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やっぱり「食」って大事だよね!

Over50、独身男の食卓に迫る。

今日からの音楽

2021年03月31日 | 音楽

Samuel Barber(サミュエル・バーバー), Adagio for Strings(弦楽のためのアダージョ)から、Серге́й Васи́льевич Рахма́нинов(セルゲイ・ヴァシリエヴィチ・ラフマニノフ), 「交響曲第2番」ホ短調作品27に切り替えましょう。

「ようつべ」では、Евгений Фёдорович Светланов(エフゲニー・フョードロヴィチ・スヴェトラーノフ)が有名だけど、André George Previn(アンドレ・ジョージ・プレヴィン)の方が、僕には合っているかな。

Samuel Barber, Adagio for Stringsでは、いつまで経っても、本来の僕に戻れそうもないから。

でも、本当に、ありがとう。


元旦は「君が代」の調べに、心、厳かに。

2021年01月01日 | 音楽

新年を迎え、箏曲の「春の海」を耳にする方々も多い事と思います。伊東四朗と、故小松政夫の「ツン、ツクツクツクツン♪」を思い出す我々世代にとって筝曲「春の海」は、当然と言って良い程の正月の定番曲ではありますが、1月1日午前、即ち「元旦」の、年始、本当に最初の音楽は、僕にとっては(毎年恒例の事ではありますが)やはり日本国国歌「君が代」でした。

これには個々人の信条信念により、大いに反論される皆様方もいらっしゃる事は、僕としても深く認識しており、僕のこの毎年の恒例を、遍く皆様方に押し付ける意図は、全くございません。

なお、僕にとって毎年恒例になった「君が代」は、歌詞付きでは無く、純粋な「演奏音楽」です。

カール・ベーム(Karl Böhm)指揮、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(Wiener Philharmoniker)1975年来日時の3月16日、NHKホールでの演奏が「ようつべ」にもアップロードされておりますが、この演奏が実に素晴らしいのです。オーストリアの指揮者、オーストリアのオーケストラでありながら、本当に、日本人としての「私」の心に響く演奏なのです。何故かは解りませんが、涙が出る程に、心に響きます。

ここ毎年、私はこれを聴いて、元旦を「厳かに」迎えています。


年末の曲と言えば?大合唱の曲と言えば?

2020年12月27日 | 音楽

ほとんどの皆様は、この問いに対してベートーヴェン(Ludwig van Beethoven)の交響曲第9番(Sinfonie Nr. 9 d-moll op. 125)が思い当たる事だと思いますが、実は僕は別の曲を毎年聴いています。それは、カール・オルフ(Carl Orff)のカルミナ・ブラーナ(Carmina Burana)。なぜなのか、この数年は年末になると聞きたくなるのです。

今年、ネット上でこの「カルミナ・ブラーナ」の演奏を物色していたところ、物凄い演奏に出会いました。ロシア語のテロップが入っているのですが、僕にはロシア語は全く解らないので、映像の表題から推測するしかありません。どうやら、セルビア国営放送交響楽団(Радио-телевизија Србије=RTS, Symphony orchestra)、 Bojan Sudjic指揮による2017年の演奏との事。

これまでにも、様々な指揮者、楽団の演奏を聴いて来ましたが、今回出会った動画はとにかく、合唱の人数が凄い上に、演奏も素晴らしい。今日は朝から何度も聴き返しておりました。

大人数がひとつになって表現される音楽。「人」のパワーとは、本当に凄いものです。

来年、世界の人々がひとつになって、コロナ禍を乗り越えられる様に願うばかりです。


YA○AHA-Custom YSL-820GⅡのラッカー塗装を剥がす決断。

2020年02月08日 | 音楽

持病の指定難病である膵炎や、解離性大動脈瘤のケアを怠れない日々では有りますが、体調の良い日は、20年振りにトロンボーンの練習を地道に進めて数か月。何とかそれらしい音、音域は復活の兆しを感じる様には成って来ましたが、同時に楽器の特性をはっきり感じられる様にも成って来ました。

昨年、本当に20年振りに練習を開始するに当たり、最初に手を出したのがネット販売の中国製格安楽器。「ブバぅお~ん」から「ぷーン」に発音出来る様に成って、次に手を出したのがネットで購入した中古のYA○AHA-Custom YSL-820GⅡ。(この僕のブログ、2019年5月18日記事「中古YA○AHA-Custom YSL-820GⅡをネット購入」ご参照。)途中、体調不良で約5か月の練習中断が有りましたが、最近までこの楽器を使っておりました。

あれ、過去形?はい、このYA○AHA-Custom YSL-820GⅡ、楽器特性がはっきり判る様に成って来て、かなり残念な楽器である事が強く感じられる様に成ったのです。そこで実は昨年末、或るルートから超激安で入手した中古(シリアルナンバーから1993年頃製造と思われるトラディショナルラップ、ベルには、それこそ大規模な折れ曲がり修復歴有りの)Ba○h-42Bを使う様に成りました。(この僕のブログ、2019年12月31日記事「令和元年の大晦日」に掲載の最初の写真。)

さて、大規模修復歴を持つこの激安Ba○h-42Bの話は今後記事にする事と致しまして、問題はYA○AHA-Custom YSL-820GⅡ。2019年5月18日記事にマウスパイプ断裂を記載しましたが、結局、スライド一式(内管、外管共に。本当に一式。)を改めて新品購入して練習しておりました。スライドは全くの新品、ベルは中古でも凹み一つない美品。それでも音が響かないのです。そう、ようやく判って来たのです。この楽器には大きな欠点が有る事を。

通常、トロンボーンを鳴らすと、持っている左手に楽器の鳴っている振動が伝わって来ます。慣れて来ると、この左手の振動から、今、自分がどの程度の音量で鳴らしているのかが判断出来る様に成って来ます。しかし、このYA○AHA-Custom YSL-820GⅡ、左手に殆ど振動が感じられません。更に、しっかり鳴らすには、唇の振動領域と形(専門的には「アンブシュア」と言います。)をかなり変形させて、「ボー」と言う発音をする必要が有るのです。この「ボー」の発音では、低音域から中音域迄は対応出来るにしても、高音域、最高音域は全く音が出ないのです。また、不自然であり、決して良い音色では有りません。

但し、トロンボーン奏者の中には、この「ボー」が「響きの有る、深みの有る、倍音を内包した美しい音」と感じていらっしゃる場合も有る様なので、強くは申し上げられませんが、僕はそうでは無いと思います。顎の位置も、唇の形も、舌の位置も、全てが無理無く、自然な状態で吹いて、更に様々な音色を調整コントロールして(高音域も出せて)こそ、本当の美しい音が探求出来るのではないでしょうか。それをこの楽器は、様々な音色の探求を許さず、四の五のを言わさずに「ボー」と吹かせ、ゴールドブラスベル特有の「暗めで深みの有る音色」と言う「詐欺的な謳い文句」で正当化して販売しているのです。

メーカーのかなり強い悪意を感じます。

更に、この楽器を吹いていると、この楽器が、僕に、そう、奏者に本当に語り掛けて来る様に感じます。「ごめんよ、本来の金属振動としては、もっと鳴るんだ。だけど何かに振動を抑えられて、今はこれ以上は鳴らないんだ。」と。要するに楽器本来の金属振動では、まだまだポテンシャルを秘めているのに「何かに抑えられて」鳴らない、と言う事です。

そもそもこのメーカーのトロンボーンは、旧プロモデルを高校時代に吹いていましたが、かなり音が、音質が、「ペラい(薄っぺらい)」のです。海外メーカーの一流品よりもミクロン単位で金属厚が薄く、或る音量からはオーバーブロー(音量に対する金属構造の振動限界)を起こして完全に音が割れてしまうのです。これは、金属厚の有る一流海外メーカー品では大音量が出せない小柄で非力な奏者でも、少しの息圧でも鳴ってくれる利点や、重量そのものが軽く、扱いが楽な利点も有って、小学生、中学生辺りでは重宝される事でしょう。(実は今、僕が健康上の理由から、この利点を重要視しております。)

そう考えると、本来は「ペラい」楽器を「何かで抑えて」オーバーブローを起こさない様に、「鳴り」=「金属振動」を殺しているのは、そう、ミクロン単位で金属に厚みを持たせる「(ラッカー)塗装」が原因なのでは、と疑いが出て来るのです。

また、このメーカーは、小中学校を始め、当然僕の居た高校も含め、全ての日本国内の教育機関に浸透しています。隠れた問題点は、この教育機関ですね。学校の楽器は、何世代もの児童生徒に使わせなければならないですし、演奏会やコンクール等で、楽器を目前で聴衆に晒す事に成る訳で、経年劣化でも、ラッカー塗装が剥げて、見た目が汚くなる事を嫌うのは良く判ります。なので教育機関としては、ラッカーが剥げるのを嫌い、メーカーに強いラッカー塗装を要求する訳です。

しかし、楽器は見た目では無いのですよ。そこから奏でられる「音」が重要なのですよ。

教育機関は、見た目を重視してメーカーに対して強いラッカー塗装を要求する事で、演奏技量を向上させなければならない児童生徒に対しては、逆にその向上の妨げに成っている事を理解すべきです。

このYA○AHA-Custom YSL-820GⅡは、各教育機関に於いて、多く採用されているが故に、ロングセラーの定番品です。そこから、この器種だけで無く、このメーカーの多くの他の楽器、多くの器種でも同じ事が起きているであろうと推察致します。学校側が用意したこのメーカーの楽器を使用した事によって、本来の技量向上を達成出来ずに、本当の演奏の楽しさを経験出来ずに、音楽を離れ、夢を絶たれた児童生徒がどれだけ居るのか、メーカーも、教育機関も想いを馳せるべきでしょう。

 

と、これら全てが僕の一方的な感想であり、本当に正解かどうかの確証は有りませんが、ラッカーを剥がす決断を致しました。現在、その為に楽器屋さんに依頼し、預けている最中です。因みにこの楽器のスライドを二本持っているのですが、今回依頼したのはマウスパイプを修理したスライド。新品購入したスライドは、そのまま保管です。

僕自身でラッカーを剥がす事も考えましたが、僕は会社の寮住まい。剥離剤使用による悪臭で隣人に迷惑は掛けられませんからね。見積金額は消費税込みで3万円未満とは言え、高額です。ラッカーを剥離したこの楽器が、「ペラ」く成る事は承知の上。いえ、敢えて今回は僕の健康上の理由で、「楽に鳴る」そう「ペラさ」が欲しいのです。さて、このメーカー本来の響きを奏でられる様に成るのか、ワクワクドキドキ。乞うご期待ですね♪


カラオケボックスでの楽器練習の弊害

2020年01月25日 | 音楽

フォルテ、フォルテシモが出ないっ!出なくなっちゃった!出せない奏者に変わってしまった!

20年振りのトロンボーン練習再開当初は、下手糞で恥ずかしく、カラオケボックスの練習でも大きい音は出しませんでしたが、最近、ペダルFからハイD迄楽に出せるまでに「音域」に関しては復活して来たものの、「音量」に関して、そのダイナミクスの幅が狭過ぎる問題に直面しています。ギターやベース等の弦楽器とは違い、金管楽器での大音量を出しての練習は、流石にカラオケボックスでは出来ないとは言え、(カラオケボックスの他のお客様には迷惑であろう事は承知の上で)ほんの単発で大音量を出そうとしても、今、全く出ない(出せない演奏に「固定してしまった」)事が判明しました。

金管楽器はカラオケボックスばかりで練習していては駄目なのですね。

広い場所での練習と成れば、仙台市内では仙台市営地下鉄「旭ヶ丘駅」隣の「日○システムズホール仙台」地下のパフォーマンス広場が挙げられます。そこは無料開放されているので、多くの演奏家達、ダンスパフォーマー等の個人練習で、いつも賑わっています。実は先日、そこで練習してみたのですが、やっぱり大音量が出ないのです。本当に出せなくなっちゃったみたいです。20年前は、それこそ圧倒的な「超」大音量を平気で出せていたのに、僕の演奏スタイルが全く変わってしまった様です。楽器そのもの、も当時の楽器は売却してしまって、今の使用楽器はネット上の中古販売品ですから、良い楽器では無い事も関係しているとは思いますが。

まぁ、「解離性大動脈瘤」という死の爆弾を常に抱えている僕は、当時の様な(酸欠で視界が真っ暗に成って、スポットライトで照らされている指揮者さえも薄っすらとしか見えなくなるまで血圧を上げた)大音量のロングトーンを出す事はそもそも御法度ですが、それでも「ここぞ」のフォルテは、トロンボーン奏者には必須の演奏。あぁ、悔しいな。

楽器演奏家の皆さん、カラオケボックスでの練習は、あくまでも狭い空間での練習です。「響き」「遠達性」等を絶対に要する楽器の練習には全く向いていない事を理解して、極力、大空間での練習を念頭に置くべきで有る事を、強く申し上げたいと思います。

それにしても、本当に悔しいなぁ。20年前は、こんな奏者では無かった筈なのに。更に、この20年のブランクも、想像以上に影響が大きかったという事なのでしょうね。


令和元年の大晦日

2019年12月31日 | 音楽

令和元年の大晦日、僕は楽器の練習納めで、カラオケボックスに行って来ました。まだまだ口唇の鍛錬が足りない自覚は有るのですが、筋肉と言うのは不思議なもので、過去20年全く楽器に触れていなかったにも拘わらず、初心者当時のゼロの状態から鍛えるよりもかなり速く、過去の筋肉を取り戻しつつあるのも実感しています。口唇の筋肉が絶対不可欠な高音域も、随分と楽に吹ける様に成って来ました。(高音域として何とか「High D」迄は充分に音が出せる様に成って来ました。低音域ではペダルFをffバリバリ迄対応可。)まぁ、当然以前の技量を完全に取り戻した訳では無く、高音域は或る程度の時間でバテてしまいますが。

さて、そんな練習を地道に進めながら、練習後に懇意にしている楽器屋さんに向かいました。その楽器屋さんは、今日の大晦日まで営業し、18時に終了との事。また、終了直前に、店員さん方による「蛍の光」等の演奏もされるとの事前情報も戴いておりましたので、その時間に合わせて店舗前でお待ちしておりました。

17時30分、既に演奏用の機材が並んでおります。

店舗正面。クリスロード商店街です。

入口ですね。

17時50分、演奏が始まりました。「花は咲く」「髭男dism」途中、店長様のご挨拶を挟み、「蛍の光」計3曲の演奏でした。

上の写真は店長様のご挨拶です。

店長様のご挨拶の後、「蛍の光」の演奏終了と同時に18時と成り閉店時刻。目立ちませんが、東フィルのジルベスターコンサートの様で、「粋」な演出ですね。(因みに、東フィルのジルベスターコンサートは、仙台ではテレビ地上波放映しておりませんのでBS視聴可能なテレビでないと見られません。僕の出身高校吹奏楽部の先輩が現在、東フィルの主席トロンボニスト五箇正明氏です。僕が高校在学中は、五箇先輩は東京藝術大学の学生さんでしたね、当時大変お世話に成りました。)

しかし、全17名の店員さん方の演奏は、寒い屋外(店内から出てきたばかりの楽器でチューニングしても、すぐに楽器が冷えてしまって当てに成らないでしょう)にも拘わらず、しっかりと演奏されていらっしゃいました。さすがは一流楽器店様。店員さんは皆、楽器経験者でいらっしゃる様で、当日まで「全員参加」の練習はしていなかった模様(勤務シフトも有るでしょうからね、止むを得ないと思います。)ですが、低温下の楽器毎のピッチのズレも気に成らず(各自の補正が上手)、にわか楽団とは思えない素敵な演奏でした。(実は去年の冬、極寒の中では有りましたが全く別のビックバンドが同店舗前で演奏をしていたのを聞いた事が有ったのです。しかし、明らかに今回の店員さん楽団の方が優れた演奏をされていらっしゃったと思います。)店員さんそれぞれの息がぴったり。それはこの楽器店さんの普段の店員さん同士の雰囲気を醸し出していると言う事でしょう。本当に素敵ですね。(いつも親身なご対応をして下さいます店員の皆様、お寒い中、お疲れ様でした。そしてこの一年、大変お世話に成りました。)

と言う訳で、今年は大晦日に「素敵な生演奏」を聴かせて戴き、僕自身は、ほっこりとした気持ちで「素敵な年越し」と成ります。


懐かしいですね、「コンサート・マーチ『テイク・オフ』」ですか。

2019年12月21日 | 音楽

インフルエンザの発症(12月11日水曜日)からそのまま、抵抗力低下の為に約2週間、会社を休んでしまいました。インフルエンザからの回復が判らないままで次の風邪を引き、所謂「こじらせた」状態に成ってしまっていたのでした。回復が見えない為、12月19日木曜日に再度、病院にて受診。リン酸コデイン散と言う、強い(ドクター曰はく「麻薬性」との事。)咳止め迄もが処方され、ようやく今日12月21日土曜日、身動きが出来る状態にまで回復。リハビリの為にも外部の空気に触れようと、久し振りの外出(外食を含む。)を致しました。流石に来週月曜からは出勤しないとマズいのですが、やっと復帰出来そうです。

さて、外出ついでに、この僕のブログ2018年12月2日記事「吹奏楽酒場『宝島。』に行ってみた。」(https://blog.goo.ne.jp/wasabidaikon/e/4fa1793670eb20a8a38649737e1f6a8c ご参照。)にてご紹介したお店に、ちょっと顔を出してみました。お店のマスターを筆頭に、お客様等々関係者の方々で結成された吹奏楽団が有るそうなのですが、その楽団が先週の日曜日に、今年の「練習納め」をされたそうです。その「練習納め」の映像を拝見、「1年後、僕も参加させて戴きたい。」と申し入れて来ました。

これから1年の練習期間を戴き、合奏参加に成る訳ですが、さて、どこまで僕のトロンボニストとしての技量が向上出来るのか、かなり不安ですが、その「練習納め」はあくまでも「内輪」の催しで、外部のお客様に披露する事は無い模様。まぁ、忘年会の前に集まって楽器を吹こう、と言う目的の様なので、何とか成るかな。

で、先週の日曜日の合奏映像を拝見したのですが、なんとまあ、聞き覚えのある曲を演奏されていらっしゃるではありませんか。掲題、コンサート・マーチ「テイク・オフ」です。この曲は、1986年の全日本吹奏楽コンクールの課題曲「D」。僕が高校入学から楽器を始め、2年目で生まれて初めて吹奏楽コンクールのステージに立った時の一曲です。(高校一年生の時は初心者で、コンクールメンバーでは無く、二軍でした。)

当時、僕の所属していた高校吹奏楽部は35人の「B(中)編成」でコンクールに臨みました。現役1、2年生の人数も少なく、引退の筈の3年生を何人もお願いして、やっと人数を揃えた楽団でした。1986年の吹奏楽コンクール東京都大会は、8月24日か8月25日かの日程で、練馬文化センターで開催されたと記憶しています。今考えればお恥ずかしいのですが、僕はそれこそ夏休みの宿題を全くせず、大会後に慌ててこなした事も、良く覚えています。それだけ毎日、吹奏楽コンクールに没頭していたのですね。

僕の高校吹奏楽部トロンボーンパートは、それこそ偉大な先輩方を数多く輩出していた中、同期のトロンボーンがおらず、しかも僕は初心者で入部した為、かなり先輩方からプレッシャーを掛けられておりましたので、結果の「駄目金」(金は金でも、普門館の「B組特別演奏」のステージには立てない「金賞」。)に、本当に悔しい涙を流した事も記憶に鮮明に残っております。

そんな僕の青春真っ只中の曲ですからね、(暗譜するまで練習した曲を)忘れる筈も有りません。お店の楽団の合奏映像を見ながら、僕も1stトロンボーンの音を口ずさみながら、自然にスライド位置に右手が動いてしまいました。

「来年もこの曲は演奏する予定ですよ。」と、マスター。うわぁ、30年以上もの時を経て、来年、再び演奏する事に成りそうです。(曲目は判りませんが、その他にも5、6曲演奏する模様です。楽譜は当日配布の「初見演奏」に成る見込み。1年後とは言え大丈夫かな、もう譜読みの能力はかなり落ちてしまっていますから。)

それにしても、1986年8月のあの日、引退を無理やり延期させてしまった上に「駄目金」の悔しさを味わわせてしまいました先輩方、同期の皆、後輩達、指揮を引き受けて下さった先輩(音大受験浪人1年目のトロンボニスト)、計36人。そして応援(演奏直後の「ブラボー」コールを含めて)の為に会場にお越し下さった先輩方。一人ひとりの顔が、そしてあの日の暑さまでもが、まるで昨日の事の様に思い出されます。

皆、元気かな。

インフルエンザをこじらせて寝込んだ約2週間の「明け」の今日は、力一杯、ノスタルジーに浸る、年末迫った土曜日でした。


楽器練習再開です。

2019年11月04日 | 音楽

今年の1月下旬に、20年振りにトロンボーンの練習を始めたのは、この僕のブログの過去記事にも掲載致しましたが、この5月下旬から指定難病の自己免疫性膵炎の為に体調が優れず、週末の練習が出来ない状態が続いておりました。1月下旬から5月下旬の週末の練習。約4か月間とは言え、数えられる程度の回数でしたので、当然、20年のブランクを取り戻す様な事は出来ませんでしたが、最近、体調が良く成って来たので、再び5か月振りの週末練習再開です。

 

今回の練習再開に当たっては、心掛ける様にしたい点が有ります。それは、「ある程度の音量を出す」と言う事。(精神強化)

今年前半のカラオケボックスでの練習は、本当に自分の「耳が腐りそう」な程に下手な音しか出せませんでしたので、とても自信が持てず、音量を下げての練習でした。カラオケボックスでも、案外と音は外部に漏れます。僕の他にも楽器の練習をする方々が結構いらっしゃり、かなり上手な方々もいらっしゃるのです。楽器そのものは違くとも、或る程度楽器を扱う方々は、耳にする他の楽器の音で、その奏者の技量を感じる事が出来るのです。特に同じ楽器を練習する方が同じフロアにいらっしゃる場合は、かなり緊張しました。この緊張が、今の自分の技量の無さから来る恥ずかしさと相まって、更に委縮して音が出なくなる「悪循環」を引き起こしてしまうのです。そう、ただ単に、自分の気持ちの持ちようだけなのに。

20年のブランクは、口唇顔面だけで無く、重い楽器を持つ左腕、呼吸のコントロールに必要な横隔膜と肋骨周辺の体内筋肉、咽喉鼻腔の共鳴コントロールに必要な耳鼻咽喉の微細筋肉等全身の筋肉が、完全に初心者と同じ状態に迄、退化し切っていました。「ある程度の音量を出す」事は、これらの筋肉に負荷刺激を与え、強化肥大化させて成長させる為には、必要な事なのです。下手糞と言う精神的な負い目は無視して、兎に角、音を出さなければ。そもそも「練習」なのですから、下手で当たり前。

20年前の音色を強くイメージしている自分自身にとっては、とても悲しい事では有りますが、今は「初心者」として、精神的にもただ一途に「上達したい」と言う信念を持つ事。周りを気にしない事。過去、本当に初心者であった頃の自分に戻って練習したいです。

 

そして心掛ける第二点目。それは「息のコントロール(の為の筋肉強化)」です。(肉体強化)

今、一番目指したいのは高音域の強化です。今の自分の音域は、ペダルFから上のFまで。3オクターブ。あと高音域を1オクターブ広げないと駄目ですね。(出そうと思えば出ますよ、一応。しかし音楽的、音色的には完全に不合格。音が苦しそうで、またすぐにハズレます。当たらないのです。)高音域では「息のスピード」と良く表現される「高圧力」が不可欠です。胸腔内の空気に高圧を掛けて口唇を通過させる訳ですね。この「高圧を掛ける」には、横隔膜、肋骨周辺の筋肉のみでは無く、耳鼻咽喉の微細筋肉の強化も必要です。例えば、高音域を吹いていると涙腺から息が漏れる様に感じる事も有りますが、これは鼻腔周辺の耐圧筋肉の不足なのです。(鼻の奥が引きつって「チューン」と息が漏れる音が出ます。)こんな筋肉、実際に楽器を演奏しないと鍛えられませんよね。勿論、その為にも「ある程度の音量を出す」必要が有るのは言うまでも有りませんし、風邪等で耳鼻咽喉の微細筋肉が炎症を起こすと楽器が吹けなくなるので、健康管理も重要です。

現役時代、僕が所属していた吹奏楽部では「アイアンリップ(鋼鉄の唇)」と言って、高音域、大音量を何時間演奏しても疲労しない奏者を称賛する敬称が有りました。口唇だけでなく身体全体の「筋肉強化の完全体」ですね。それには、普段一般的には鍛えられない部分の筋肉強化が含まれますので、膨大な時間の練習演奏を要します。筋肉は、ただ酷使するだけでは強化出来ません。疲労した筋肉の「超回復」により「筋強化」されるのです。そう、回復の為の休息時間も必要なのです。これをひたすら繰り返す。本当に時間が掛かるのです。

 

もう、若くは有りません。筋肉の「超回復」も、若かりし頃には到底及ばない事でしょう。だからこそ、繰り返しの練習が必要なのですね。要するに「練習(酷使・休息の反復)時間が欲しい」です。

解離性大動脈瘤、自己免疫性膵炎。体調(そして仕事)も見ながら、果たしてどこまで現役時代に近付けますでしょうか。


中古YA○AHA-Custom YSL-820GⅡをネット購入(だがマウスパイプが断裂していた)。

2019年05月18日 | 音楽

中国製のトロンボーン"Soleil"を購入し、20年振りに(体調の良い場合は)週末にカラオケボックスへ出掛けて練習を始める様に成り、そろそろ丸四か月が経過しました。「昔取った杵柄」とは言うものの、金管楽器演奏の根本である「口唇の筋肉」の復活には、やはりかなりの時間を要すると思われます。今現在の状態は、初心者2年生辺りの状態かな、若葉マークが取れた辺りと自覚しています。

口唇の筋肉の復活は気長に練習するしか無いのですが、口唇の状態とは別に、段々と楽器の状況が認識出来る段階に入って来ました。実際の学生さんでも、金管楽器を生まれて初めて手にしたばかりの1年目では、楽器の状態を認識する事は難しいのでは無いでしょうか。実はつい先日迄、僕もその様な状態でした。口唇の筋肉不足が原因で音が出ない、楽器のコントロールが出来ないのだ、と思い込んでおり、兎に角、原因を自分自身に向けていました。

ところが最近、楽器の状態を認識出来る様に成って来て、気付いたのです。この中国製"Soleil"の欠点が次々と。

ここでその欠点を挙げるときりが無いので、敢えて挙げる事は致しませんが、結果的に現在、輸入販売店に対し、調整整備の為、返送している所です。激安だった割には電話対応も丁寧で、購入後1年間の保証もしっかり付いており、とても良い対応です。今現在、調整中で手許を離れている為、帰って来る状態がどの程度なのか判りませんので、「まぁ、所詮激安中国製。」と割り切るつもりではありますが。

 

そこで実は先般、更に「別楽器」として掲題の通り、中古では有りますが、一般的に「脱」初心者が使用する楽器を、中古でネット購入してみました。

中古の楽器をネットで購入するのは、かなり抵抗が有りました。誰がどの様に使用していたのか全く分かりませんから、その前所有者による吹き方の「クセ」が楽器に深く染み付いてしまっていて、僕自身が固有に持つ、演奏の「クセ」に合わせるべく楽器の性格を変えるのに、大変苦労する場合が有るのです。その意味では新品以上に中古楽器は「当たりはずれ」が大きく成ります。ですが、「クセ」が少ない場合や、僕の「クセ」に近い場合は、簡単に吹く事が出来、「当たり楽器」と成り得る訳です。

そこで今回、ネット上で検索するにあたり、この「クセ」が少ないであろうと思われる希望的観測のもと、メーカーは「YA○AHA」、器種は最上位では無く、1ランク下の「Custom」。出品地は関西、中部から東海地区として検索。

理由としては、メーカーのYA○AHAはそもそも製造時の「クセ」が少なく、どうしようも無い完全なハズレ楽器が、まず無いメーカーです。また、最上位にしない理由は、これは当然の値段。も、然る事乍ら、学生が初心者を脱した時期に、親から買って貰えるランクの代表格。しかも、その中古の見た目の状態で、比較的使用感が少ない(傷や凹み、ラッカーの剥げ具合等々)物を選べば、中学、もしくは高校の3年間程度(6年間使用としても、状態が良ければ「丁寧に使用した」楽器の扱いを知っている、信頼の置ける前所有者と判断出来る)の使用に留まっており、前所有者の「クセ」が少ないであろうと、何となく判断出来そうですよね。更に、出品地。これは完全に主観ですが、関西地区と中部地区、そして東海地区は、学生の吹奏楽活動が盛んな地区です。恐らく関東よりも盛んだと思われます(あくまでも主観ですよ)。その様な地区からの出品であれば、前述の思惑に沿った物が出品されている可能性が高い、と踏んだからでした。

さて、実際に名古屋で出品されていた楽器を購入、演奏してみたところ。

これが「とんだハズレ楽器」でした。一応、ネット上でかなり吟味して購入したのではありますが、流石に管の内部までは解りませんよね。実はこの楽器、マウスピースのシャンクを受ける、スライド内部一番手前の管内内部部品「マウスパイプ」が断裂しておりました。(修理依頼をした際に発覚しました。)

その他は目立つ傷や凹みも無く、ラッカーの剥げ具合も何も問題は無いのですが、この「マウスパイプ断裂」、事態は深刻です。(特に高音域を)吹くと「ビーン」という金属の不快な響鳴音。これでは演奏が出来ません。いったい前の所有者はどんな使い方をしていたのだろう。まぁ、何となく想像が付くのですが。

先ず、前所有者は女学生と断定しても良いと思います。男性の持ち方ではほとんど擦れないスライド支柱付近の部分が、女性によくある持ち方(人差し指を立てる)で少々擦れています。また、音抜けの状態から、セカンド、サードパートの吹き込みが多かった筈。そしてF管の音抜けも、LowB♭の上のCだけに偏っていますし、高音域の替えポジションの音抜けも良くない。これらの状況から、あくまでも基本に忠実な練習に基づく音出しに徹した女学生の使用楽器と想像が付きます。

そして、日頃のメンテナンス状況。ここがポイントなのですが、恐らく練習時間を極力引き延ばす為に、楽器ケースにしまう際、管内の水分を普段からほとんど拭き取らずに片付けていたと思われます。このYSL-820GⅡは、それ以前のCustomモデルのケースと違い、ベルの部分を下にして、立てて保管が出来るケースです。スライド内部の水分を抜き切らずに楽器ケースにしまって、立てて保管すると。はい、ケース内で水分が、下のベル側に流れて溜まりますよね。なので、ケース内部、スライド収納部分のベル側(マウスパイプ側)にカビが発生して、起毛繊維が剥がれ落ちてしまっていました。

マウスパイプは、スライド内管の更に内部に固定されていますが、その様に立てて保管すると、構造的にスライド本体の金属とマウスパイプの隙間に水分が入ってしまうのです。更に、その隙間に一度入ってしまった水分は、拭き取る事はもう出来ない為、腐食の原因に成ってしまうのです。また、YA○AHAのスライドは、30年以上前、僕が初心者の頃から「腐食し易いから、練習後の水分除去は絶対に必要。」と、先輩方から教わっていました。

と言う訳で、前所有者の使用状況が目に浮かぶ訳です。

まぁ、それはそれとして、この高音域の不快な金属共鳴を仙台の或る楽器店に持ち込み、見てもらったところ、この「マウスパイプ」の断裂が発覚したのです。楽器店を通じたそのリペアマンさんからの情報だと、過去長い修理実績の中で、マウスパイプ断裂は、これで2回目だけ。極めて稀な事象だそうです。しかも、前回修理も同メーカー、同型番(モデル)だったそうで、この楽器はその意味でも日頃の奏者のメンテナンスが重要な楽器であり、メーカーとしても注意すべき楽器なのかも知れませんね。

と言う訳で、このマウスパイプを、改めてメーカー純正品に交換。スライドの平行調整等も完璧に仕上げられて、修理から帰ってきました。

するとどうでしょう。完全に悪い方向への別楽器に変貌してしまいました。響きが無く成り、音程も悪い。楽器の物理的な状況そのものに関しては、リペアマンさんは、誠心誠意、全力で修理して戴けたのは良く判ります。(本当に完璧なスライド調整でした。)しかし、再度、リペアマンさんに、響きと音程の悪化を理由に点検依頼したところ、そのリペアマンさんのプライドを深く傷付けてしまったご様子。「修理は完璧。」まぁ、確かに仰る通りです。リペアマンさんも個々の楽器、しかも奏者個人の吹き方に合わせた微調整など、出来る訳でも無し、責任が持てる訳でも無し。以降の対応を拒否され、差し戻されてしまいました。

楽器店を通じてリペアマンさんからは、断裂したマウスパイプは腐食も相まって、スライド内管の洋白に強烈に癒着しており、外すのが本当に大変であったと伺っています。今回の修理に当たっては、その強い接合イメージと、再度断裂して共鳴音が出る事を予防すべく、本当に強く再接合されたのであろうと、何となく想像出来るのですが、恐らく、それこそがこの原因の様な気もしております。ですが、リペアマンさんが客に対して良かれ、と思い一生懸命に作業された状況をお察しするに、これ以上の対応が難しい事も理解出来るので、素直に引き下がりました。

はぁ、少々溜息が出てしまいます。音色や響き、音程や倍音移行等のコントロールは、まずマウスピース選定が重要ですが、マウスピースの次に、(口唇の振動を乗せた)息が通るのは、マウスパイプですものね。今回は、マウスパイプの重要性が改めて実感出来る、(修理費と言う名の)高い授業料に成りました。

しかし、このままではマウスパイプ断裂時よりも、輪を掛けて悪い楽器と成ってしまったままです。今度は日曜日にメーカー直営の販売店に持ち込んで、スライド内管を丸々、新品購入する方向で相談してみる事にしましょうか。(前述のリペアマンさんには、バレない様に。これ以上、そのリペアマンさんのプライドを傷付ける訳には行きませんからね。)重要部品の新品購入です。更なる出費で、本当に高価な授業料になってしまいますね。

中古の金管楽器購入をご検討される皆様に、強くご忠告です。中古楽器は、ネットで購入するものでは無く、店頭でしっかり確認してから購入すべきですよ。


少しずつ楽器を練習しています。

2019年03月17日 | 音楽

この僕のブログで2か月前の2019年1月20日の掲載記事、「約20年振りに楽器を練習してみた。。。」(https://blog.goo.ne.jp/wasabidaikon/e/7bd99e4b881bba73fdf986b081dd0c0eご参照。)にて、トロンボーンの練習を始めた旨、お伝え致しましたが、それ以来、少しずつですが練習を進めています。2か月前の記事記載の頃は、それこそ1オクターブしか出ませんでしたが、今日になってやっと、本当にどうにか、かろうじて4オクターブ迄、出せました。但し、出せただけ。音楽的には「スッカスカ」の「窮屈な無理やりな高音」で、はっきり言って、とても他人様にはお聞かせ出来る音では有りませんでしたが、僕にとっては本当に20年振りの「Hight F」でした(チューニングB♭の1オクターブ半上のトロンボーンの構造上での演奏最高音です。但し、強制振動による更なる高音は除きます。)。

今後は学生時代のウォーミングアップで吹いていた「ボレロ(第二旋律部:最高音Hight D♭)」「亡き王女のためのバヴァーヌ(管弦楽版G管ホルン譜主旋律:最高音Hight D)」辺りを難無く吹ける様に成れば良いのですが。

更にその後は「G線上のアリア(バイオリン主旋律部:最高音Hight C)」を♪=40程度でゆっくりと、口唇の高音対応に慣らせて、「Blue Bells of Scotlend(スコットランドの釣鐘草、Arthur Pryor編曲版:楽譜上最高音Hight Cだったかな、楽譜記載では無いオプションでHight Fだった気がします、更に強制振動による+α)」に至ってみたいなぁ(遠い目)。

しかし、今、リハビリテーション用に使用している中国製の3万円(色々付属品が有った上での新品3万円ですからね、楽器単体ならば1万円台でしょう。)の「Soleil(ソレイユ)」ですが、これが大変に扱いが難しいのです。

先ず、スライドが硬くて重く、かなり力を入れないとポジションが変えられません。これはトロンボーンと言う楽器としては、かなりの減点です。また、練習後は必ずメンテナンスに、ガーゼでスライド内の水分を拭き取る(水分及び汚れがスライドの腐食原因に成る為。)のですが、その際にこの「Soleil」では毎回ガーゼが黒く汚れます。「ピ○ール」の様な金属磨き用研磨剤で金属を磨くと発生する、あの黒ずみです。当然、これまでの経験上、その様な楽器を見た事が有りません。僕としては、スライドが「シャカシャカ」と言う音もする上に硬くて重い為、スライド外管と内管が擦れて発生する黒ずみであると思い、先月、「山○楽器仙台店」にスライド調整の修理に出しました。修理先ではスライドの歪み調整の実施と更に、黒ずみの原因を「製造時の研磨剤の残留」と判断した模様で、3回もスライドを本格洗浄して下さったそうですが、結局その黒ずみは修理後の今でも治まりませんので、もう諦めるしか無さそうです。

ちなみに、約30年前の僕が学生時代は、トロンボーンのスライドは、スライド内管の先端部で少し太く成った「ストッキング」と言う部分に薄くクリームを塗り、水スプレーを掛けた後、スライド外管を動かして馴染ませる「水とクリーム」による摩擦低減方法でしたが、現在ではスライドオイルを使用するのが一般的の様ですね。メーカーや販売店の売り上げ向上意図に乗せられただけの様な気がしますが。なので僕個人としては、わざわざオイルを購入する必要の無いスライドクリーム(市販のコールドクリームでも可。)の方が安価であり、30年前の経験上、未だにスライドオイルに信用が持てない為、この「Soleil」以外ではスライドクリームの使用を前提としたいのですが、この「Soleil」だけは、スライドクリームでは摩擦低減が足りないのでオイルを使用しないと駄目みたいです。

写真はカラオケボックスでの練習状況。譜面の下、テーブルに乗っているのが、ガーゼと(ピストンとロータリーの兼用の)オイルですが、このオイルは無色無臭でとても軽く、この「Soleil」には、スライドオイルとして「も」使用しています。

なお、僕が学生時代の使用楽器はヴィンセント・バ○クの「42B」トラディショナルラップで、チューニングスライドの支柱へ同社の刻印の入ったバランサーを装着していました。マウスピースはシ○キーの50番金メッキ。そしてスライドにはコ○ン社製のフォ○ミュラ3と言うスライドクリームを、また、ロータリーにはホ○トン社製のロータリーバルブオイルを愛用していました。今では両方共に売っていないのですね。特にホ○トン社製のロータリーバルブオイルは、透明の丸いボトルに赤い印字。その臭気から、先輩達と「ガソリン」とか「灯油」とか勝手に名付けて呼んでいたのですが、あのオイルの臭気が、たまらなく好きでした。当時、楽器ケースを開けた際のあの臭気は、僕にとって、アドレナリンを大量分泌させる魔法の「かおり」でした。

そのケースを開けた瞬間のイメージ写真が下の写真。学生時代の楽器は売却してしまいましたので、社会人に成ってから改めて購入した同型器種(厳密には、この写真はヘヴィーベル仕様なので「42B」では無く「42BH」です。但しマウスピースは学生時代のまま。)の写真で、いつかはこれを吹きたいです。学生時代の楽器よりも、鳴りの良い「当たり楽器」なのです。約20年前に購入以来、一度も吹いた事のない「新品」のままで、今現在も本当に寝かしたままですが。(写真下部のケース把手部分のビニールをご覧戴き、お察し願います。)

さて今、長いブランクを克服すべくリハビリテーション用に購入した中国製の「Soleil」、「楽器」として製造されたのでは無く、単に「工業製品」として製造された物である為だと思うのですが、音の響き(共鳴、倍音)が硬くて少ない。吹いて吹いて吹き込んで、金属疲労させないと、良い響きの楽器には成らないのではないでしょうか。最近、僕の口唇の鍛錬も少しずつ成果が現れ始めたとは言え、まだまだ鍛錬不足。これからも吹き込んで、楽器に響きを教え込むと同時に、自分自身の口唇鍛錬に(時間とお金の許す限り。カラオケボックスは無料では無いのです。)勤しみたいと思います。

口唇鍛錬の状態を可視化する事は出来ませんが、肉体的に楽器練習の痕が見える部分が、左手中指の「トロンボーンたこ」。下の写真を見ると、何と無く、それっぽく見える気がしなくも有りませんが、まだまだ、未だ未だ。

そこ迄言えば、「練習を頑張るぞ♪」と言いたいところですが、実はこの4月1日付けにて、業務で人事異動する事に成りました。次の部署では現部署の様な訳にも行かず、「自分の時間」作りは、かなり難しく成ると思われます。

はぁ、解離性大動脈瘤に自己免疫性膵炎。二つの重大疾病を抱えている僕に、会社は「タヒね」と言うつもりでしょうか。。。


約20年振りに楽器を練習してみた。。。

2019年01月20日 | 音楽

今年の新年の銘に「加熱」を挙げ、音楽への情熱の灯を、チョロ火から火力アップ(=加熱)すべく、今日は約20年振りに楽器を持って出掛けてみました。

現在居所の仙台では、楽器の練習が出来る場所を全く知らない為、取り敢えず市内中心部のカラオケボックスへ。すると一件目で「楽器練習可」のお店でした。しかも土曜日曜の昼間はかなり安い金額設定なのだそうで、早速会員手続きです。

実は今回持ち出した楽器、「愛器」では無く、今般、新規に購入した楽器です。はい?楽器って高価なのでは?ええ、一流メーカー製の新品ですと約30万円程度する楽器が、トロンボーンでは一般的ですね。しかしです。今回購入した楽器は、新品でその1/10。新品で約3万円です。当然、一流メーカー製では無く、中国製のノーブランド品ですが。とは言え、樹脂製では無く、歴とした真鍮製のF管付き太管でこれ程安価な新品のトロンボーンが販売されていたとは知りませんでした。まぁ、街の楽器屋さんの店頭販売等では無く、ネット販売品ですけど。それでもケースもマウスピースも付属しての値段ですから、激安ですよね。ネット上では、購入者の感想として色々書かれておりましたが、さて、実際はどうなのでしょうか。かなり不安と期待とで、ドキドキしながらカラオケルームに入りました。

下の写真が、その新品3万円、中国製のノーブランド品のトロンボーンです。カラオケボックスにて。因みに、写真のマウスピースは付属されていた物では無く、別途、仙台市内の楽器屋さんから購入した「Schilke50(Large shank)」です。

そもそも「愛器」として楽器は一本持っていたのですが、何せ20年も練習しておりませんでしたので、唇の筋肉はもとより、左手中指のトロンボーンタコも完全に退化しており、音さえ出るかどうか判りませんから、いきなり一流品を吹く気には成れなかったのです。

このトロンボーンの様な金管楽器は、唇の振動を管内で共鳴させて音を出します。音の根源は唇の振動ですが、このコントロールは口輪筋を中心とした顔の筋肉が主体と成ります。そして唇の皮膚組織、脂肪組織を含めた口唇全体。当然、息遣いも大切ですので横隔膜や腹筋、音の共鳴には喉や鼻腔等も関係して来ます。

さて、カラオケルームでケースを開けて、スライドにクリームを薄く塗って、水スプレーで馴染ませて、楽器を組み立てて。と。さあ!(すぅー:呼気)「パァーン!(脳内イメージ音)」あれ?実際には「ブぶぉァ~んん。。。」ありゃりゃ。「昔取った杵柄」と言う言葉が有りますが、いや~ぁ、全くダメ。完全に口唇の筋肉が退化していました。確かに「昔取った杵柄」、音の出し方、響かせ方は脳内では理解しているつもりだったのですが、口唇の筋肉の退化は深刻でした。顔の各筋肉はイメージ通りに反応しないですし、口唇の組織全体が「音を出す」状態とは程遠いです。1オクターブ出すのがやっと。しかも酷い音質。耳が腐りそう。4オクターブ出していた頃がまるで嘘の様です。約20年。この歳月のブランクは、僕を完全な初心者にまで戻してしまっていたのでした。

又この楽器、新品だけに音がとても硬い。管の共鳴が難しい。この楽器には、長い時間を掛けて正しい音程の「響き」を覚え込ませなければ成りません。自分自身の口唇の鍛錬と、楽器の鳴らし込み。同時進行でどの位の期間が必要でしょうか。まぁ、最低2年は欲しいところですね。学生時代とは違い、毎日練習出来る訳では無いですし、楽器の鳴らし込みは、一種の「金属疲労」の状態、又は「金属分子配列の更新、再構築」と言われているのですが、この楽器に「響き」を覚え込ませるには、僕の口唇鍛錬の必要性と相まって、本当に時間が掛かりそうです。

それにしてもこの音質、本当に恥ずかしいなぁ。この激安楽器、買って良かったです!だって、本来の「愛器」でリハビリする訳には行かない程(自分の耳が腐りそうな程)、今の僕はヘタッピですから。でも、年始の銘(音楽への情熱の灯に対する)「加熱」、徐々にでは有りますが、実行して行きますからね♪


テレビアニメ「響け!Euphonium2」第七話を見た!

2016年11月19日 | 音楽

本当にこの番組は、凄いですね。

Bパートに、京都駅のステージでの演奏場面が有るのですが、そのたった3分未満の演奏描写が、またその選曲が(僕個人的に)素晴らしい。

演奏だけでは無く、当然背景描写も。実際に京都駅を知っている方々は、実際の現地の背景描写にも驚かれているのではないでしょうか。まぁ、確かに写真をCG化しているのだとは思いますが、そのリアル感は実に素晴らしいですね。

Bパートでの演奏は、「THE SQUARE」の「宝島」です。「T-SQUARE」では無く、敢えて「THE SQUARE」ですね。この「宝島」、1986年発売のアルバム「S・P・O・R・T・S」に収録されている曲です。吹奏楽編曲は1987年発表。吹奏楽編曲版発表「後」に「T-SQUARE」に改名しているので、あくまでも「THE SQUARE」が正しいのではないかな、と思います。いや、僕はそう信じてる!ま、どちらでも良いのですが。

当時、僕は吹奏楽部に所属する高校生で、この「宝島」の吹奏楽編曲版が出る前から、当時住んでいた近所の貸しレコード屋、「貴様と俺(英語でね)」で、「THE SQUARE」のLP盤、「S・P・O・R・T・S」を借りてカセットテープにダビング。テープがワカメになるまで聴いていたものですから、ちょっと想い入れが有るのですよ。

確か、吹奏楽版が発表されてすぐ、僕も高校吹奏楽部で、文化祭に於いて演奏した記憶が有ります。当時、高校3年生。本来はトロンボーンですが、後輩のユーフォニアム奏者をシゴいて、退部させちゃったものですから責任を取って、引退せずにユーフォニアムを担当。そう、この番組の主人公と同じ楽器です。

当時の母校、高校吹奏楽部のユーフォニアムは、ニッカン製3本ピストンと、ヤマハ製並列4本ピストン。第4ピストンのサイドアクションは発売されたばかりで、当時はまだ学校で購入出来ず、並列4本ピストンのラッカー仕上げを使っていました。実際には、ニッカン製3本ピストンは、我が母校吹奏楽部の大先輩でいらしゃる、東京佼成ウインドオーケストラのバストロンボーン奏者、酒井一也師(現在は東京佼成をご引退なされていらっしゃいます。)が在学中にお使いになられていた「バリトン」ですね。当時既に右手親指の掛け金が折れたりしておりましたっけ。(酒井先輩、当時は大変お世話に成りました。その後、お変りはございませんでしょうか。)

そんな記憶が有る中、今回の第七話のBパート後半。懐かしくて、シビレっちゃいました。部屋でひとり、声を上げて「おおーっ!!」って。

一般的に「THE SQUARE」の「宝島」と、サンバ風にアレンジされた吹奏楽版「宝島」は、全く別物、と扱われ、それぞれ派閥に分かれる論争を起こす事も有るのですが、ま、僕は両方共に大好きなので、ここでは番組で演奏されていた吹奏楽版について、映像と共に、感想です。(ちなみに、吹奏楽版は、原曲「THE SQUARE」の演奏に比べ、少しアップテンポです。奏者としては原曲のテンポで演奏すると、少々難易度が高い編曲の為、金管の「ボロ」が露呈されてしまうのです。演奏経験者なら解るでしょ?ホルンの高音グリッサンド、金管「ソリ」。「ソロ」では無く「ソリ」ね。これらは本当に演奏技量が伴わない限り、アップテンポの中で誤魔化してしまわなければ、とても聴けない事になってしまうと思います。まぁ、演奏者としてはアップテンポのノリの中で、かなり楽しめる曲です。)

兎に角、アニメーターは本当に細かく演奏を映像に表現しています。(ま、第五話よりは、多少、ね。アニメーターさんが過労で倒れてしまいますから。)録音音源と、パーカッションの打点、各楽器の運指、ベースの弦の弾き、これらが完全に音画一致しています。また、各演奏者一人ひとりの動き表現も素晴らしい。引きの全体映像で、立奏、ステップなども描写されているのですが、その描写がまた、実に素晴らしいのです。(トランペットとトロンボーンは、他の奏者と振付け、ステップが違うのと同時に、トロンボーンのスライドアクション、更にはその後ろのパーカッションの動き。特徴あるトロンボーンの譜面台の置き方等々。あれらも、かなり手が込んでいますよね。)また、曲の中で色々な楽器が活躍するのですが、そこへの画像の切り替え。実に曲を良く把握した上で、その活躍奏者に映像を切り替えています。更にその際の背景の奏者も実に良く再現されています。

パーカッションは言わずと知れていますが、例えば、演奏が流れたのは曲全体の一部、3分間程。その中でのホルンの「ベルアップ」と「グリッサンド」のフォーカス映像。これが憎いほどにカッコイイ! 本当にこの曲は「フレンチホルンが最高に良い」味を出す曲です。

しかし、映像ではコンクールメンバーではない2軍(チーム「もなか」でしたか。)の初心者も演奏していますが、初心者で良く、あのグリッサンドが演奏出来ますね。しかも笑みを浮かべて余裕です。あれ、結構キツイ高音域で、高度な演奏技量が必要とされるのです。ホルンでは初心者泣かせの筈なのです。曲の終了間際のオプションに比べれば、中間部でまだ大丈夫なのかな。ま、実際には吹かないで、本当に吹いている先輩方に合わせた「演技」かも知れませんけど。

また、あの3分の中で、ほんの数小節程、金管がミュート(ワウワウ)を装着するのですが、実はしっかり、そのミュート(今回の演奏描写ではワウワウでは無く通常のストレートかも。)も描かれています。ニ番トロンボーンのアシ(アシスタント:同一楽譜複数演奏の場合の指揮者側がメイン、外側がアシ)、秀一君ですね。アルミのミュートでは無く、真鍮のミュートの様です。録音音源ではトランペットのミュート音が強めに録音されていますが、同時にトロンボーンもミュート装着演奏の部分ですので、本当に細かいなぁ、と感心しました。

モブによるアルトサキソフォンのソロは、モブらしく、実にその演奏が良い。その後に部長によるバリトンサキソフォンソロが有るので、余り目立たせないで、素直なソロの入りです。いかにも高校生らしい、良い演奏をしています。洗○学園音楽大学の皆さん、第一期は1年生でしたが、今は3年生ですね、場面に合わせた、本当に素晴らしい(敢えて高校生っぽい素直な)演奏です。

部長のバリトンサキソフォンソロでは、副部長と主人公が、演奏しながら部長に目を向け、「イイネ!」と。この奏者の視線。リアルですよ。

ま、部長のソロ終了のお辞儀で、スカート丈が変わらないのは、教育的配慮ですね。これはこれで良いではないですか。全体として素晴らしいのですから。

ちなみに、Bパート前半で自由曲合奏、「なんですか、これは。」の前。暗く重たい演奏。音声ミキシング、音響加工の効果も有るとは思いますが、あれもしっかり場面に合わせた、見事な演奏です。やはり、音源演奏の洗○学園音楽大学の皆さんへは、心から拍手を送りたいですね。

と、いう事で、今回もまことに素晴らしい放映回でした。

映像スタッフ、音響スタッフ、音源演奏の洗○学園音楽大学の皆さん、本当に、Good job!!

 

 

【追記 その1】

洗○学園音楽大学の皆様には、大変失礼極まりなく、また誠に申し訳ございませんが、吹奏楽版「宝島」の演奏につきまして、一般の皆様には、「ぱ○だウィン○オーケス○ラ」の、2016年2月3日YouTube公開の演奏視聴をお薦め致します。

やはり日本最高峰、東○藝術○学の学生さんは、全く「総てに於いて」、別次元です。

 

【追記 その2】

東京の本社、元上司のS藤担当部長様。

「CASIOPEA」と「THE SQUARE」との、2003年11月21日東京厚生年金会館の共演コンサート、最高ですよ! DVDやBDが販売されています。

ちなみにこの記事は、そのステージでの「TAKARAJIMA」を聞きながら書きました。本田雅人氏のサキソフォンも良いのですが、僕は、やはり伊東たけし氏の「THE SQUARE」が好きですね。


テレビアニメ「響け!Euphonium2」第五話を見た!

2016年11月04日 | 音楽

第一期を楽しませて戴いた同作品も、この秋から第二期がオンエアされています。

今週は第五話でしたが、作画チームさん、本当にリアルな映像、有難うございます。

僕が高校の吹奏楽コンクールに参加したのは30年前。ですが当時の記憶が鮮明に甦り、この作品の北宇治高校吹奏楽部員と、今まさに一緒にステージに上がった様な気分になりました。

僕自身のノスタルジックな気分も有るのだと思いますが、本当に良い回でしたよ。涙が溢れて、頬を流れました。

この感情は、本当に高校時代に吹奏楽コンクールの舞台に上がった者だけが、リアルに感じられるものだと思います。吹奏楽経験者ではない一般視聴者の方々には申し訳ないですが、本当の意味でのリアルな感動、感情は、経験者でなければ解らないと思われます。

電車に乗って窓の向こうの景色が奥に向かって流れる描写、楽器の運指、打点と音源演奏音との一致性、本当にアニメーションとして表現するには、作画担当様、渾身の完成度と思います。そのリアリティの追求と、アニメーションでの表現の可能性を最大限に引き出そうとする、その意欲。まさに敬服に値する程の、価値有る第五話だったと思います。

だからこそ。

だからこそ、作画担当様、僕が第一期から納得出来ない場面が、今回、訂正されていなくて、そこだけが、とても残念。第二期の為に、訂正出来たであろう箇所が有るのです。

それは、パーカッションのマレットの動きです。リアルには、バスドラムにしろ、ティンパニーにしろ、表面の皮(ヘッド)はある程度の力で緊張されています。叩けば、「跳ね返り」が有るのです。また、奏者も、その「跳ね返り」を大事にしている筈。打点、と言うか、マレットとヘッドの接触は、極々ほんの瞬間であるべきで、触れた瞬間、「引き揚げ」「離し」を意識して叩いていると思うのです。

作中のパーカッション奏者の動きは、どうもマレットをヘッドに押し付けている様なイメージですが、そこだけ、リアリティに欠けているのです(あくまでも、僕個人の感想ですからね、あまり気にしないでも良いと思います)。

その他があまりにも忠実に作画表現されているだけに、本当に勿体無い気がしてなりません。

でもね、今回のオンエアでの演奏(関西大会版ニューテイクですね、「部分New」かも知れませんが)も、(視聴は一回限りでしたので聞き違いかも)数箇所、アインザッツが乱れた点も有ったと思うので、作画と音源と、それぞれ引き分け。

しかし、そんな「残念!」と言いたい点も、すべて帳消しにして余り有る程の、僕としては総合評価で、Excellent、最高に素晴らしい!と、させて戴きたいと思います。

きっと、この回は「神回」と言われると思いますよ。DVDではなく、BDで再視聴したいです。


動画サイトを観ていたら

2016年01月24日 | 音楽

僕は「鉄道ファン」とまでは言いませんが、多少興味が有って、今日の日曜日は寒いですし、日本全国で過去最高の寒波との事でしたので、(仙台は晴れていましたが)外出する事も無く、動画サイトで「吊り掛け駆動方式」の鉄道動画(特に駆動音)を視聴しておりました。

僕の兄が高校時代、この吊り掛け駆動方式の3扉車両が走る線を利用して東京から埼玉迄通学していた為、兄曰はく、「あんなに古くて狭くて揺れてうるさい車両は大嫌いだ。床は木製だし、扉は片開き、冷房は当然装備出来ない旧型車なんだぜ。」との事ですが、僕はどう言う訳か大好きで、その動画サイトを、ずっと見入って、いえ、(駆動音に)聞き入っておりました。

その様な中で、ふとクリックしたのが「チャイコフスキー交響曲第6番、小澤征爾指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、2008年1月23日、ベルリン・フィルハーモニー大ホールでの演奏」の動画でした。ちょうど8年前の演奏ですね。高画質高音質では無い動画でしたが、これが実に素晴らしい演奏でした。

チャイコフスキー交響曲第6番「悲愴」は、同じベルリン・フィルハーモニー管弦楽団で、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮、1938年10月録音(当然モノラル)の演奏が好きで、CDを聞く事が有りましたが、ご免なさい、小澤征爾さんの指揮した「悲愴」は、これまでに一度も聴いた事が無かったのです。

フルトヴェングラーの1938年版、録音当時のドイツ国内情勢は、ナチス・ドイツがオーストリアを併合し、反ユダヤ主義暴動が起きた年であり、ナチス・ドイツの真っただ中。この「フルトヴェングラー1938年版チャイコフスキー第6番」は、その様な、まさに「ナチス」の音なのですが、名演奏は歴史や思想の背景を超越して、やはり「名演奏」なのです。(本当に名演奏の為、現在でもCD化され、販売されています。)

しかし、今回視聴した、小澤征爾指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団2008年1月23日演奏のチャイコフスキー交響曲第6番「悲愴」は、フルトヴェングラー1938年版をも凌ぐ「名演奏」かも知れません。

この演奏を収めたブルーレイディスクを、是非商品化して欲しいですね。間違い無く絶賛されると思うのですが。(高音質録音だと、かえって「粗」が出てしまうのかな。僕が視聴したのは「高音質版」では無かったので。)

 

 


またテレビアニメ「響け!ユーフォニアム」の感想ですが。(第9話、第10話)

2015年06月13日 | 音楽

第9話、第10話を視聴しました。

本当に面白い作品ですが、吹奏楽部経験者でないと解らない部分も多いのではないでしょうか。その意味では一般化しない可能性も有りますけど、前回第9話のオーディションの緊張感と、今回の第10話は新任教師の葛藤やら、実力主義の中での先輩後輩の関係やら、色々と面白い。

以前から僕は音源演奏を中心に感想を記していますが、決して実際の音源演奏のフ○ッ○ュマン・ウィンド・アンサンブル、洗○学園音楽大学の音大生を批判する様な意図はございません。逆に、とても良い演奏で、本当に素晴らしいと思っています。

第10話では、トランペットの3年生が「ソロ演奏」を、オーディションの末、1年生に奪われた後、実はオーディションに「贔屓」が有ったのではないか、と部員に疑われる状況となりましたね。しかし、一般の方々には難しいかも知れませんが、第9話の中盤アイキャッチ前に、3年生が校舎渡り廊下の屋上でソロパートの個人練習をする描写があり、音色も聴きました。これは率直な感想ですが、その時点でこの3年生は、「残念!」なのです。

この3年生の音色を演奏した音源演奏の洗○学園音楽大学のTp奏者は、本当に素晴らしい。実に巧く音符を演奏しています。一般の方々から見れば、完璧に楽譜が追えて「上手い」でしょう。しかし、この音源演奏のTp奏者の「本当の素晴らしさ」の本質はそこではないのです。「うすっぺらい」のです。「敢えてうすっぺらく演奏した」のです。

音源演奏の洗○学園音大生は、「敢えて」浅いカップのマウスピース、細い管径、そして響きの少ない楽器で演奏したものと思います。楽譜はしっかり演奏して、良い感じのヴィブラートも表現していますが、音質が「細い」のです。敢えてその様に音源を録音したのだと思います。この演奏こそが、「3年生ではあるけどソロ演奏のオーディションでは落第した」演奏です。

これまであまりオーディション合格の1年生の「ソロ演奏」部分の音色は放送されておりませんが、次回第11話では貸ホールの舞台で、この3年生と1年生の演奏比べが聴けるかもしれません。

しかし、音源演奏の先○学園音大生Tp奏者様、この敢えて演奏したうすっぺらい音質から思料致しますに、本来の響きの楽器に持ち替えた本来の演奏は、本当に素晴らしい奏者でいらっしゃる事とお察し申し上げます。現在音大生。将来、日本、いえ、世界の音楽界でご活躍されます事を、心よりお祈り申し上げます。

このアニメーションは、作画の緻密さが大きく評価されている様ですが、僕はこの音源演奏のリアリティを高く評価したいです。アニメスタッフの音声音楽担当者様、そしてミキサー様も、そして当然、音源演奏の洗○学園音楽大学の皆様も、本当にGood job!