 】
私にとって『浄瑠璃寺』は5回以上(いや、それよりもずっと多く10回近くか?)来ている《通いなれた》ところだ。だから今日は《運転手兼ガイド》というつもり出来ている。それでも最後来てから5年以上は経つか。
【 浄瑠璃寺に到着 】
門をくぐり境内に入る。そこには、前とちっとも変っていない、以前通りの浄瑠璃寺があった。
【 早速、三重塔と対面 】
【 浄瑠璃寺本堂 】
【 本堂と背景の木立 】
入山料は無料だが、拝観には600円必要という事で、N氏だけが本堂の中に入る。外に残された二人は、池の周囲を回り、以前の時と同じような写真をまた撮る。
【 浄瑠璃寺外壁 】
昼の時間を回ったので、以前来た時に入った「蕎麦屋」で昼食をとることに。
【 門前の蕎麦屋 】
【 蕎麦屋の母屋 】
前の時は、ここ1軒だけだった店が、駐車場近くにもう1軒オープンしていて、こちらの方が割高だったが、風情があるので、こちらにした。
注文を取りにきて、それぞれが品定めをしていたら、Nがやおら「生ビール!」というではないか。
【 運転手・案内人を差し置いてひとり、ビールを飲む悪友 】
日当ももらわないで、ボランティアで運転手をしている当人を差し置いて、「卑怯な真似を!!」と罵声を浴びせるが、当人は涼しい顔でジョッキを口に運ぶ。目を移すと、壁に開けられた丸窓にモミジの緑が映えて美しい。
【 蕎麦屋の洒落た切り窓とやまかけ蕎麦】
前の時は、そんなに美味しいと思わなかったが、今日の蕎麦はコシがあって、添えられた山芋も粘りがあり、エノキ茸もシコシコして、悪友の悪態ぶりにも拘らず、美味しかった。
満足して店を出る。
【 バス停で待つ人 】
駐車代金を節約しようと、「岩船寺」まで歩くことも考えたが、若くはない面々と、しかもアルコールが入った者が一緒では時間の無駄と考え、車で「岩船寺」へ。
【 3.岩船寺 】
5分もしないうちに「岩船寺」に到着。入山料・拝観料込みで500円。
【 岩船寺山門に到着 】
ここも、わたしは3回以上来ている。前回来たとき、三重塔の改修工事の直後で、塗りたての朱色がけばけばしく、「年代を感じさせる以前の姿のほうが良かった」と思ったが、今回は色も少し落ち着いて周囲の緑にも馴染んだように感じられた。
【 岩船寺三重塔 】
【 三重塔全景 】
ここは塔をぐるっと回る散策路が付いている。背後の道は三重塔の第二層の屋根くらいの高さで、塔を背後から見下ろせることができ、塔の全体像が良くわかる。
本堂の中に入ると、外見の小さなたたずまいとは違う、立派な本尊が安置されていた。(以前は中に入らなかった、それとも、入れなかった?)特別公開なのか、受付に居た住職らしき人がありがたいお話もしてくれた。
満足して本堂を出る。
【 本堂、見納め 】
どこか他所に寄ることも一瞬考えたが、遠方からきていることで、帰りを急ぐ必要もあったので、京都駅に直行した。《親父の遠足》終了。
午後3時半、駅前で解散。次はいつ会えることになるのやら。
【 帰宅 】
【 昼食事の悪友の《裏切り的行為》を晴らすべく、家で晩酌 】
・・・・【 終わり 】
【 2022/11/13 記事追加 】
旧友と海住山寺・浄瑠璃寺・岩船寺へ
《 大人の(爺さん)の遠足の行程 》
9:30 京都駅前出発-(国道1号・24号)-木津-10:50 海住山寺着-11:50 浄瑠璃寺-(昼食・蕎麦屋)
-13:05 岩船寺着-14:00 同出発-(復路はほぼ往路と同じ下の道)-15:40 京都駅前解散
今年の春先の頃だったか、旧学友・Nから「浄瑠璃寺に連れて行ってくれ」と電話が入る。コロナが流行っていたことと、こちらもそんなに暇ではないのでしばらく放っておいた。それにしても、車は持っていることだし、「あちこち出かけている」とも言っていたので、どうして自分で運転して京都に出て来ないのかと思っていたが、あれだけ懇願していたのに全くその後音沙汰がないので連絡してみた。そうしたら《待ってました》とばかりに日程を決めて行くことを決められてしまった。電話した5日後の9日の朝に京都駅で待ち合わせをすることに。
いい歳の男二人だけで行くのも可笑しなものと思い、もう一人旧友を誘う事にした。少人数の同窓会というか、《オヤジの遠足》の成立である。
当日朝、時間どおりの9時半きっかりに、京都駅八条口で二人を拾い、国道1号線から、城陽で24号に入り、加茂を目指す。
【 1.海住山寺 】
先ずは、『海住山寺』へ。ここは以前子供を連れて1回か2回来ている。もう何十年も昔の事だ。依頼人で主客のN氏は、今日行く予定の3つの寺は、いずれも初めてという。「誰かに連れて行ってもらわなければ、あんな辺鄙な所にひとりで行けるか!」という事である。ともかく《塔のある寺に行きたい》願望が強いのだ。
「以前、こんな急な坂をのぼったのだろうか」とあいまいな記憶をたどりながら、ヘアピンカーブの急坂を登りきると、そこに「海住山寺」がある。
【 海住山寺到着 】
境内に入ると、以前に比べ、だいぶ整備されている感じだった。農家の裏庭に来たような《粗野》な印象だったがだいぶ手が入れられている。
紅葉には少し早かったか。しかし、五重塔は同じように鎮座していた。Nはえらく感動して本堂の中に入る。わたしも、秘仏公開中という事で拝観することに。
【 五重塔と相綸(九輪・水煙) 】
【 五重塔の裳部分に珍しい支柱が 】
本堂の中は《撮影禁止》となっていたので、写真映像はないが、以前来た時には見れなかった秘仏が狭い堂内に所狭しと並べられていた。期待して行ったわけではなかったので「これはラッキー」と思う。
【 海住山寺の門をくぐり 海住山寺とお別れ 】
天龍寺や大徳寺のようにいくつもの塔頭がある訳でもなく、広くない境内を回るのに時間はかからない。次の目的地に向かう。
【 山門から、加茂の町を見下ろす 】
海住山寺からみて、加茂の町を開口部にして《馬蹄形》に広がる、緩やかな上り坂になった谷の南の端に、西側に「浄瑠璃寺」、東側に「岩船寺」があって、その2つの寺の背後にある山の峰々は、京都府と奈良県の県境になっている。2つの寺の距離は2kmほどで、谷の一番奥まった所に2つの寺はあるので、なかなか行きずらいところではある。
加茂の町を抜けて、馬蹄形の谷を反時計周りで、先に『浄瑠璃寺』へ。
【 2.浄瑠璃寺 】
私にとって『浄瑠璃寺』は5回以上(いや、それよりもずっと多く10回近くか?)来ている《通いなれた》ところだ。だから今日は《運転手兼ガイド》というつもり出来ている。それでも最後来てから5年以上は経つか。
【 浄瑠璃寺に到着 】
門をくぐり境内に入る。そこには、前とちっとも変っていない、以前通りの浄瑠璃寺があった。
【 早速、三重塔と対面 】
【 浄瑠璃寺本堂 】
【 本堂と背景の木立 】
入山料は無料だが、拝観には600円必要という事で、N氏だけが本堂の中に入る。外に残された二人は、池の周囲を回り、以前の時と同じような写真をまた撮る。
【 浄瑠璃寺外壁 】
昼の時間を回ったので、以前来た時に入った「蕎麦屋」で昼食をとることに。
【 門前の蕎麦屋 】
【 蕎麦屋の母屋 】
前の時は、ここ1軒だけだった店が、駐車場近くにもう1軒オープンしていて、こちらの方が割高だったが、風情があるので、こちらにした。
注文を取りにきて、それぞれが品定めをしていたら、Nがやおら「生ビール!」というではないか。
【 運転手・案内人を差し置いてひとり、ビールを飲む悪友 】
日当ももらわないで、ボランティアで運転手をしている当人を差し置いて、「卑怯な真似を!!」と罵声を浴びせるが、当人は涼しい顔でジョッキを口に運ぶ。目を移すと、壁に開けられた丸窓にモミジの緑が映えて美しい。
【 蕎麦屋の洒落た切り窓とやまかけ蕎麦】
前の時は、そんなに美味しいと思わなかったが、今日の蕎麦はコシがあって、添えられた山芋も粘りがあり、エノキ茸もシコシコして、悪友の悪態ぶりにも拘らず、美味しかった。
満足して店を出る。
【 バス停で待つ人 】
駐車代金を節約しようと、「岩船寺」まで歩くことも考えたが、若くはない面々と、しかもアルコールが入った者が一緒では時間の無駄と考え、車で「岩船寺」へ。
【 3.岩船寺 】
5分もしないうちに「岩船寺」に到着。入山料・拝観料込みで500円。
【 岩船寺山門に到着 】
ここも、わたしは3回以上来ている。前回来たとき、三重塔の改修工事の直後で、塗りたての朱色がけばけばしく、「年代を感じさせる以前の姿のほうが良かった」と思ったが、今回は色も少し落ち着いて周囲の緑にも馴染んだように感じられた。
【 岩船寺三重塔 】
【 三重塔全景 】
ここは塔をぐるっと回る散策路が付いている。背後の道は三重塔の第二層の屋根くらいの高さで、塔を背後から見下ろせることができ、塔の全体像が良くわかる。
本堂の中に入ると、外見の小さなたたずまいとは違う、立派な本尊が安置されていた。(以前は中に入らなかった、それとも、入れなかった?)特別公開なのか、受付に居た住職らしき人がありがたいお話もしてくれた。
満足して本堂を出る。
【 本堂、見納め 】
どこか他所に寄ることも一瞬考えたが、遠方からきていることで、帰りを急ぐ必要もあったので、京都駅に直行した。《親父の遠足》終了。
午後3時半、駅前で解散。次はいつ会えることになるのやら。
【 帰宅 】
【 昼食事の悪友の《裏切り的行為》を晴らすべく、家で晩酌 】
・・・・【 終わり 】
【 2022/11/13 記事追加 】
旧友と海住山寺・浄瑠璃寺・岩船寺へ