きゅうりの値段が高騰していますね。ここ、福島県いわき市では、ひと月前には一本25円。今現在一本75円。なんと3倍ですよ。まぁ店にもよるのでしょうけど、さすがに一本75円では、漬けるのにも躊躇しますね。一本当たりの単価では、茄子の方が安いし、季節的に、カブ(かぶら、蕪)が美味しく成る時期だし。もうそろそろ、きゅうりは終わりですかね。
と、言う訳で、実はもう蕪を漬けていました。そこで今回は糠床からの掘り起こしを記事にしてみたいと思います。
実は漬けたのが10月6日、日曜日の夕方。掘り起こしは10月7日、月曜日夕方。24時間漬けですね。ちょっと漬け過ぎたかな。まぁ、蕪は比較的早く酸味が付いて、早く漬かるのですが、古漬けも、それはそれでとっても美味しく戴けますので、これからの季節、漬け時間をあまり気にしないで漬けられる便利な野菜として、蕪は重宝します。
さて、その蕪を漬けている糠床1号の蓋開けです。
うん?なんだか一寸、黒っぽい。灰色っぽい、と言った方が正しいかな。
実はこれ、僕の経験上から言って、単なる糠に含まれる脂質の酸化ですから、心配無用、全く問題有りません。(調べてみると、別の或る見解では、アミノ酸と糖類の反応も原因の一つとして挙げられる模様。)因みに、糠に含まれる脂質ですが、かなり含まれていると思います。僕は糠床を素手で掻き回しているのですが、作業後に石鹸で手を洗った後も、手肌はしっとり、なめらか、すべすべ。昔の女性達は、糠床を手入れする事で、現代のハンドクリームの効果を得ていたものと推測するに充分な効果を得られます。
さて、僕の糠床に話を戻しますと、糠の脂質が酸化し始めた、と言う事は、糠床の「糠」そのものの乳酸発酵がかなり進んだ状態である訳ですし、8月の仕込みから「足し糠」をしておりませんでので、(糠床全体も水分でゆるんで来てもいる為)今回は、思い切って変色した部分を取り除き、足し糠をしてみましょうか。
実際に、新しい糠を足す事は、糠床の管理では大変重要な事項なのです。糠床の乳酸発酵を進めている「植物性乳酸菌」は、常に糠に含まれる澱粉質から分解された「ブドウ糖」が餌に成っていますので、新しく餌、すなわち「新しい糠」を与えないと、乳酸菌も活躍出来無く成ってしまうのです。
さて、変色した表面は、へらか、じゃもじで取り除きます。どうせ「足し糠」をしますので、景気良く、力一杯取ってしまいましょう。ついでなので、糠床2号も一緒に1号に混ぜてしまいます。で、2号は消滅。なお、取り除いた糠は、生ごみなので、燃えるごみですよ。
さ、掘り起こした蕪です。ちょっと古漬けに成りましたので、色が真っ白では有りませんが、これが良く漬かった蕪の色。どうせ食べるのは僕独りなのですから、見た目では無く、味ですよ。糠床は減塩状態ですし、少し古漬けにして、酸味を強めにした方が良いのです。
うん、良い感じ♪
これで数日間は、この蕪の糠漬けだけで食事に成りそうです。