ゲンダイネット2013年3月26日 掲載
「安全保障の役割も果たす」
TPP参加交渉に向けた政府の体制が整ってきた。
安倍首相は100人規模の対策本部の設置を決定。
安倍首相は100人規模の対策本部の設置を決定。
甘利TPP担当相を本部長に据え、
対外交渉担当の70人を指揮する首席交渉官に鶴岡外務審議官、
国内対策担当の30人を束ねる国内調整総括官に
佐々木豊成官房副長官補を起用する方針だ。
これを受け、TPP応援団の大新聞は「強力布陣」などと
持ち上げているが、どうも怪しい。
対外交渉担当の70人を指揮する首席交渉官に鶴岡外務審議官、
国内対策担当の30人を束ねる国内調整総括官に
佐々木豊成官房副長官補を起用する方針だ。
これを受け、TPP応援団の大新聞は「強力布陣」などと
持ち上げているが、どうも怪しい。
なにしろ、トップの甘利からして、
「ホントに分かってるの?」という感じなのだ。
本人は「日本にとって都合のいいルールをつくった方がいい」と
勇ましい。
「ホントに分かってるの?」という感じなのだ。
本人は「日本にとって都合のいいルールをつくった方がいい」と
勇ましい。
しかし、昨年12月から参加したカナダとメキシコは、
すでに口出しできない状態。遅れて参加する日本がルールを
つくれる可能性は低い。
国会でも、「公的医療保険のあり方は議論の対象となっていない」
「食品安全の緩和は議論されていない」と答弁していたが、
TPPはすべての分野を議論するはず。にわかに信用できるものではない。
極めつきはNHKの番組での発言。
「東アジアの安定化要因になっていく」「安全保障の役割も果たす」と
強調したが、専門家はむしろ、安全保障が脅かされると 危惧 している。
関税の撤廃は、サトウキビや肉用牛、豚の飼育が盛んな
鹿児島以南の 南西諸島の島々にとって大打撃だ。
すでに口出しできない状態。遅れて参加する日本がルールを
つくれる可能性は低い。
国会でも、「公的医療保険のあり方は議論の対象となっていない」
「食品安全の緩和は議論されていない」と答弁していたが、
TPPはすべての分野を議論するはず。にわかに信用できるものではない。
極めつきはNHKの番組での発言。
「東アジアの安定化要因になっていく」「安全保障の役割も果たす」と
強調したが、専門家はむしろ、安全保障が脅かされると 危惧 している。
関税の撤廃は、サトウキビや肉用牛、豚の飼育が盛んな
鹿児島以南の 南西諸島の島々にとって大打撃だ。
石垣島などの離島は人口減少が避けられない。そのため、
東海大の山田吉彦教授は著書「日本国境戦争日本の海をめぐる攻防」で、
人口減は 離島の防衛力を低下させると指摘。
尖閣防衛の最前線が危うくなると警告している。
<離島防衛はガタガタ>
また、TPP参加で南西諸島の住民が激減した場合、
陸上自衛隊と海上保安庁の1万人規模の人員増が必要になると予測。
その費用は人件費だけで毎年845億円、
それ以外の装備費で約9000億円に及ぶと見積もっていた。
TPP参加は、安全保障の観点からすれば、明らかにマイナスなのだ。
この問題を甘利大臣に
会見でぶつけたジャーナリストの横田一氏が言う。
それ以外の装備費で約9000億円に及ぶと見積もっていた。
TPP参加は、安全保障の観点からすれば、明らかにマイナスなのだ。
この問題を甘利大臣に
会見でぶつけたジャーナリストの横田一氏が言う。
「政府は関税撤廃の試算を公表しています。
それなら、離島防衛のマイナス効果も試算していなければ不十分。その
それなら、離島防衛のマイナス効果も試算していなければ不十分。その
ことを甘利大臣に問いただすと、
『風が吹いたら桶屋が儲かるという論理展開をしていくと際限がなくなる』 と答えています。 あまりの知識不足に呆れました」
この程度の大臣が、これからTPP交渉の陣頭指揮を執っていくのだ。
日本の国益が守られる保証は全くない。
『風が吹いたら桶屋が儲かるという論理展開をしていくと際限がなくなる』 と答えています。 あまりの知識不足に呆れました」
この程度の大臣が、これからTPP交渉の陣頭指揮を執っていくのだ。
日本の国益が守られる保証は全くない。
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あまり甘いな~~
身ぐるみはがれて泣きの目を見る。
身ぐるみはがれて泣きの目を見る。
亀井静香さんも言っている。
アメリカはTPPを使って、自分たちの都合のいいルールを
日本に押し付けようとしてるだけだ。ってね。
彼らの制度を基準にして、日本の制度を全部それに合わせろという
無茶苦茶な話だ。
アメリカはTPPを使って、自分たちの都合のいいルールを
日本に押し付けようとしてるだけだ。ってね。
彼らの制度を基準にして、日本の制度を全部それに合わせろという
無茶苦茶な話だ。
金融、保険の分野をはじめとするアメリカの対日要求がさらに強まる。
郵貯・簡保だけではなく、農協の金融機関も餌食になる。
郵貯・簡保だけではなく、農協の金融機関も餌食になる。
アメリカの狙いが日本にあることははっきりしているのだ。
ところが、日米の二国間でやると摩擦が大きいから、
ところが、日米の二国間でやると摩擦が大きいから、
TPPに日本を引きずり込んで、多勢で抑え込んでしまえということだ。 極めて狡猾なやり方と言わねばならない。って…
ISDS条項付きの事解ってないのかしら
ISDS条項(投資家と国家の紛争解決)を認めさせられれば、
遺伝子組み替え食品や添加物への規制が 高額の損害賠償の威嚇に
さらされる可能性もある
ISDS条項(投資家と国家の紛争解決)を認めさせられれば、
遺伝子組み替え食品や添加物への規制が 高額の損害賠償の威嚇に
さらされる可能性もある
(『東京新聞』3月20日付「こちら特報部」
「ISDS条項の危うさ――米資本による統治懸念」
「ISDS条項の危うさ――米資本による統治懸念」