食品ロス 年末年始「食い改め」を (2013/12/24)
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本来食べられるのに捨てられているわが国の食品ロスは、年間500万~800万トンに上る。国内の米生産量に匹敵し、世界の食料援助量(約400万トン)の最大2倍に相当する。食料の6割を海外に依存する国のいびつな食の実態が浮かぶ。年末年始は「食い改め」、食品ロスを出さない工夫を心掛けよう。
内訳を見ると、外食、スーパーなどから出る規格外品や返品、売れ残り、食べ残しなどのロス分。それに、家庭で過剰に皮をむいたり脂を取り除いたりする他、冷蔵庫に入れたまま期限切れになって廃棄するケースがある。
宴会でも食品ロスは多い。食事が不足するなど失礼があってはならないと多めに注文する傾向があり、結果的に製造・調理段階で過剰な仕込みにつながる。一方、お酌が過ぎてあまり食事を食べられなかったという経験もあるだろう。農水省は外食やスーパーなどの事業系で排出されるロスは年間300万~400万トンあるとみる。
どのようにしたら食べ残しを減らし、食材を食べ切ることができるか。課題解決に向けて動きだす地域がある。例えば、山口県の食品ロス削減推進協議会が宴会の幹事に向けた「お願い」は参考になる。(1)参加者の性別や年齢、好みなどを店に伝えて適量注文(2)酒宴の席では開始後30分間、終了10分前など、席を立たずにしっかり食べる時間を確保(3)たくさん残っている料理を少ないテーブルに分配(4)幹事や司会が食べ、飲み残しをなくす声掛け――などだ。実践する旅館・ホテル、飲食店を協力店として登録する制度も導入、季節によっては、客の責任で十分に加熱した食品を持ち帰る取り組みも提案する。
長野県松本市は広報12月号に「もったいないを取り戻そう」と銘打って食品ロス削減に関する特集を掲載。飲食店から食品ロスの約6割が食べ残しとの観点から「乾杯後の30分間は席を立たず料理を楽しみましょう」「お開き前10分間は席に戻って再度、料理を楽しみましょう」と呼び掛ける「残さず食べよう!3010(さんまるいちまる)運動」をアピール。PR用のコースターやポケットティッシュも作り、市内の協力店に置いて呼び掛ける。
国連食糧農業機関(FAO)によると、世界の栄養不足人口は減少傾向だが8億7000万人と高水準だ。松本市は「食べ物に対する感謝の心を大切にして残さず食べる習慣を身に付けてほしい」(環境政策課)と話す。
欧州では2014年を「欧州反食品廃棄物年」と位置付け20年までに食品廃棄物を半減させるための資源効率化を加盟国に義務付け、食品廃棄物削減に取り組むという。
年末年始こそ食に感謝し、まず家庭でできる身近なことから始めよう。冷蔵庫の在庫管理や調理方法、献立の工夫、食事の取り方を含めて日頃の食を見直したい。
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本来食べられるのに捨てられているわが国の食品ロスは、年間500万~800万トンに上る。国内の米生産量に匹敵し、世界の食料援助量(約400万トン)の最大2倍に相当する。食料の6割を海外に依存する国のいびつな食の実態が浮かぶ。年末年始は「食い改め」、食品ロスを出さない工夫を心掛けよう。
内訳を見ると、外食、スーパーなどから出る規格外品や返品、売れ残り、食べ残しなどのロス分。それに、家庭で過剰に皮をむいたり脂を取り除いたりする他、冷蔵庫に入れたまま期限切れになって廃棄するケースがある。
宴会でも食品ロスは多い。食事が不足するなど失礼があってはならないと多めに注文する傾向があり、結果的に製造・調理段階で過剰な仕込みにつながる。一方、お酌が過ぎてあまり食事を食べられなかったという経験もあるだろう。農水省は外食やスーパーなどの事業系で排出されるロスは年間300万~400万トンあるとみる。
どのようにしたら食べ残しを減らし、食材を食べ切ることができるか。課題解決に向けて動きだす地域がある。例えば、山口県の食品ロス削減推進協議会が宴会の幹事に向けた「お願い」は参考になる。(1)参加者の性別や年齢、好みなどを店に伝えて適量注文(2)酒宴の席では開始後30分間、終了10分前など、席を立たずにしっかり食べる時間を確保(3)たくさん残っている料理を少ないテーブルに分配(4)幹事や司会が食べ、飲み残しをなくす声掛け――などだ。実践する旅館・ホテル、飲食店を協力店として登録する制度も導入、季節によっては、客の責任で十分に加熱した食品を持ち帰る取り組みも提案する。
長野県松本市は広報12月号に「もったいないを取り戻そう」と銘打って食品ロス削減に関する特集を掲載。飲食店から食品ロスの約6割が食べ残しとの観点から「乾杯後の30分間は席を立たず料理を楽しみましょう」「お開き前10分間は席に戻って再度、料理を楽しみましょう」と呼び掛ける「残さず食べよう!3010(さんまるいちまる)運動」をアピール。PR用のコースターやポケットティッシュも作り、市内の協力店に置いて呼び掛ける。
国連食糧農業機関(FAO)によると、世界の栄養不足人口は減少傾向だが8億7000万人と高水準だ。松本市は「食べ物に対する感謝の心を大切にして残さず食べる習慣を身に付けてほしい」(環境政策課)と話す。
欧州では2014年を「欧州反食品廃棄物年」と位置付け20年までに食品廃棄物を半減させるための資源効率化を加盟国に義務付け、食品廃棄物削減に取り組むという。
年末年始こそ食に感謝し、まず家庭でできる身近なことから始めよう。冷蔵庫の在庫管理や調理方法、献立の工夫、食事の取り方を含めて日頃の食を見直したい。
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