アセンションへの道 PartⅠ その理論と技法

2012年には銀河の中心と太陽系そして地球が整列し時代の節目を迎えます。アセンションの理論と技法について考えます。

第14章 道 ③人間の永遠の探求

2011-07-08 06:36:04 | 第14章 道
パラマハンサ・ヨガナンダ(以下、同師)の『人間の永遠の探求』(以下、同書)は460頁程の分厚い本であり、それは彼の元に集まったSRFの会員に対する講話の記録であるが、その随所で幸福がどのようなことなのかを説明している。筆者なりのストーリー性を持たせる為、同書での順序を並べ替えて説明したい。

先ず同師は、‘真の成功者’となる必要条件は‘幸福’になることであり、それは自分の心がつくり出すものである、と言う(P387)。

「・・・真の成功とは何でしょうか? あなたがこの世の欲しいものを全て手に入れたとしても、最後に感じるのは結局はかなさです。私は自分自身を分析してみて、以前自分が何かに対して感じた喜びは、全て自分の心がそのものに与えたものであることが判りました。・・・成功と幸福の秘密は、あなたの内に在るのです。いくら外面的な成功と繁栄を手に入れても、そこに内面的な幸福がなければ、真に成功したとは言えません。・・・裕福であろうと、貧乏であろうと、自分の人生に幸福を見出した人が真の成功者なのです。・・・それは(筆者註:成功)、あなたがどんな環境の中でも、心の制御と内的平安によってどれだけ自分を幸福に維持できるか、ということによって決められます。あなたが自分の心を内観してみて、良心が澄んでおり、理性に偏見が無く、意思が強固でしかも臨機応変の柔軟性があり、明確な判断力に富み、更に、自分に必要なものや役立つものを自由に手に入れることが出来るとき、あなたは真の成功者であると言えます。

ここで同師は「心の制御と内的平安」によって自分を幸福に維持するのだということを言っているが、それでは具体的にどうすれば良いのだろうか。(P136)

「神と一つになるために努力なさい。毎日瞑想を実習して、深く神を愛し、隣人を自分と同じように愛することを学びなさい。・・・必要なのは、お互いの霊的一体感です。国も個人も、霊的に目覚めなければ、幸福はありません。そして、それはまず個人から始めなければなりません。・・・真の幸福は、あなたが神との一体感を感じたとき、自分が神の子であることを自覚した時に訪れます。あなたは、宇宙支配者の王子なのです。乞食の息子ではありません。あなたは自分の父である神を忘れた為に、自分で自分を肉体の牢獄に監禁してしまったのです。この監禁から自分を解放しなさい。何が起きても心が神から離れないようになれば、あなたは計り知れない喜びと平安を見つけることが出来るのです。 “心を尽くしてわたしを想い、己の全てをわたしに委ね、互いに啓発し合い、常にわたしを賛美しつつわたしを信仰する者は、満足と喜びを味わう”(バガヴァッド・ギーター10.9)」

更に同師は、幸福になる為の条件として、簡素な生活と高邁な思想が大切であると説く(P76)。

「あなたの目標を、簡素な生活と高邁な思想に置きなさい。瞑想によって、あなたの意識を“常に存在し、常に意識し、常に新たな喜び”なる神に同調させて、あなたの内にある“普遍的な幸福の条件”を絶えず保持しなさい。周りの条件に拠って自分の幸福を左右されてはなりません。どんな環境にあっても、自分の心の平和を保持しなさい。自己を分析して、こうあるべきと思う姿、こうありたいと思う姿に自分を変えてゆきなさい。殆どの人が本当の自己制御を知らず、自分では幸福を求めているつもりで、実は逆に、真の幸福の妨げになるようなことばかりしています。為すべきときに為すべき事が為せること、為すべからざる事は為さぬこと― これが真の成功と幸福への鍵です。」

それでは、瞑想によって自分の意識を神に同調させると、どのようなことが生じるのだろうか。又、真の自己を自覚したときの証しとはどのようなことなのか。(P160)

「あなたが何かを強く想像すると、それが幻覚として見えるようになりますが、それは真実の知覚ではありません。あなたは、真の自己を実際に自覚することと、それを単に想像することとの違いを理解しなければなりません。その証し、即ち、真の自己を通して内なる神の意識を自覚した時の最も明白な証拠は、真実の、そして無条件の幸福感です。もし、あなたの瞑想中に湧いてくる喜びがとどまる所なくどんどん増大するならば、それは、神があなたの中に現れつつある証拠と考えて良いでしょう。若し、その聖なる幸福感が途中で途切れたら、あなたの意識の中に何か間違った物があるしるしです。それは、あなたがグルの助けを借りて取り除いて貰わなければならない心の歪みです。毎日の瞑想とグルの教えとを忠実に実行して、グルとの交わりを保ちながら教えられた道(グルの指導のもとで行う霊的修行)を歩めば、あなたのグルはその歪みを取り除いてくれます。単に、“自分は神の中に目覚めている”と思うだけでは、あなたは神のそばに居ることは出来ません。あなたは自己を改善し、完成させなければなりません。神を知る潜在能力を持っていることと、実際に神を知る事との間には大きな隔たりがあります。神を知るには、謙虚さと、英知と、信仰が絶対に必要です。謙虚な人でなければ、神を知ることはできません。」

そして同師は、真実の幸福は、霊眼の門の後ろにある聖なる意識の中にだけあると言う。(P44)

「人生は過ぎゆくにつれて、その幻影は次々に消えて行きます。そこであなたは考えます、“人生とは一体何だろう? 子供時代や若かったころの幻影が消えた後に何が残っているのだろう?”と。真実の幸福は、この眉間にある霊眼の門の後ろにある聖なる意識の中にだけにあります。私は自分の人生から、眼に見えるこの世界を切り捨ててしまいました。それは、この世界がつまらない事を如何にも重大そうに見せかけて我々を幻惑するからです。人は皆この見せかけの世界に住んで、隣の人に負けまいと見栄を張りながら生きています。しかし、真の幸福は神の意識の中に住むことによってのみ得られるのです。あなたも試して御覧なさい。」

最後に、同師はこのように結論付ける。(P132)

「私は神に全てを献げてしまったため、神以外のものに与える物はもう何もありません。私は、神を知ることを人生の第一の目的として選び、すでにそれを果たしました。人生の目的は神を見つけることだと言うと、多くの人には納得できないかも知れませんが、人生の目的は幸福を見つけることだという考えには、誰も異論は無いでしょう。しかし、実は神こそ幸福なのです。神は至福であり、愛であり、あなたの魂から決して離れる事のない喜びなのです。だから神を求めよと言っているのです。神以外に、そのような幸福を与えてくれるものはありません。」

締め括りは、ギーターである。(P462)

「感覚の世界への執着を断ったヨギは
内なる(神の)常に新たな喜びを経験する
彼の魂は(神の)霊の中に融合し
永遠の至福を得る」 
(バガヴァッド・ギーター5.21)

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