中国のウェブサイトDIGIWOに、ノキア製Windows RT搭載タブレットの本体写真がリークされました。その写真からは、同社が販売するWindows Phone端末「Lumia」シリーズと同様のビビッドなカラーリングが施されており、ベライゾンの4G LTEに対応することが分かります。
現時点で伝えられている仕様は、液晶ディスプレイが10.1インチで1920×1080ドット表示に対応(5点マルチタッチ)。2.15GHz駆動のSnapdragon 800プロセッサに、32GBの内蔵ストレージ、micro HDMI、USB 3.0ポートといったスペックです。カラーリングは上写真の「赤」に加えて「青」が存在するとしていますが、Wi-Fi専用モデルが存在するか否かについては判明していません。
日本時間11月17日に、Windows 8向けの大型アップデート「Windows 8.1」が配布される予定であり、それらのタイミングにあわせて投入される可能性もあります。
ノキアはスマートフォン分野でWindows Phone専売体制になっており、タブレットのOSもWindows RTで揃えるのはごく自然な事です。その一方でマイクロソフトに偏重しすぎるノキアを憂慮する意見も多くみられており、米メディアのThe Next Webは、何度も「私はノキアが大好きだ」と慎重に述べながらも「どうしたノキア…なぜWindows RTなんだい…」といった論調で悲観的な捉え方をしています。
実際マイクロソフトは、自社が販売する「Surface RT」の在庫処理に9億ドル(約877億円)という巨額の費用を投じており、日本ではTVCMなどで「ずーっと 3万9800円」と宣伝するなどの安売りキャンペーンを繰り広げています。Windows RTは過去のx86向けソフトウェア資産が利用できないといったことや、アプリのインストールがWindows Store経由に限定されているといった制限が多いだけに、消費者からは敬遠される傾向にあるようです。
つい先日には台湾ASUSがWindows RTタブレットの販売から撤退すると発表したばかり。ノキアがSurface RTに続くキー端末になり得るタブレットを投入することで、Windows RT市場を活気づけることができるのか、それとも共倒れになるのか現時点では分かりませんが、極度のマイクロソフト偏重姿勢に心配するファンの気持ちも分からないものではありません。