DVDで『妖怪大戦争』を観ました。 両親の離婚により姉と別れ、母親とともに祖父の住む鳥取へと移り住んだ『稲生タダシ(神木龍之介)』。都会育ちの『タダシ』はクラスメートからももやしっ子といじめられるが、祭りの日聖なる子『麒麟送子(キリンソウシ)』に選ばれる。 『麒麟』は大天狗の住む洞窟へ聖なる剣を取りに行く、という言い伝えを聞いた『タダシ』は山へとむかうが、途中で怖くなりバスに乗って引き返した。そのバスで妖怪を目にした『タダシ』だったが、怪我をして動けないでいる小妖怪『すねこすり』とめぐり合い、家につれて帰る。 一方、人間に捨てられたごみの山で魔人『加藤』は大怨霊『ヨモツモノ』を甦らせ、新しい妖怪『機怪』を生み出させ人間を襲わせていた・・・ ジュブナイル映画の王道をいく作品でした。 ジュブナイルとは、子供を主人公にした児童向け(少年少女向け)小説や映画のことです。 普通の少年(少女)が異世界に紛れ込み、その世界の危機に際してヒーローとなって活躍する、という物語が普遍かつ王道をいくスタイルであり、『ハリーポッター』シリーズや近日公開される『ナルニア物語』もそのジャンルに含まれると思います。 作品の展開は先に挙げたようなシンプルなものですが、メッセージ性がここまで高い作品だとは思いませんでした。 妖怪と呼ばれるものは、アジア独自のものではないでしょうか。(西洋ではゴーストやモンスター、良い意味では妖精などと呼ばれているものに類する者なのでしょうが) これは昔の人々の暮らしぶりの影響によるものだと私は考えています。 昔の人たちはモノを大切に扱っていました。モノにも魂が宿ると考え、モノに感謝し、そのモノの寿命がきて使えなくなった時は供養していました。(針供養など、今日でもその風習は残っていますよね。西洋にはそのような風習てあるのでしょうか?) そのモノに対して感謝の心を忘れた時、そのモノは妖怪へと変化してしまうのです。 使い捨ての現代社会。そういった使い捨てられたモノにかりそめの命を与えられ、人間に復讐しようとしたのが物語のきっかけになっています。 人間らしさとは何か、ということも考えさせられますね。『川姫』の云った「復讐は人間のすること」この言葉の意味は深いものがあると思います。 主にアジアに妖怪と呼ばれる存在が多いのかは、宗教も関係しているのではないでしょうか。 宗教には大きく二種類があります。キリスト教やユダヤ教、イスラム教など一人の絶対神(超越者)しか認めない一神教と、広い意味での仏教や古代ローマなどの多神教です。そして日本は仏教と神道があいまみえ(仏壇と神棚がおなじ家の中にあるなんて普通ですよね。) そしてあらゆる宗教が存在を許された稀有な国なのです。その稀有な環境が妖怪を生む大きな下地になっているのではないでしょうか。 主人公『稲生タダシ』を演じたのは天才子役「神木龍之介」。聖剣の力に驚きつつ少しずつ成長する姿など、余計な力の抜けた演技は子役とは思えません。クラスメートの子供たちと比べても容姿が異なります。このまま素直に育ってくれるとよいのですが。 「栗山千明」が妖怪『アギ』を演じていました。悪女、ぽい役柄がどうしても似合ってしまいますね。一瞬だけ出した肩の白さに萌えてしまったのは私だけではないはず。CMなどでイメチェンを図っていますが、大化けを期待したい女優の一人ではあります。 魔人『加藤保憲』を演じたのは「豊川悦司」でした。『加藤』といえば怪優「嶋田久作」のイメージがあまりに強いので、どうしても比べてしまいます。人間離れという面では劣っていた気がします。前情報を持たずに観たので、『加藤』が出てきたとき初めて「荒俣宏」がからんでいることを知りました。 「ナイナイ」の「岡村隆史」が演じた『小豆洗い』が展開上、重要な役どころになりそうなのは読めましたが、まさかああいうオチに使われるとは思いませんでした。小豆、て偉大なパワーがあるんですね。 ヒロイン的存在『川姫』は「高橋真唯」が演じていました。妖怪には見えない彼女に萌えた人は多かったのではないでしょうか。精気が抜かれてもいいですからあんな妖怪になれば助けて欲しいと思います。 評価 星 みっつ 公式サイトはコチラ 世界妖怪協会サイト『怪』はコチラ P.S. 同じ妖怪モノの『うしおととら』が読みたくなりました。 このエントリを気に入ってくれた方はポチッとヨロシク Amazonで買う
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久しぶりにたのしんじゃったっ!って手ごたえの作品でした。(笑)
メインとして挙げられているのはxina-shinさまが記事にされておられる
事柄と、少年の成長。
しかしそこをシリアスに徹しないというところがイイですね。
(でも“モノの命”に関しては、しっかりと考えなければならないテーマですが)
タイトル「妖怪大戦争」ですが私的には「妖怪祭り♪」でした~( ̄ー ̄)ニヤリ
TRBさせていただきました♪
妖怪に対する愛情をものすごく感じる映画でした。
・・・そのくせ機怪に襲われた人を
まちがって拳銃で撃ち落としてしまうシーンがあって
「え」とは思いましたけど。
コスプレを楽しんでるコメディ映画・・じゃなかったですか?
タダシひとりが一生懸命で。
あの演技力は、本物です。
お子ちゃま映画!でしたね。
ダメですyo、お子ちゃま映画に萌えちゃ、、