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和白干潟を見て育ったカピバラ好きな42歳

キャンプめぐり③ 日南(広島)

2005年02月26日 | 野球
DSC_maedaJPG_houchi絶対うそだ! 大誤報だ! 南郷のライオンズキャンプが午後1時過ぎに軽めで終了したため、車で20分の隣町、日南市の広島キャンプへと移動した。そこでは嶋やラロッカなど主力も黙々と練習を続けていた。まるで練習が終わりそうな気配はない。そして、一、二塁間を何度もダッシュする男がいた。前田だ。

 16日付けのスポーツ報知に目を疑うような記事が出ていた。「ファンサービス中間報告」という特集の広島の欄で「“孤高の職人”前田もひと肌脱いだ。『体力の限界まで(ファンサービスを)したい』と張り切っている」「『1日100人でも相手ができるなら』」。あの前田が? そんなバカな。大学時代からもう何度も日南や沖縄でカープのキャンプを見ているが、毎回彼だけは握手どころか近づけない雰囲気でさっさと帰ってしまう。7年前、友人だったある女性「(通称)カープ姉ちゃん」が、やっとの思いで野球カードにサインしてもらうことがあったが、そのときも裏面の年度別成績の欄でアキレス腱を断裂し25試合しか出られなかった95年のところを「こんな年はいらんのじゃ」と、彼女の黒マジックでビーッと塗りつぶされてしまった。

 この日、最初100人くらい選手を球場の外で待っていたが、寒さもあり、球場の中には前田だけとなった午後5時には、10人ほどに減っていた。一緒に行った友人は「今日、この人数なら」と心を躍らせていた。草野球で使っている自分のバットは前田モデル。その天才とはじめて触れ合うことができるはずだった。

 5時15分。前田は球場の正面でも横の出口でもない三塁側スタンドの出口からサッと出て、車に乗り込み、残ったファンの前に姿を見せるどころか、裏山からグルッと遠回りして帰っていった。練習終了後2時間以上待ったが、わずか10秒で消えていった。手をこすり合わせながら待っていた女性は「前田さん、何日か前も裏から帰っちゃったんですよ」と肩を落とし小さな声で我々に教えてくれた。学校帰りの少年ファン、女性ファンもガッカリしながらもどこか「あぁ、やっぱり」の雰囲気で無人となった天福球場を後にしていった。

 1人残って練習していたことはファン全員が知っている。疲れているからサインや写真撮影は無理かもしれない。ただ、車の中から無表情でも顔を見せてほしかった。そして、報知にそんなコメントをしないでほしかった。やっぱり前田は前田だった。

 無念の表情で帰り道を運転する友人。車内にはドリカムの新曲がかかっていた。「何度でも、何度でも…」。また、来年に思いを残して今年のキャンプめぐりは幕を閉じた。


(写真左)右が“孤高の職人”前田選手
(写真右)2月16日付けスポーツ報知


キャンプめぐり② 南郷(西武)

2005年02月25日 | 野球
DSC_tokuDSC_hage 「まぐろとカツオとレオのまち 南郷町」。今年がここでの最後のライオンズキャンプになるかもしれない。

 21日月曜日。それなのに、こともあろうに寝坊した。前日、楽天に興奮しすぎたのか発熱してしまい、ホテルで寝込んでしまった。のどからくる風邪でせっかく発祥の店で食べたチキン南蛮の味もほとんどなかった。午前10時に宮崎市を出発。日南海岸沿いの道路をドライブしながら向かう。真っ青な海は気持ちいいのだが、年度末でこの時期はあちこちで道路工事。予定していたよりも時間がかかり、11時15分に着いた。

 カブレラとフェルナンデスが並んでフリー打撃しているのに、テレビカメラが次々と撤収している。松坂のフリー打撃登板にあと一歩で間に合わなかった。無念…。

 だが、日刊スポーツに今年は長打を狙える場面は狙って行きたいと、書いてあったように、佐藤友亮が外野芝生席後方の防球ネットに突き刺すカブ級の特大弾をフリーで見せていた。まだ私が大学生の時、秋だけ南郷にキャンプに来ていたライオンズ。その時の中心だった高木大成も元気な姿を見せていた。

 売店では昨年の「南郷キャンプ2004」記念タオルが4割引で売られていた。ほかの南郷記念グッズも昨年のまま。プリンスホテルが本当に撤退してしまうのか、私にはどこか「今年で最後かも」の寂しいムードが漂っているように思えた。

 崖の上にメイン球場、下にサブとブルペン。移動するのはきついが、大学時代に来たときに比べ、施設は間違いなくプロのキャンプにふさわしいものとなった。西武ではなくなるかもしれないが、また来年もこの南郷で、伊東監督から日本一の胴上げの写真にサインしてもらいたい。



(写真左)取材に来ていたテレビ朝日の徳永有美アナウンサー
(写真右)今年も明るい和田ベンちゃん


キャンプめぐり① 日向(楽天)

2005年02月23日 | 野球
DSC_nihon1DSC_obaba ♪Go Go Goes On~ レッツゴー ゴールデンイーグルス

 石橋凌の声にあわせて帽子にひまわりを差したおば様たちが輪になって踊りだした。楽天の選手たちはメイン球場で紅白戦の真っ最中。しかし、広場ではそんなのお構いなしに花火があがり、太鼓を打ち鳴らすお祭り騒ぎだ。

 20日の日曜日、今年のキャンプ地めぐりは宮崎県日向市の楽天からスタートした。ここには、大学時代近鉄のキャンプを見に来たことがあったが、そのときのいい意味でのいい加減さは今もそのままだった。

 選手たちがアップする場所は、報道陣より客の方が近い。ほんの2、3㍍先には選手たちがいて話し声もよく聞こえる。ブルペンの中の取材スペースに子供たちが大勢入り込んでもしばらくそのままだった。紅白戦の後、野球教室、サイン会とイベントをこなしていたが、そこに別の場所から戻ってきた2軍の選手も合流。イスに6人並んでサインするが、そこから交代した選手もすぐにつかまり、結局、あちこちで即席サイン会、撮影会が行われた。ファンもまだ選手の区別がつかないようで、もっと「○○選手です」ときちんと説明して、仕切ってイベントをすれば顔も名前も覚えるのにとは思ったが、とにかく選手たちはサービスに徹していた。楽天のナベツネこと渡辺恒樹投手は、本家とは違い子供たちに積極的に話しかけてすっかり人気者だった。
  
 気温8度だが、風が強く肌寒い。天ぷらの乗った「楽天うどん」(500円)と地鶏の炭火焼き(500円)を食べながら紅白戦を見ていると小学生が「この前の欽ちゃんのときには外野まで人がいっぱいだった」と話している。紅白戦では一場の人生初という連続被弾、ブルペンではエース岩隈の球の伸びを間近で見ることができるなど見所は多かった。近鉄時代よりも盛り上がっていたが、まだ日向では欽ちゃん球団の方が人気のようだ。