◆書く/読む/喋る/考える◆

言葉の仕組みを暴きだす。ふるい言葉を葬り去り、あたらしい言葉を発見し、構成する。生涯の願いだ。

BF#3/感想4(ネタバレあり!)

2005-10-12 04:52:13 | 創作
4.『魔女の詩(うた)』 魔女

 これもまた詩形式七篇のオムニバスである。魔女さんの作品については、まず告白しておかなければいけない。筆者との間に共感不能の「バカの壁」(養老孟司)が潜んでいるらしいのだ。この壁を構成する因子のひとつに男女間の意識差があるのは明白である、と思う。なにしろ野菜をモタモタ切る姿に、「わど(筆者)。きみは男尊女卑の教育しか受けてこなかったんだね」と、あからさまな批評を投げつけられた経験を持っているのだから。

 したがって、まず彼女の詩を、筆者にこびりつく男根神話への贖罪として苦しみながら拝読した。

 『☆気怠い朝』は不幸なセックス後に迎えた朝の心象だろうか? 「カラダ」(二回)」「汗」(二回)「シャワールーム」など即物的な記号がウワッときて、ウブな筆者を卒倒させるに十分な刺激を醗酵させている。……しかたがない、贖罪なんだから。と、これに耐えてみれば、意外にも一般性をもった心象風景に気がつく。

  ずいぶん長い間、夢を見ていたようだ
  …(略)…
  汗と一緒に流してしまおう/さようなら

 筆者が好きなのは、第三篇の『☆雨の日だって素敵な日になる』だ。ここで作者は急にお喋りになって、言葉にも色とりどりの彩色をほどこす。昼下がりの雨は心地よく読者の中に降りつづけるのだった。でも、なんでリボンを「おリボン」と呼ぶんだろう? たまたま筆者の知る女性たちが、普通名詞に「お」などつける習慣に育たなかった田舎ものばかりだったからかもしれないな……。 《続》


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2 コメント

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どもど (魔女)
2005-10-28 11:38:49
わどさん、読んでいただいてありがとざんす。



「雨の日だって素敵な日になる」はお気に入ってくださったようで、^^

結構、この詩は結構好きですって言ってくださる方が

多いのでめっちゃうれしいざんす。

ありがとざんす。

雨のある日、ほんとにやってたことをキレイに

並べて書いただけなのざんすけどね、ww

「おリボン」の件ですが、魔女、京都人ざんすので

何でも「お」を付ける習性なのざんすね、きっと。



で、「気怠い朝」ざんすけど、かなり妄想を引き起こしたようざんす?(笑)

まぁ、人生色々とあるもので、時々resetしたくなったりするもんで。

でも、ひとつ言えることはどんな時も・・・過去にも未来にも

「不幸なSex」はしないざんす、^^

身も心も満たされないとダメでしょ?

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やあ魔女さん! (わど)
2005-10-30 02:22:38
遅くなりましたが、TB機能が復活したので。

(寝てたままがよかった、ってやつ。ぶち殺すよ?)



>「雨の日だって素敵な日になる」

は、おれも好きですね。雨だれのリズムにノッて

書かれてますもん。それが魔女さんをオープンにした?

別ないいかたをすれば躍動感? 



>「気怠い朝」

は、女性の「肉体」を直接的に言葉に乗せてますもん。

この仕掛けに妄想を引き起こさない男は、バ○ア○ラさえ薬効をもたないんじゃないか(爆)。



>「不幸なSex」はしないざんす、^^

そう、ほんとにそうだ。おれなんか、いつも舞い

上がってばかりいますもん。



あ、そういう問題じゃない? 

ごめんなさいでした。 (-.-)
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