言わなければならない事は言わないと前には進まない

生活する中において言わなければならない事や、他の記事で共感したことなどを中心に。今その時の思いを表す。

民進党の迷走 内輪もめはたくさんだ

2017-07-14 13:01:19 | 言いたいことは何だ

民進党の迷走 内輪もめはたくさんだ

 

07/14 北海道新聞

 

加計(かけ)学園問題の追及など、野党第1党が果たすべき役割は重みを増している。内輪もめに時間を費やしている場合ではあるまい。

 

東京都議選での大敗を受け、民進党内の議論が迷走している。自民党が歴史的惨敗を喫したにもかかわらず、民進党は批判票の受け皿になれなかった。執行部の責任が問われても不思議はない。

 

そこで浮上したのが蓮舫代表の二重国籍問題を決着させるための戸籍謄本の公開だという。国民の感覚と、あまりにもずれている。

 

今回の自民党の敗北は、安倍晋三政権の下で進んだ政治の劣化に対する国民の懸念の表明だ。民進党に求められるのは、民意をくみ取れなかった原因を探り、次なる国政選挙で対抗軸たり得る姿を国民に示すことだろう。いまこそ視線を党内ではなく、有権者に向けてほしい。

 

都議選での民進党の獲得議席は5議席と、改選前の7議席を下回った。2013年の前回選挙で得た15議席の3分の1である。自民党に劣らぬ惨敗だ。

 

野田佳彦幹事長は「選挙の責任は幹事長にある」と明言してきたが、総括が優先だとして責任の所在を明確にしていない。このことが党内の反発を招いている。

 

都議選では、自民党東京都連との対決姿勢を鮮明にした小池百合子知事の陣営と、国政でも都政でも自民党批判を徹底してきた共産党が議席を増やした。自民党への逆風を考えれば当然の結果だ。

 

一方で民進党は、変革を託すべき存在と受け止められなかった。自民党との違いを明確に示せなかったことも一因ではないか。やはり憲法や安全保障、原発政策など基本政策で主張を明確にすることが不可欠だ。党内対立を恐れて議論を避けていては、党として一致した姿を示せまい。

 

蓮舫代表は、昨年9月の就任から間もなく10カ月を迎える。台湾との二重国籍をめぐる問題は、代表選の前後から浮上していた。

 

手続き上の瑕疵(かし)だとしても、自ら説明を尽くす姿勢は必要だ。だが戸籍の公開という手法を取れば、出自に関わる差別の助長につながりかねないとの批判がある。

 

そもそも問題が再浮上したきっかけは、一議員のネット上の発言にすぎない。党内の不満への対応ばかり優先するようでは、党の内向き姿勢を疑わざるを得ない。

 

加計学園問題や閣僚の失言などで安倍政権の支持率は急落し、足元が揺らいでいる。民進党がやるべきことはほかにあるはずだ。

 


前川喜平に田原総一朗が直撃!「加計問題」安倍官邸の闇をすベて語ろう 官僚はこんなに苦しんでいる…

2017-07-14 12:51:28 | 言いたいことは何だ
前川喜平に田原総一朗が直撃!「加計問題」安倍官邸の闇をすベて語ろう 官僚はこんなに苦しんでいる

2017.07.11
週刊現代  


「安倍一強」の牙城が崩れるきっかけを作ったのは、この男だった。国会の閉会中審査で参考人招致を受けた前川喜平・文部科学省前事務次官が、安倍官邸の「捻じ曲がった政治主導」の実態を、聞き手のジャーナリスト・田原総一朗に激白する。

問題の中心は和泉首相補佐官

――6
24日、安倍晋三総理が神戸の講演で、加計学園問題について驚きの発言をしました。「今治市に限定する必要はない。速やかに全国展開を目指したい。意欲があれば獣医学部新設を認める」

前川 ずいぶん話が変わってしまったなと思っています。国家戦略特区というのは、一つの地域で一定の主体に対して特別なチャンスを与えて、まずそこでやる。1ヵ所でやったものを評価しなければ、次に行けません。

特に獣医学部というのは6年かかるので、最初の卒業生ぐらい出さないと、成功か失敗かは評価できません。大学自体の設置認可もできていないわけですから、全国展開を口にするのは早すぎる。

――
総理自らが、国家戦略特区の基本をブチ破っているわけですね。

前川 制度の趣旨から言っても、ありえない話です。「加計学園一つだけにしたわけじゃない」とおっしゃりたいんだと思いますが、今までの議論の積み重ねを全部白紙に戻すような話です。

――
今度の都議選は、安倍総理にとって非常に苦しい戦いになりました。その最中に、なぜ選挙民の反発を招くような発言をしたのでしょうか?

前川 総理の心中は測りかねますが、とにかく何か出口を見つけたいというお気持ちでしょうか。

――
加計問題を巡っては、文科省から文書が出てきたとき、山本幸三地方創生担当相は、「内閣府はそんなことはまったく言っていない」と全否定したうえ、「これをやったのは文科省から出向してきている職員だ」と、スパイ行為でもやったかのような発言をしましたね。

前川 私が現職中に実際に目にした資料ですし、ペーパーを作った職員から話を聞きましたから、書いてあることはほぼ間違いない。大臣の説明は、情報発信者の信用を失わせることで、情報そのものの信用も失わせようという意図が感じられます。

――
なぜ山本大臣や内閣府の官僚たちは、見え透いた嘘を言うのか。安倍総理が怖い? あるいは萩生田官房副長官?

前川 誰かはわかりませんが、後ろにいる人を庇って一生懸命、自分たちのところでおさめようとしているのでしょう。

――
萩生田官房副長官の発言概要を記した文書も流出しました。

前川 萩生田さんがおっしゃったことを中心にまとめたペーパーだと思います。萩生田さんを通じて伝えられた和泉(洋人・首相補佐官)さんの意向が書かれているという可能性もかなりある。

――
今回の問題の中心人物は和泉さんですか。

前川 全体のシナリオを作っておられたのは、おそらく和泉さんだと思っています。国家戦略特区の仕組みを使って、段取りを決めて、最終的に加計学園に決まるようにストーリーを作っていく。

内閣府の藤原豊審議官の言動を見ていると、彼は昨年の23月ぐらいの時点では、獣医学部の案件はかなり難しいと考えていたフシがある。

国民の声が政治を変える

――
ところが、文科省から出ている藤原さんの文書では、「やらざるを得ない」と言っていますね。

前川 ええ。9月の時点では、内閣府もはっきり姿勢が変わった。推測するに、担当大臣が石破さんから山本さんに替わってからです。

石破大臣は、「4条件は非常に厳しい条件なので、満たすことができる大学はそうそう簡単には出てこない」と思っておられたはずです。

――
なぜ和泉さんは「総理は自分の口からは言えないから、私が代わりに言う」などと、露骨なことを前川さんに言った?

前川 私がまさか世の中にバラすはずがないと思ったんでしょう。秘密を共有できると考えたのではないか。

――
前川さんは和泉さんを裏切ったわけね。

前川 ええ。そういう意味では申し訳ないです。和泉さんが発した言葉も含めて、国民が知ったほうがいいと思ったんです。

――
藤原審議官は? 国会での答弁をみていると情けないですよね。

前川 財務省の佐川(宣寿)理財局長にもいえますが、あそこまで知らぬ存ぜぬで通すというのは、ある意味すごい。それが役人道という考え方もありうるとは思いますが。虚偽答弁と思われるようなことをずっと繰り返さなければならないのは気の毒でもあります。

――
文科省からの文書流出を、義家文科副大臣が「守秘義務違反だ」と言って批判を浴びました。

前川 内部告発しようとしている現職の職員に対して、警告とか威嚇とか、明確な意図を持って発言されたとは思いません。

――
僕はそういう意図があると感じましたけどね。

前川 義憤にかられて真実の情報を提供しようとしている職員の気持ちをくじく効果はあっただろうなとは思いますが。

私は、仮に裁判になっても、守秘義務違反にはならないと考えます。国民の知る権利との比較衡量なんです。政権にとって都合が悪いというだけでは、実質的な秘密とは言えないでしょう。

――
前川さんは、官邸と文科省を「蛇とカエル」の関係だとおっしゃいました。内閣人事局は、審議官以上の約600人の人事を決める。具体的に力を持っているのは局長の萩生田光一ですよね。

前川 政治からの官僚の世界に対する支配力は強まったと思います。確かに萩生田さんは内閣人事局長ですが、最終的には官房長官ですね。睨まれた役人は飛ばされます。

――
官房長官とは喧嘩できない?

前川 ええ、文科省でもありました。本省の局長に内定していた人間が官房長官からダメだと言われて、省外に出てしまったことがありました。

――
文科省の文書が次々と流出しています。官邸は報復人事をやるんじゃないですか。

前川 現役に報復されては困りますね。報復するなら私にしてほしい。どんなスキャンダルでも受けて立ちますから。

――
前川さんの「出会い系バー」通いを報じた読売新聞の記事が出る前、文科省幹部を通して和泉さんが「会う気がないか」と聞いてきたとか。

前川 「和泉さんが会いたいと言ったら会う気はありますか」と某幹部は私に言ってきた。私は「ちょっと考えさせて」と言って会いませんでした。

――
前川さんの戦いの真意は何ですか。

前川 まず、文部科学省が官邸の世界からできるだけ離れられるようにすること。大学設置審議会における大学の設置審査は、政治的圧力から免れて、役所としてまっとうな審査をしてほしい。

また、国家戦略特区での事業者選定の調整が、不明瞭で不公正だと知らしめたい。ゆがめられた部分は、国民は知る必要があり、正すべきです。

――
でも、どうやって是正するんですか?

前川 最後は選挙しかないのかもしれないですけどね。国民の監視のもとで、国会、政府や政党なりの中から「これはおかしいじゃないか」という声が出てくれば……

――
だけど加計学園の獣医学部の認可を撤回する気は、政府はまったくないんですよね。

前川 今はないでしょうね。ただ政府と言っても、内閣府と文部科学省では立場が違います。

――
官邸は?

前川 官邸は撤回する気はないでしょうね。

――
国民としては選挙で内閣を倒すしかない?

前川 代議制民主主義では、選挙でしか意思表明できませんが、国民の声はいろんな形で現れる。世論調査もそうですが、国民の声で政治に影響を与えることはできる。

――
加計問題の対応を受けて、安倍政権の支持率は急落しました。前川さんは、「安倍一強」の牙城を突き崩したとも言えます。国民は、自民党や安倍さんの体質を怒っているんですよね。

前川 私はもともと、別に安倍政権の体質を抉り出すみたいな気持ちはなかったんです。国家戦略特区で加計学園の獣医学部設置が決まったのがおかしいから、そのプロセスは国民が知らなければいけない、是正しなければいけないとしか考えていませんでした。

政・官の歪みを正すために

政・官の歪みを正すために

その過程で、官邸の権力とメディアの結びつき、あるいは警察の力と官邸の結びつきといった、「闇」の部分を感じてしまい、別の問題意識も持つようになったのです。

――
前川さんに早くからインタビューしておきながら、NHKは放送しなかった。

前川 現場で取材している人たちは相当な情報量を早くから持っていたのに、ニュースに出せず、悶々としておられたと思いますね。619日の「クローズアップ現代+」で萩生田さんの文書が報じられ、抑えられていたものは吐き出されたという気がしますが。

――
内閣人事局が支配し、捻じ曲がった政治主導が続いたままです。

前川 役所のことばに「マルセイ案件」というのがあります。行政をゆがめるような政治案件のことですね。政治家から、補助金でここを採択してくれとか、紫綬褒章や文化勲章の授与に関して、依頼がある。本当に苦慮します。幹部になればなるほど、マルセイ案件との調整を常に迫られます。

――NO
といえない?

前川 陰に陽に、いろいろな手を使いながら抵抗はする。それでも最後の最後には押し切られてしまうことがあります。

――
歪んだ政・官の関係はどうすれば防げますか。

前川 透明性を高める仕掛けをつくることです。たとえば文書は一定期間経てば必ずオープンにする。内部告発も安全にできるようにする。政府から独立した、政策検証の第三者機関を設置する。

――
行政の歪みの本質が、前川さんのおかげで明白になりました。

前川 普通の役人からすると跳ね上がった行為なんですけれどね。
 

麻生自民党グループの社員からの内部告発です。九州地方を襲った台風被害に対して人命よりもどんだけ利益主義なのでしょうか?

2017-07-11 23:29:48 | 言いたいことは何だ

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【拡散希望!】九州地方を襲った台風被害に対して
人命よりもどんだけ利益主義なのでしょうか?


東日本大震災および福島原発事故、然り...
熊本大地震、然り
国民を守る立場にある政府の働きに対し、
物足りなさ以上に責任感の無さに憤りを感じます。
わざと復興を遅らせ、わざと救済していないとしか思えません。

 

麻生自民党グループの社員からの内部告発です。
こちら麻生太郎の地元の福岡なんですけど、今回の九州北部豪雨の被災地である朝倉市黒川地区復興に際して、麻生太郎の直近自民党役員より。

『8月、9月まで仕事が少ないだろうけど、待っていなさい。10月頃に災害復旧で政府からの国民の税金が投入されるから待ってなさい。じゃないと儲からないから』
だそうです。

それまでは民間人入れるなと政府側の要請があっているので救援物資や義援金はシャットアウトで公務員(自衛隊、消防)しか入れない状態です。
すぐにでも復興に力を注がなければ、犠牲者が増え続ける状況にあります。
記録的な豪雨となった九州北部では9日、福岡県朝倉市で女性2人、東峰村で女性1人の計3人の死亡が確認され、死者は朝倉市、東峰村、大分県日田市で計21人となっています。

この内容は別の日、別の場所で麻生グループの直近の幹部3人が同じ事を情報提供者に話されております。
これは信憑性の高い情報です。

閉会中審査でネトウヨ自民党議員たちが前川前次官に卑劣な質問浴びせるも次々返り討ちに! 逆に詭弁と嘘を暴かれる醜態

2017-07-11 08:08:20 | 言いたいことは何だ

閉会中審査でネトウヨ自民党議員たちが前川前次官に卑劣な質問浴びせるも次々返り討ちに! 逆に詭弁と嘘を暴かれる醜態



                        http://lite-ra.com/2017/07/post-3305.html
                        リテラ

「はじめから加計学園に決まるようにプロセスが進んだように見える。非常に不合理な意思決定だった」
「背景に首相官邸の動きがあったと思う。和泉洋人首相補佐官がさまざまな動きをしていた」

 本日行われた閉会中審査に参考人として出席し、あらためて、官邸主導で国家戦略特区の獣医学部新設が「加計学園ありき」で進められたのかを告発した前川喜平前文部科学事務次官。前川氏は和泉洋人首相補佐官より「総理は自分の口からは言えないから私が代わりに言う」として、獣医学部新設の迅速な対応を求められてきた事実を証言し、「(規制の)穴の開け方に不透明さがある」と言及した。

 紙資料など一切持たず、まっすぐ前を向いて淡々と、しかし理路整然と答弁席に立った前川氏。その一方、またも露わとなったのが、安倍政権の醜い答弁や個人攻撃の数々だ。

 そもそも、肝心要の安倍首相は災害対応のために外遊日程を切り上げ帰国を決定したものの、なんと閉会中審査が終わった明日11日に帰国するという姑息な手段に出たが、それだけではなく与党は、きょうの閉会中審査における和泉首相補佐官と木曽功前内閣官房参与の参考人招致を拒否。また、加計孝太郎理事長と安倍首相が仲良くグラスを傾ける様子を昭恵夫人がFacebookに投稿した例の「男たちの悪巧み」写真や、野党が入手した資料などの配付資料に与党の委員会理事が出すなと拒否し、審議の開始時間がずれ込む事態に。

 さらに、いざ審議がはじまっても、山本幸三地方創生相は数分間にわたって官僚がつくったであろう手元の紙を読み上げ、野党の質問時間を削ったかと思えば、「なぜ獣医学部の需給が明らかではないのに押し切ったのか」という質問に、「需給の数とか量をはっきり示すのは無理」などと言い出す始末。つまり、内閣府のトップが「石破4条件なんか関係あるか」と投げ出してしまったのだ。

 これだけでも唖然とさせられたが、もっと酷かったのは、質問を行った自民党議員たちだ。

 まず、衆院で質問に立った平井卓也議員は、「文書を流出させたのは前川さんか?」と尋ね、前川氏は回答を差し控えた。すると平井議員は「自分ではないと答えられないのか」などと責め立てた。

 平井議員といえば、ネトウヨの巣窟とされるネットサポーターズクラブ、通称「ネトサポ」の代表で、2013年に行われたニコニコ生放送の党首討論会では福島瑞穂議員の発言中に「黙れ、ばばあ!」と書き込んだことが発覚したこともある人物。そんなネトウヨ脳では前川氏が守ろうとする公益通報者の保護の意味などわかるはずもないのだろうが、そのあとも平井議員は前川氏を個人攻撃。

 たとえば、獣医学部の定員抑制の告示が53年間も変えられなかった点を、前川氏は「告示を見直すことは政策論としては妥当だが、18歳人口、ペットや産業動物が減少するなかでは議論が必要」とごく当たり前の見解を示し、加計学園ありきの決定プロセスの不透明さを問題だとしたが、平井議員はその弁を「話のすり替えだ」と攻撃。さらには、定員抑制は「天下りと関係しているのでは?」と質問したのだ。

 一体、どっちが話をすり替えているんだかと言いたくなるが、極めつきは、平井議員が言い放った、こんな言葉だ。

「前川さんはつねに立派な答弁されていますが、どう考えても自分が都合が悪くなるとノーコメントの部分もありますし、よっぽど自分を大切にされるんだなというふうにも思います」

 どの答弁や質問を聞いても「自分を大切にしている」のは安倍政権側にしか思えないが、同じようにゲスさ全開で質問を行ったのは、自民党の青山繁晴議員だ。

 青山議員についてはツッコミどころが満載すぎるため、追って別稿をお届けする予定だが、やはり青山議員も「既存の学校を守ろうとする姿勢と天下り問題は密接に繋がっている。日本の闇だ」などと言い出した。だが、この質問に対して前川氏は、「今治市における獣医学部新設と天下り問題を結びつけて議論するのはおかしい」とし、こうつづけた。

「仮に結びつけるのであればですね、具体的な事例は木曽理事の問題です。木曽理事はたしかに私の先輩で、内閣官房参与の身分をもったまま加計学園の理事になっておられまして、そのふたつの肩書きをもった状態で私のもとにおいでになり、加計学園の獣医学部新設に向けて働きかけをされたと。こういうOBによる現役に対する働きかけこそ、いわゆる天下り問題の、弊害のひとつの端的な例だと思っておりますが、私は木曽理事の働きかけをもって何らかの政策判断に影響させるというようなことはいたしませんでした」

 天下り問題をもって前川氏があたかも既得権にしがみついていた卑しい人間だと印象づけようとしたら、官邸側の卑しい実態を指摘されてしまう。──完全に青山議員は前川氏に言い負かされてしまった格好で、これぞ「論破」というものだろう。

 しかし、下卑た質問をしながら返り討ちにあったのは、青山議員だけではない。共謀罪審議では「委員長、もういいでしょう!」などと叫んで動議を促し、採決に導いた“自民党の別働隊員”たる丸山穂高・日本維新の会議員は、前川氏に出会い系バー通いについて質問。「会見で国家権力とメディアの関係性に不安を覚えると言っていたが、女性の貧困の実地調査という言い訳について、地域を回っていると『あの言い訳ないんとちゃいますか?』と言われる」などと口にした。だが、前川氏は、「実地調査というのは適切ではなかったかもしれない」としつつ、「個人的な行動がどうして全国紙で報道されるのか」「私は官邸と読売新聞の記事は連動していると主観的には感じた。そういったことが私以外にも行われて、横行しているとしたら看過できない問題」と答弁。丸山議員が蒸し返そうとした出会い系バー問題だったが、前川氏はその問題の本質にある現在の権力の恐ろしさをあらためて突きつけたのだった。

 前川氏のロジカルかつ一貫性のある答弁とは対照的に、卑しさが滲み出てしまった安倍官邸および応援団による発言。いや、それどころか、“味方”として参考人招致したはずの加戸守行・前愛媛県知事から、とんでもない発言まで飛び出してしまったのだ。

 既報の通り加戸前知事は、安倍首相肝いりの諮問機関・教育再生実行会議のメンバーであり、国家戦略特区会議の今治市分科会にも参加。安倍首相の息がかかった人物であり、加計学園の獣医学部新設に骨を折ってきた人物であるわけだが、きょうの答弁では自身のことを「(加計学園獣医学部新設の)応援団」「私は加計ありきではありません」と言い、こう熱弁を振るった。

「加計学園がたまたま、愛媛県会議員の今治選出の議員と加計学園の事務局長がお友だちであったから、この話が繋がれてきて飛びつきました。これはダメなんでしょうか? お友だちであればすべてダメなのか」

 加戸氏は美談調で語ったが、これはたんなる縁故主義で、こういった縁故を優先させる感覚を当然と考えることが、「“腹心の友”に便宜を図ったのでは」「安倍晋三記念小学校に特別な計らいをしたのでは」という一連の疑惑の根底にはある。これでは味方が内幕の意識を暴露したようなものではないか。

 このように、安倍政権サイドの醜態がまたも表れた閉会中審査だったわけだが、当然ながらこれで幕引きにはできない。

 現に、きょうは加計孝太郎理事長が自民党岡山県自治振興支部の代表を務め、加計学園が運営する英数学館岡山校を所在地としていた問題について、家賃を払っていなければ寄付となるため政治資金規正法の記載義務違反が疑われることを指摘。加計理事長の国会招致の声があがった。前川氏がこの問題の官邸側の中心人物とみる和泉首相補佐官の招致も当然だろう。

 そして、誰よりも審議に参加しなければならないのは、安倍首相だ。安倍首相は国会が閉会して以降も「獣医学部を全国展開する」などとちゃぶ台をひっくり返すような問題発言を行ったかと思えば、外遊を理由に審議の場から逃亡してしまったが、国家戦略特区の最高責任者であり疑惑の当事者は安倍首相なのである。

 前川氏は、参考人ではなく偽証罪に問われる証人喚問でも出席すると言っている。安倍首相も、国会でお友だちである加計理事長と一緒に徹底した追及を受けなければ、まったくフェアではないだろう。

(編集部)