日が高くなると風が強くなる予報。
早朝出発のつもり1時間寝坊して予定を狂わされる。
いや、自分が悪いのだが…。
目的地は、長沼(道の駅マオイの丘公園、マオイオートランド)と栗山ダムである。
出発は6時45分。
すでに南風が強くなり始めていた。
こいのぼりが水平にたなびく。
石狩川右岸の築堤上を進むも、砂川に着く前に心が折れそうになる。
それでもなお南へ、南へ…。
道の駅三笠でトイレタイムをとったのが9時。
すでに強風が吹き荒れていた。
志文のセイコーマートで1回目の補給。
焼きそばとおにぎり、それに最近お気に入りのアミノサプリCを購入。
アミノはスポーツドリンクとは違うようなのだが、555mlボトルの座りの良さがグーである。
その空きボトルに水を入れれば、いつでも粉でドリンクを作れる。
そう、今回はそんな準備もしてきたのである。
前回、無非常食で痛い目を見たので…。
その後も強風に阻まれ続ける。
舞い上がった砂が顔に痛い。
後で分かったことだが、岩見沢では10時に10.7m/sの風が観測されていた。
言い訳ではなく、本当に風が強かったと認めてもらえるだろう。
強いて言えば、寝坊したのが悪夢の始まり。
9時には長沼に着いて、追い風で悠々と帰ってくるつもりだったのだが…。
長沼市街に着いたのが11時。
向かい風に抑えられ45分も遅れていた。
目的地の道の駅はまだ10kmも先である。
仮に今ここで引き返しても140km近くになるわけで、満足できる距離だし…。
うむ、道の駅はパスだ。
信号を左折してマオイオートランドへ向かう。
5分後、マオイオートランドに到着。
キャンプ場には目もくれず、センターハウスで『舞鶴橋』の土木遺産カードをゲットする。
受付の女性は「お疲れ様です」と愛想よく対応してくれた。
カード裏面によると、橋はどこかの公園に移設されているらしい。
しかし、肝心の場所が分からず諦める。
後で調べてみると、実はオートランド向かいの公園にあったという…。
気付けよ、私。
顔を洗って装備を整えると気力が戻ってきた。
南へ延びる道を見据え、決意を固める。
防風林すらない一面に広がる畑の中を、向かい風に抗って走るMTBが1台。
何故こんな苦しみに身を投じなければならないのか。
哲学的思考に走るのは一種の現実逃避なのかもしれない。
ふと我に返ると、いつの間にか進んでいたりもするし。(←無意識運転)
11時50分、道の駅マオイの丘公園に到着。
7kmに30分費やした虚しさよりも、長かった向かい風から解放された喜びのほうが大きい。
何故なら、ここが本日の最南端だからだ。
スタンプ帳にドンと押印し、ササッと退散する。
いかめしの香りに後ろ髪を引かれながらも、お昼ご飯は近所のセイコーマートで。
時刻はちょうど12時を迎えたところ。
風に押されて巡航38km/h。
ちょっと出過ぎじゃありませんこと?
道道3号札幌夕張線で小山を越えれば、そこはもう由仁町。
祝・由仁町初到達。
栗山町も同じく祝。
めでたいので(?)栗山のマックスバリュでアイスを調達する。
体調に変化が現れる前に、早め早めの補給。
これ、大事。(←やっと気付いたか)
栗山ダムに着いたのは13時45分。
偶然にも100km地点だった。
パークゴルフ場管理棟でダムカードをゲットする。
受付の女性は「これってインターネットに載ってるの?」
「載ってますよ。たくさん来てますか」
「うん、今年になってからすごく増えてるの」
この女性、ダムカードについては疎い様子(自分も言うほど詳しくはない)ではあったが、人柄の良さは窺い知れた。
やっぱり会話って大事だなぁ。
ダム近隣には食堂も温泉もないので、時間の許す方はパークゴルフでもいかがでしょうか。


湖面を望むためダムサイトに上がり、長い天端を通って対岸へ。
重力式なのに妙に横に長いダムだのう。
湖面も広くなく、貯水量はそんなに多くなさそうだった。
素人目には効率の悪いダムに映る。
一方で、天端の壁にはオオムラサキやミズバショウのレリーフが施してあったり…。


栗山ダムを後にする。
すでに100kmを超えているが、体はバリバリ動く。
いつもと違うのはこまめに補給してきたこと。
つまりはそういうことだったのだ。
脚力や根性でどうにかなる問題はなかったと。
道道30号三笠栗山線を抜け、国道12号に合流。
まだまだ余力はあったが、念のためイオンで最後の補給。
あんパンを貪る。
食べ過ぎかと思い財布の中を確認すると、最初に崩した千円札のお釣りがまだあった。
1日遊んで1,000円以内なら、まあ許してもらえるだろう。
時刻は15時30分。
残すは40km弱、国道を北上するだけ。
追い風のサポートを受けて飛ばしたが、どうしても信号には引っかかる。
国道はこれがよろしくない。疲れた体にストップ&ゴーは堪える。
結局、自宅到着は17時5分だった。
ぐっ、5分オーバーか。
サイコンを時刻表示から切り替えると、その悔しさも吹き飛ぶ。
167km、今季初のセンチュリー達成である。
あれほど走った2013、2014両シーズンですらなかった100マイル。
記録を漁ってみると、2012年6月16日が最後と知る。
そのときはロードでハンガーノックらしき体調不良に襲われているが、今回はMTBで無傷。
自信を取り戻すのに十分な一日であった。
【本日走行距離】167.59km
【積算走行距離】808.6km