2013/06/19
自民・高市政調会長が暴言/政権党幹部の資格なし 市田氏批判
自民・高市政調会長が暴言
「原発事故で死者いない」
自民党の高市早苗政調会長が17日の神戸市での講演で、原発の再稼働問題に関し「東京電力福島第1原発事故を含め、事故によって死亡者が出ている状況ではない。安全性を最大限確保しながら活用するしかない」と発言したことが分かりました。
高市氏の発言は、「原発は廃炉まで考えると莫大なお金がかかる」などとして原発再稼働の必要性を強調する中で出たものです。高市氏は18日、国会内で記者団に「被ばくによって直接亡くなられた方は今のところ確認されていないが、安全確保しなければいけないということを伝えたかった」と釈明しました。
同氏は18日午後、国会内で菅義偉官房長官に会い、釈明。菅長官はこの後の会見で「政治家は誤解されることのないように気を付けなければいけない」と述べつつ、「意図と違った報道をされている」と発言の撤回は必要ないとの考えを示しました。
自民党の石破茂幹事長は会見で「避難者が大勢おられる現状にあって、死亡者がいないからという理屈は当然成り立たず、そういう趣旨で言ったのではない」と高市氏をかばいました。
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日本共産党の市田忠義書記局長は18日、東京都大田区での街頭演説で、自民党の高市早苗政調会長が17日の兵庫県内での講演で、「福島原発事故でも死亡者が出ていない」と述べ原発再稼働に理解を求めたことにたいし、「福島県民の前でそんな言葉をいえるのか。政権党幹部としての資格はない。これは安倍政権全体の問題だ」と批判し、「大飯原発を止め、すべての原発の再稼働をやめて廃炉に踏み出すことこそ、最も求められている政治的決断だ」と強調しました。
市田氏は、「『日本では原発の過酷事故は絶対おこらないから大丈夫だ』と、安全神話を振りまき続けてきたのがかつての自公政権だ」と指摘。その自公政権が「福島原発事故によってふるさとを追われた15万人もの人たちの苦悩を尻目に、『今度は世界最高の安全基準をつくるから大丈夫だ』といって、しゃにむに再稼働だ、原発輸出だと暴走に暴走を重ねている。死の灰の商人そのものではないか」と批判しました。
(しんぶん赤旗2013.6.19)
この現実みないのか
相次ぐ原発事故関連死/自殺者も
自民党の高市早苗政調会長発言は、原発再稼働しか目に入らず、原発事故関連死が相次ぐ現実を見ないものです。
いまなお避難生活を強いられ、放射線への不安にさらされる被災者の日々に心を寄せない発言は、再稼働を狙い原発輸出に熱中する自民党政治の本音ともいえます。
東日本大震災当日、原発事故は、史上最悪レベルの放射性物質の放出で救助活動を困難にし、助かった可能性のある命が失われました。国会事故調報告書は、福島第1原発から20㌔圏内の七つの病院と介護老人保健施設で「救えなかった60人の命」があったと焦点をあてています。
助けを求める声を聞きながら原発事故で津波・地震被害の救助活動を止められた消防団員たちの話は無数にあります。被災者は慣れ親しんだ自宅や地域を追われ、いまなおバリケードで古里につながる道は閉ざされています。高線量の放射線は生活や仕事の場を奪い続け、将来が見えず自殺に追い込まれた人もいます。
福島県によると、大震災後に仮設住宅などの避難生活で亡くなった震災関連死は18日現在、1415人に達しています。
内閣府によると、福島県の震災に関連する自殺者数はこれまで29人となっています。今年3月11日、いわき市に住む約800人が集団訴訟に立ち上がりました。
提訴後の会見で、2人の娘がいる原告の母親が声を震わせ語りました。「余震があるごとに原発が心配になる。いまなお続く事故の被害者の思いを明らかにし、二度と原発稼働がないよう求めていきたい。将来にわたって子どもたちが健康で元気に大きく成長できるようにしてほしい」
福島第1原発サイト内では、高い放射線にさらされ収束をめざす必死の作業が続いています。
高市氏は「被ばくによって直接亡くなられた方は今のところ確認されていない」と弁明しましたが、亡くなった人がいないから再稼働をしてもよいとの考え方は変えていません。菅義偉官房長官が18日の会見で「問題になるような発言ではなかった」と理解を示したように、安倍政権の姿勢を示したものでもあり、暴走する無責任な原発推進政治の極みです。(藤川良太)
こういう認識だから、マスコミも便乗して、「原発トップセール」などという記事が躍るのだ。
どうかしていないか。
事故の「収束」などはまったくのでたらめだ。
今も多くの避難されてる人がいる。明日の見込みがたたない。
原発はすべてのものを奪った。
その原発を他国に売り込もうというのだ。政府は「原発企業」の手先ではないか。
ウラでアメリカがうごめいている。きっと。
原発利益共同体は虎視眈眈と原発全面解禁を狙ってる。
高市氏の発言は政府の既定の方針の中で出た。
自民党は、この発言に「それがどうした」という態度を取ってるのは許せない。
それに東電は今何をしてる。
東電が当事者責任を果たすことを強く要求する。
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