午前8時、友人T(昨日の記事参照)と札幌駅東口ガード下で待ち合わせ。
まずはエキチャリで、クロスバイクを調達。
500円也。
今日一日、Tはこのマシンを駆るわけだ。
Tの出立はこうだ。
GIANTヘルメット、GIANTグローブ、GIANTジャージ、スリークォーターパンツの中にGIANTレーパン。
普段GIANTに乗っているだけあって、上から下まで染まっている。
今日この日のためだけに、関東からヘルメットを持ってきたというから感心するやら、呆れるやら…。
さて、この先は中学時代の思い出をたどりながらの走りとなる。
なので、完全に内輪ネタである。
しかも長い。
あらかじめご了承いただきたい。
まずは、札幌駅と苗穂駅の間にある唯一の踏切、通称「開かずの踏切」へと向かう。
直前までは開いていたのに、我々が近づくと遮断機が…。
待ち時間こそ計測しなかったが、全部で5本の列車が通過していった。
スタート地点がガード下なのに、わざわざ踏切へ向かった我々の意図を汲み取って、しっかりと「開かず」を再現してくれたのだ。
慈悲深い踏切である。
水穂大橋から東札幌円形歩道橋を経て、白石サイクリングロードへ。
遠回りして、東札幌起点から走り始める。
途中、サイクリングロードの案内板を見て、北広島まで行ってみようとか言い出した人1名。
君がその自転車で行くというのなら、私は一向に構わないが。
白石サイクリングロードからエルフィンロードに入り、緩やかな起伏を越えていく。
上り坂になると、少し遅れるT。
同級生なんだから年齢は言い訳にできないぞ。
まあ、慣れないフレームに低すぎるサドルのせいってことにしておくか。
10時過ぎ北広島駅に到着。
道道1148号札幌恵庭自転車道線公式供用区間完走!
札幌市のエキチャリで北広島駅まで自走してきた人なんて、これまでに何人いるのやら。
もしかしたら歴史に名を刻んだかもしれない。
北広島では六角レンチセットと昼食を購入。
早速、レンチでサドルを調整する。
これで少しは走りやすくなったはず。
颯爽とエルフィンロードを折り返して、自転車の駅で早めの昼食とした。
しっかし、パン、おにぎり、切干し大根、ゆでたまごである。
メニューが年齢を感じさせる。
昔(18年くらい前)はパンにザンギだったのに。
12時過ぎ、札幌市内に戻ってきた一行。
大谷地付近で若干現在地を見失いかけるというアクシデントを乗り越え、厚別川右岸を通って真栄、さらに国道36号で札幌ドームへと接続。
羊ヶ丘展望台方面へと続く長い坂道と対峙した。
距離2.1km、平均斜度2.7%。
朝里峠や支笏湖を経験してしまえば取るに足らない坂である。
だが、中学時代の記憶しかないTにとっては、当時の辛さが脳内増幅されていたのかもしれない。
上り始める前から弱気が顔をのぞかせる。
それでも、信号待ち1回と休憩1回で上り切った。
上り切ったら、今度は水源池通で西岡の某所へと向かう。
18年くらい前の悪夢の追体験。
下り坂に身を任せて道を間違え、直感でルート選択したら、山中で実(げ)に恐ろしき看板を目撃したのである。
それを今、もう一度見てみようじゃないかと。
しかし、その前にリアル恐怖体験が待っていた。
水源池通の起伏は激しい。
これは帰宅後に調べて分かったことだが、当該エリアの平均斜度は-6.8%だった。
当時を思い起こし、これを一気に駆け下りてみた。
グングン上がるスピード。
気付いたときはカーブを曲がり切れず、ランオフエリアに直進…。
これ、たまたまそこに逃げられる道路があったからよかったけど、コンクリート壁とかガードレールとかだったらかなりヤバかったって。
落ち着いてからサイコンを確認すると、最高速度52.0km/hが残っていた。
うわ…。
このリアル恐怖体験により、すっかり肝が冷えた。
実に恐ろしき看板に再会して、当時を回顧するTとは裏腹に、感動はまあそこそこだった。
なお、実に恐ろしき看板の正体は写真で確認されたい。
中学生が道に迷った挙句に山中で目撃したという条件を付していただければ、その心中は察するに余りあるはずだ。
さて、実に恐ろしき看板を経て真駒内にやってきた。
当時と同じく、泉町公園で休憩を取る。
泉町公園は再開発されたのか、記憶とは遊具や水道の配置が変わっていた。
これにて第1部思い出の旅は終了。
ここからは第2部新たなる地への挑戦だ。(←いつ命名した)
道道814号滝野上野幌自転車道線を南下し、向かった先は石山緑地。
かつての石切り場を整備して作られた公園なのだが、その様相はあまりにも独特。
Tの言に習い、奇岩パークと呼ぶことにする。
詳細は省略するが、奇岩度(?)が気になるそこのあなた。
是非とも一度、ご来園くださいませ。
14時30分、石山緑地を後にし、向かうは北海道神宮。
第1鳥居からしばらく進むと、第2鳥居前で何やら人だかり。
開拓神社の神輿渡御に鉢合わせたのだ。
その担ぎ手の中に「玉置」の法被を目撃。
誰かは存じ上げないが、新十津川神輿会玉置の一員であろう。
こんなところで故郷の人に会えるとは。
これも一種の神の思し召しというやつだろうか。
そんなことに耽っているうちに、友人は参拝と御朱印とおみくじを済ませていた。
御朱印は全国の一の宮を制覇するつもりらしい。
千葉くらいならチャリでめぐる計画もあるとか。
どうせなら全国輪行を駆使して制覇してみてはいかがかと思うが、さすがにサラリーマンには無理か…。
午後5時、一度我が家に立ち寄り、装備変更。
桑園駅近くの銭湯にて、今日一日の汗を流す。
夕食を取って胃が満たされると、一日の疲れがドッと溢れてくる。
このまま眠ってしまいたいが、いやいや、まだエキチャリを返却したりせねばならんのじゃよ。
午後8時20分、エキチャリを返却。
もちろん、サドル位置は忘れずに元に戻した。
返却方法は至って簡単で、事務所の職員にカギを返すだけ。
車体点検などは一切なかったらしい。
本当にそれでいいのだろうか…。
500円で借りたエキチャリ。
借りていた時間は8時間20分。
愛車のサイコンによれば、純走行時間は6時間、走行距離は約85kmだった。
これだけ使い込んでも500円は変わらず。
本当に素晴らしいサービスである。
遠方から札幌にお越しの際には、是非とも活用されたい。
最後に、慣れないママチャリで85kmも走った友人T。
毎週これくらい運動していれば、もちもちぽんぽんも引き締まること請け合いなんだから、年齢や業務多忙のせいにしないで努力せいよ。
気兼ねなくサイクリングできる相方など、お主しかおらぬでのう。
【本日走行距離】96.13km
【積算走行距離】3840.6km(3793.0+47.6)