平成24 年度サル、クマ等と共存できる地域づくりモデル事業
「集落で取り組むサル、クマ被害対策 研修会」
主催:新潟県南魚沼地域振興局、南魚沼市 企画:新潟ワイルドライフリサーチ
を平成24 年7月16日(月) 祝日
に八海山麓サイクリングターミナル (http://www.yo.rim.or.jp/~sanroku/)
にて開催しました。
開催要領のチラシは以下の通り(クリックすると画像が拡大します。)
こちらの事業は、本年度、南魚沼市と南魚沼地域振興局からワイロンが委託を受け
実施するモデル事業の記念すべき第一回目の研修会となります。
本研修会の趣旨
南魚沼市は豊かな森林とその水の恵みで日本一のコシヒカリを生産す
る地域ですが、一方で、野生鳥獣による農業被害という深刻な問題を
抱えています。新潟県における農業被害額がNo.1 のサル、そして、ブナ
等の堅果類が凶作になると大量出没するクマ。どちらも日本の在来種
であるため、彼らと共存しながらも、そこで生活する住民の安全を守り、
農業被害をなくさなくてはなりません。近年、中山間地の過疎、高齢化
が進み、野生動物の対策を実施する労働力の確保が困難となっていま
す。また、猟友会の会員数の減少、高齢化もあり、捕獲だけで被害を減
少させることは不可能です。荒廃する里山を目の前に、今後、野生動物
とどのように共存していくべきか、専門家による講演とサルによる農業被
害を減らすことに集落で取り組んでいる船ヶ沢新田地区の事例を交えな
がら、みなさんでこの問題について考えてみたいと思っています。
研修会の日程
12:30~ 受付開始
13:00~ 開会挨拶
13:10~14:10
長野県北信地方におけるツキノワグマの保護管理と被害防除の現状
後藤 光章 (BSCN代表)
14:15~15:15
集落で取り組むサルの被害対策
山本 麻希 (長岡技術科学大学助教・ワイロン会長)
15:15~15:30 質疑応答
15:30~15:40 休憩
15:40~16:10
船ヶ沢新田におけるサル対策の取り組み
高橋 富美男 (船ヶ沢新田自然融和会代表)
16:10~17:00
総合討議「南魚沼市における効果的な野生鳥獣対策に向けて」
研修会報告
当日は、参加人数が多く、当初サイクリングターミナルの研修会で実施する予定が、
急遽、隣に併設している体育館での実施となりました。
当日は、大変な猛暑日で、体育館内は38℃近い気温であったにもかかわらず、
95名の参加者がありました。
まずは、北長野クマ専門対策員であり、自らBear Smart Community Naganoを主宰されている後藤光章様より、長野県の北信地方におけるツキノワグマの保護管理と被害防除の現状についてお話し頂きました。
クマの被害を防ぐには、クマが好きなトウモロコシや果樹などの誘因物をきちんと防除することが大切であることなど、現地での豊富な御経験に基づきお話し頂きました。
続いて山本から、サルを中心として集落で取り組む被害対策として
鳥獣の被害対策の単位である集落のみなさんの合意に基づき被害対策を行うために導入されている集落環境診断の手法についてお話しさせて頂きました。
また、南魚沼市の鳥獣被害対策のモデル地区となっている船ヶ沢新田地区で船ヶ沢自然融和会という鳥獣被害対策のための地元住民団体を設立された地域リーダーでいらっしゃる高橋富美男氏から、これまでの船ヶ沢新田における鳥獣被害対策のとり組みについてお話し頂きました。
総合討議の前に、全国山羊ネットワーク代表の今井明夫氏から里山と里の間に設置すると効果の高い緩衝帯整備にヤギを導入する事例についても急遽御紹介頂きました。
総合討論では、野生鳥獣被害対策を進める上で問題となっている狩猟者の高齢化、人口減、
そして銃刀法の規制が厳しくなったことや若者のレジャーの多様化により、若い猟友会員が増えないことなどの問題がとりあげられました。
第一回目の研修会として非常に中身の濃いものとなりました。
何より、本来のクーラーの効いた研修室では人が入りきらず、
クーラーのない体育館での実施にもかかわらず最後まで熱心に聴講いただき、
総合討論では熱心な御発言をいただいた参加者の皆様に心より御礼を申し上げます。
なお、当日の研修会については県のHPにも報告がアップされております。
こちらも是非御覧下さい。
http://www.pref.niigata.lg.jp/minamiuonuma_kenkou/1346101253971.html
文責 会長 山本 麻希
「集落で取り組むサル、クマ被害対策 研修会」
主催:新潟県南魚沼地域振興局、南魚沼市 企画:新潟ワイルドライフリサーチ
を平成24 年7月16日(月) 祝日
に八海山麓サイクリングターミナル (http://www.yo.rim.or.jp/~sanroku/)
にて開催しました。
開催要領のチラシは以下の通り(クリックすると画像が拡大します。)
こちらの事業は、本年度、南魚沼市と南魚沼地域振興局からワイロンが委託を受け
実施するモデル事業の記念すべき第一回目の研修会となります。
本研修会の趣旨
南魚沼市は豊かな森林とその水の恵みで日本一のコシヒカリを生産す
る地域ですが、一方で、野生鳥獣による農業被害という深刻な問題を
抱えています。新潟県における農業被害額がNo.1 のサル、そして、ブナ
等の堅果類が凶作になると大量出没するクマ。どちらも日本の在来種
であるため、彼らと共存しながらも、そこで生活する住民の安全を守り、
農業被害をなくさなくてはなりません。近年、中山間地の過疎、高齢化
が進み、野生動物の対策を実施する労働力の確保が困難となっていま
す。また、猟友会の会員数の減少、高齢化もあり、捕獲だけで被害を減
少させることは不可能です。荒廃する里山を目の前に、今後、野生動物
とどのように共存していくべきか、専門家による講演とサルによる農業被
害を減らすことに集落で取り組んでいる船ヶ沢新田地区の事例を交えな
がら、みなさんでこの問題について考えてみたいと思っています。
研修会の日程
12:30~ 受付開始
13:00~ 開会挨拶
13:10~14:10
長野県北信地方におけるツキノワグマの保護管理と被害防除の現状
後藤 光章 (BSCN代表)
14:15~15:15
集落で取り組むサルの被害対策
山本 麻希 (長岡技術科学大学助教・ワイロン会長)
15:15~15:30 質疑応答
15:30~15:40 休憩
15:40~16:10
船ヶ沢新田におけるサル対策の取り組み
高橋 富美男 (船ヶ沢新田自然融和会代表)
16:10~17:00
総合討議「南魚沼市における効果的な野生鳥獣対策に向けて」
研修会報告
当日は、参加人数が多く、当初サイクリングターミナルの研修会で実施する予定が、
急遽、隣に併設している体育館での実施となりました。
当日は、大変な猛暑日で、体育館内は38℃近い気温であったにもかかわらず、
95名の参加者がありました。
まずは、北長野クマ専門対策員であり、自らBear Smart Community Naganoを主宰されている後藤光章様より、長野県の北信地方におけるツキノワグマの保護管理と被害防除の現状についてお話し頂きました。
クマの被害を防ぐには、クマが好きなトウモロコシや果樹などの誘因物をきちんと防除することが大切であることなど、現地での豊富な御経験に基づきお話し頂きました。
続いて山本から、サルを中心として集落で取り組む被害対策として
鳥獣の被害対策の単位である集落のみなさんの合意に基づき被害対策を行うために導入されている集落環境診断の手法についてお話しさせて頂きました。
また、南魚沼市の鳥獣被害対策のモデル地区となっている船ヶ沢新田地区で船ヶ沢自然融和会という鳥獣被害対策のための地元住民団体を設立された地域リーダーでいらっしゃる高橋富美男氏から、これまでの船ヶ沢新田における鳥獣被害対策のとり組みについてお話し頂きました。
総合討議の前に、全国山羊ネットワーク代表の今井明夫氏から里山と里の間に設置すると効果の高い緩衝帯整備にヤギを導入する事例についても急遽御紹介頂きました。
総合討論では、野生鳥獣被害対策を進める上で問題となっている狩猟者の高齢化、人口減、
そして銃刀法の規制が厳しくなったことや若者のレジャーの多様化により、若い猟友会員が増えないことなどの問題がとりあげられました。
第一回目の研修会として非常に中身の濃いものとなりました。
何より、本来のクーラーの効いた研修室では人が入りきらず、
クーラーのない体育館での実施にもかかわらず最後まで熱心に聴講いただき、
総合討論では熱心な御発言をいただいた参加者の皆様に心より御礼を申し上げます。
なお、当日の研修会については県のHPにも報告がアップされております。
こちらも是非御覧下さい。
http://www.pref.niigata.lg.jp/minamiuonuma_kenkou/1346101253971.html
文責 会長 山本 麻希
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