首相答弁、上から目線? 感情むき出しで野党非難
(02/15 07:00)
安倍晋三首相が国会で強気の答弁を重ねている。
連携を探る日本維新の会、みんなの党には秋波を送る一方、
民主、社民両党議員の質問には感情をむき出しにする場面が目立つ。
荒れる答弁に野党は非難を強め、与党内からも戸惑いの声が上がる。
「延々と補正予算の場で(質問を)やるつもりですか」。
民主党の有田芳生氏が5日の参院予算委員会で、
百田(ひゃくた)尚樹・NHK経営委員が東京都知事選の応援演説で他の候補者を「人間のくず」と発言したことを批判すると、
首相はあざけるように答えた。
12日の衆院予算委で同党の大串博志氏が同じ問題を追及すると、
首相は「ある夕刊紙はほぼ毎日のように私を『人間のくず』と言っているが、私は別に気にしない」とかわした。
6日の参院予算委では社民党の福島瑞穂副党首の質問で審議が4回中断。
首相は集団的自衛権に関する見解を聞かれ
「もう何回も何回も何回も何回も答弁している通り」などといらだちをあらわにし、福島氏が憤慨したためだ。
メディアへの攻撃も激しい。
5日の参院予算委で特定秘密保護法をめぐる報道に不快感を示した上で、
朝日新聞を名指しし
「安倍政権打倒は社是であると(聞いた)。そういう新聞と思って読んでいる」と語った。
<北海道新聞2月15日朝刊掲載>