ドイツで三十路すぎはつぶやく

ドイツ暮らしでつい漏れてしまう日本語での独り言を、つれづれと書き留めることにしました。

重いか軽いか

2005-09-14 | ふとひとりごと
 自分の娘を虐待死させた女性が、懲役7年の刑を受けたとか。・・え・・?7年?人ひとりこの世から故意に葬って、それも親が葬って、7年ですか・・。

 時々裁判所での判決に首を傾げるというか、怒りのようなものを覚えます。おまけにこの母親は「共犯の女性に主導権を握られていた」という理由を刑の軽減に使っていたそうです。それでも求刑10年ということだったそうですから、法の前ではそれが正当なんでしょうね。きっとおとなしくしてれば、7年も経たずに彼女はこの四季の綺麗な国を再び歩くのでしょう。その時どれだけの後悔と懺悔の気持ちを抱えているのか。

 以前驚いたのが、スピード違反で信号無視をして交通事故を起こし、亡くなってしまった人の親が、信号を守っていたのに事故に合い、運良く助かった被害者を「見通しがよかったのに予測していなかった。」という理由で訴え、その訴えが裁判で通ったとか。確かに「いつも危険を予測する事」と教習所で習いましたけどね。見通しがいいからこそ、亡くなった当事者は信号も、青信号で走ってくる車もよく見えたでしょうね。それも裁判で通ったのだから、法の前では正当なんでしょう。

ドイツ人の知人男性も、離婚して自分の稼ぎではありえない額の慰謝料が決まり、裁判官に
「私の年収を知ってるだろう!どうやったら払えるんだ!」
と言ったところ、
「夜の仕事も持てばいい。」
と言われたそうです。朝も夜も働いて、なんとかしろと。それも法の前では正当。

法はとても大事だと思います。ルールの無い社会ではただ混沌とするだけです。でも、やっぱり納得がいかない事も多いです。それでも、誰もが納得する「法」を作る事はやっぱり不可能なんでしょうね。人間には感情があります。

亡くなった子供が、安らかに眠れます様に。