それに誘発されて“政府の言うことに従わないと殺す”と“殺害予告”があったという。怯まず、揺るがず、屈せず、です」(慶應義塾大学名誉教授・金子勝先生2017-9-14ツイッター)「東京新聞頑張れ! 警察庁にはあの中村格総務審議官がいる。菅官房長官の秘書官時代に私の報ステでの発言に対して圧力メールを送り、警視庁刑事部長時代には詩織さん事件で山口敬之元TBS記者のレイプ疑惑をもみ消した。完全安倍派。警察に相談すれば逆介入される恐れ。望月さんを守れるのは市民だけ」(元経済産業省官僚・古賀茂明氏2017-9-10ツイッター)
歴史修正主義者であり反知性主義者でもある右翼小児病(=アジア諸国に対して排外主義を掲げながら、米国には極端に追従する妄信的な極右のこと;作家・宮崎学氏の評)の安倍晋三首相を支える菅義偉官房長官は、記者会見においては、権力を傘に着て、政権にとって都合の悪い質問をされると、「知らぬ、存ぜぬ」「そんなの、カンケーねえ!」「答える必要はない」で押し通しています。まさに「平成の悪代官」です。
この「平成の悪代官」に対して、東京新聞社会部の望月衣塑子記者が、的を射た質問を浴びせて、果敢に戦っています。もちろん「平成の悪代官」は、まともに答えませんが、その周章狼狽ぶりは、隠しようもありません。
一方、記者会見場にいる、望月記者以外の政治部記者は、「平成の悪代官」に平伏してしまい、「よいしょ質問」しかしないヘタレぶりです。政権の毒饅頭を喰らっているからでしょうね。情けないこと、この上もありません。
この孤軍奮闘する望月記者の所属する東京新聞に対して、政権側はとうとう「望月記者の質問は不適切」「未確定な事実や単なる推測に基づく質問は国民に誤解を生じさせるので許せない」との書面を送付しました。
さらに、政権は記者クラブに、記者会見での質問時間と質問回数に制限を設けることを申し入れました。記者クラブは表面上は「出来ない」と突っぱねたようですが、昨年9月12日の会見からは、政権の意図を忖度して、質問時間と質問回数を減らすような動きを見せています。
まさに、現政権は暗黒のファッショ政権です。「戦前回帰」です。
日本のジャーナリズムの在り方が問われています。ジャーナリズムは権力監視をしなければいけません。
望月衣塑子記者、umekichi氏、元外務省国際情報局長・孫崎享氏、金子勝先生、古賀茂明氏のコメントを御紹介します。
■望月衣塑子氏のコメント(2017-9-13ツイッター)
①8月に菅長官側から「後何人、後何問まで」と会見の打ち切りを内閣記者会に打診、そして耳を疑ったが、その打診に内閣記者会が応じてしまったようだ。以降、質問は打ち切られるように。メディアの自殺行為ではないか https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/213438 … #日刊 #菅 #官邸 #会見
②2008年以降の福田内閣下での町村官房長官から、河村長官、平野長官、仙谷長官、枝野長官、藤村長官の500回以上の官邸会見を見続けてきた政治部記者によると、会見で手を挙げているのに、内閣記者会の記者が、質問を打ち切るという光景は、いまだかつて見たことがないそうだ #官邸会見 #菅
③政府の公式見解を聞くことが大切である一方、官房長官会見は、国民の疑念や疑問を率直にぶつけ、政権中枢部に、その姿勢を問うことができる大切な場でもあるはずだ。その場をメディア自らの判断で、政権の意に添い縮めるのを認めてしまった。後世の会見にも禍根を残すことに繋がらないのか #菅会見
④先日の官邸会見の打ち切りの模様が丁寧に編集されている。これを聞いても朝日の記者の「すみません」の声があり、挙手が行われている(のは私が見ていた)のを確認してるのに、幹事のテレ朝記者は、菅長官と目を合わせてから、質問を打ち切っているのがよく分かる。#菅 #官邸会見
(望月衣塑子氏のコメントは以上です)
■umekichi氏(umekichi@umekichkun)のコメント(望月衣塑子氏がリツイート)
①望月記者「公文書の保存は、歴史の検証に耐えうる資料を残す為の物。モリカケ疑惑をうけて政府はキチンと文書を残すのではなく、逆に残すなという方向に省庁が舵を切った。政権、官邸の公文書管理の意識が後ろ向きだからこういう実態になってるのでは?」 ポンコツ「全くない」 全く(答え)ない 、菅。(2018-9-2)
②望月記者「公文書管理について。環境省でも政治家の案件は個人メモの見出しがついてるとの事。官僚を束ねる官邸、菅長官自身がメモを取るなと指示をしてるのでは?」 ポンコツ「ない。この前貴女は他の所はやってないと言ってた」 挙げ足を取るのだけは一人前。 生意気なクソガキにしか見えねぇよ、菅。(2018-9-3)
(umekichi氏のコメントは以上です)
■孫崎享氏のコメント(2017-9-2~2017-9-3ツイッター)
①マスコミは看過すべきでない。東京新聞、望月記者への圧力。「未確定な事実や単なる推測に基づく質疑応答がなされ、国民に誤解を生じさせるような事態は断じて許容できない」と内閣広報室。質問に正確に答えれば、国民に誤解を与えない。
②東京新聞、望月記者.同人を擁護するツイートをすると「ネトウヨ」が反論ツイートをしてくる。そして内閣広報室が東京新聞に書簡で警告。多分こうした動きは連動しているのであろう。凄まじい統制社会になりつつある。昔、中央政府が締め付けると同時に、跳ね上がりの軍人等使って脅す構図と類似。
③新聞・テレビマスコミ各社へ、今望月記者を守れなかったら次は貴方達ですよ。”未確定な事実や単なる推定に基づく発言”はアウトになるのですよ。政府広報以外の仕事はするなという事ですよ。少なくとも朝日、毎日は望月記者擁護の社説を書くべし。
④ニーメラーを読む時。「ナチの共産主義者への攻撃時声をあげなかった。私は共産主義者でなかったから」。官邸報道室「未確定な事実や単なる推測に基づく質疑で、国民に誤解与える事態は断じて許容できない」として望月記者に圧力。
(孫崎享氏のコメントは以上です)
■金子勝先生のコメント(2017-9-14ツイッター)
①【いよいよファッショの動きだ】菅悪代官を追及する東京新聞の望月衣塑子記者に対し、官邸がバカな「抗議」を東京新聞に行ったが、それに誘発されて「政府の言うことに従わないと殺す」と「殺害予告」があったという。怯まず、揺るがず、屈せず、です。
②【自殺行為をしないようにと願う】スガ悪代官が東京新聞の望月記者をターゲットにして東京新聞に「圧力」の抗議をした。さらに、官邸記者会見での質問回数を制限する動きがあるようだ。もし、そうした動きが本当で、記者会が受け入れたら、もう御用メディアだと大ぴらに認めることになります。
(金子勝先生のコメントは以上です)
■古賀茂明氏のコメント(ツイッター)
①【独裁と戦争へ向かうホップ、ステップ、ジャンプ】 今は、ステップに入ってますね。 1.ホップ: 報道の自由への抑圧 2.ステップ: 報道機関自身が体制迎合(大政翼賛会)と国民の洗脳 3.ジャンプ: 選挙による独裁政権の誕生 そこからは、戦争への道をまっしぐら。(2014-12-1)
②東京新聞頑張れ! 警察庁にはあの中村格総務審議官がいる。菅官房長官の秘書官時代に私の報ステでの発言に対して圧力メールを送り、警視庁刑事部長時代には詩織さん事件で山口敬之元TBS記者のレイプ疑惑をもみ消した。完全安倍派。警察に相談すれば逆介入される恐れ。望月さんを守れるのは市民だけ。(2017-9-10)
③政治部記者たちの間では安倍自民総裁三選という見方が大勢となった。コンセンサス成立だ。こうなると、リスクを取って、違うストーリーの記事を書く記者はいなくなる。世の中全体も同じムードに染まり、安倍批判をやっても受けなくなる。野党はこの厳しい状況をどう乗り越えるのか。(2018-6-28)
(古賀茂明氏のコメントは以上です)
再度言います。日本のジャーナリズムの在り方が問われています。ジャーナリズムは権力監視をしなければいけません。
私たちも、普通に考えて、オカシイと思うことはオカシイと堂々と言い続けなければいけません。
(註1)この記事は2017年9月14日の記事に加筆したものです。
(註2)添付写真は2017年9月12日発売の日刊ゲンダイです。