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早稲田大学山岳部 活動記録(2014年度~)

早稲田大学山岳部です。2014年度より活動報告をこちらで行います。

北岳バットレス

2015-07-12 10:34:38 | 2015年度 個人山行
7月10日~7月11日で北岳バットレス第四尾根に行ってきたので報告します。
メンバーは、3年小川鈴木です。

7月10日
奇跡的に週末は晴れそうということで、出発日をずらし、10日の朝に甲府駅集合でした。
そのあとバスに乗り、広河原へ。
白根御池小屋には13時過ぎに到着。
萩原浩司さんに会いました。NHKのにっぽん百名山のロケだそうです。

良いところですね。

テントを設営して、D沢の偵察へ!




この日は雨がもしかしたら降りそうということでしたが、なんとか持ちこたえて、私たちは沢の出会いまで行き帰ってきました。
明日に備えて17時頃には就寝。

7月11日
とうとう北岳バットレス!
一番に行こうと考え、1時30分に出発。暗闇の中の行動でなかなか怖かったです。


めったにできない体験(笑)

そろそろ陽がでそう。


D沢は合っていたのですが、詰めてからの先で間違えてしまったらしく、変なブッシュに突っ込んでしまい藪こぎに。。
横断バンドのかなり左の方にでてしまいました。



横断バンドをながめる小川からの
横断バンドを渡る鈴木

5時頃なんとか取り付きに着き登攀開始!!


1p目。最初が少しハングしていました。
3pほど登ると岩に赤いペンキで4と書かれていました。これが本当の第四尾根の取り付きです。ここまでの3ピッチは4尾根へのアプローチクライミングということでした。
その後は、短く切ったりしながら、計12pの登攀。高度感抜群で、私たちしかいなかったので快適でした。天気にはホント恵まれました。



ビレイ点と富士山

マッチ箱懸垂後の1p目

Cフェース剣稜会を思わせるルート


最終p




一応山頂の写真

サクサク登れて、10時頃山頂。12時に白根御池小屋に到着。

一度は行ってみたかったのでこの時期に行けて良かったです。
最高の山行でした。



小川


梅雨の小川山

2015-06-30 23:16:56 | 2015年度 個人山行
6/25.26と犬塚、鈴木(雄)、福田の3名で小川山へ行ってきました。

出発前は両日とも天気が悪そうな予報でしたが、結果的に25日の午後以外は登る事ができ、ラッキーでした。

また、スラブ状岩壁でクライミングを楽しんでいると、ピオレドールクライマーのYSさんがガイディングをしているところに遭遇しました、それもラッキーでした。非常にモチベーションが上がりました。

今回は2年生も積極的にリードをする事ができ、良い経験を積めたのではないかと思っています。


[''トムといっしょ''5.10aをレッドポイントする福田倫史]


[水曜日のシンデレラ5.11aで記念すべき11代初オンサイト]



[三ツ星ルートの小川山レイバック]


文:鈴木(雄)

前穂北尾根 個人山行 (3年 小川、鈴木雄大、田中)

2015-05-30 22:07:44 | 2015年度 個人山行
【5月29日(金)晴】 7:20新宿発~12:00上高地~12:30上高地発
 ~14:30横尾~16:30涸沢ヒュッテ~18:20 5、6のコル

 当初は28日の木曜夜発、29日朝着のバスに乗る予定だったが、2週間以上前にバスを探したのにも関わらず、どの便も満席で乗れず。仕方なく29日12時着の便で上高地へ。上高地は観光地化が進み、平日でも世界各国からの観光客で賑わっていた。

 日没前に5、6のコルに辿り着くことを目標に速いペースで歩き続ける。途中、特に危険箇所もなく、16:30に涸沢ヒュッテへ到着する。いつもの新人合宿の時期より多少雪が少ない印象だった。天気も良く、日の入りが19時という情報を知っていたので、涸沢から5、6のコルまでは、翌日の登攀に疲れを残さないようにゆっくりと歩いた。

18:20に5、6のコルへ到着し、各自食事をとってテント無しのビバーク。シュラフを持っていたので快適なビバークとなった。



【5月30日(土)晴】 3:20起床~4:15出発~4:35 5峰~5:15 4峰~5:45 3・
4のコル~6:50 3峰~7:25前穂高山頂~8:40岳沢小屋~
~9:50上高地~17:00新宿 解散


 ビバーク明け、各自ラーメンなど食べながら日の出を待つ。今日は午後から雨との予報もあったのでできる限り早く出発したかった。4:15には明るくなり始めていたので、出発する。



5峰への道は、少し険しい登山道のような感じで、スムーズに登ることができた。振り返ってみると、こちらの方面へ上がってくる登山者は一人もおらず、前穂北尾根は貸し切りだった。


 4峰はルートファインディングが難しいとの情報を得ていたが、奥又白池側の斜面をトラバースするような感じで岩の弱点を狙いつつ登ればあっさりと越えることができた。ただ、浮石が非常に多く、ここをGWなどに登るのは絶対に止めたほうがいいと思った。


 3峰は、より険しくなり、ここで初めてのロープを出すことになる。1ピッチ目を田中がリードする。



メジャーなクラシックルートなので、ハーケンなどが沢山打たれていた。登りやプロテクションに困ることはなく、スムーズに1ピッチ目を登り終える。


2ピッチ目は鈴木雄大がリードで登る。核心と言われているチムニーだったが、雪は完全になく、岩も乾ききっていたので、サクサクと登ることができた。ここにもハーケンが沢山あり、カムを決めれる安定した岩もあった。


そこから先は、ロープを出さずに登れそうだったので、落石に特に警戒しながら登って行く。涸沢側の斜面を登って行った。しばらく登ると頂上が見え、一安心。結果的に頂上へは7時25分についてしまった。



 下山は奥明神ダイレクトルンゼに雪が残っていたのでそこから下った。まだ朝早く、雪が硬かったのでアイゼンを履いた。


途中10mほど岩が露出していたが、問題なかった。30分ほど下った所で奥明神沢と合流し8:40に岳沢小屋へ着く。その後、登山道を下山し、9:50に上高地へ到着。10:10の新島ヶ行きのバスへ乗り、そこから電車で松本、バスで新宿へ戻り17時頃解散。



総括

 3年生3人だけによる、初めての個人山行を無事に成功させることができ、大きな収穫を得ることができたのではないか。登攀を成功させる事のできた要因としては、朝4時過ぎに5、6のコルを出発でき、時間的な余裕、後続パーティーが居なかった事による余裕があった事。テントなどの重い装備を削り、スピーディーな行動を可能にできた事。行動中ずっと天気が良かった事。岩に雪が完全になく、乾いていたので非常に登りやすかった事などが挙げられる。また、事前にルートファインディングについて入念に下調べをしていた事も時間短縮につながったのではないかと思う。


文:鈴木雄大

登山研修会 2015春山

2015-05-26 22:56:50 | 2015年度 個人山行
5/20~26まで、大学生登山リーダー春山研修会に参加してきました。

自分は1班に分けられ、他の班員は中央大学山岳部3年の吉田君、南山大学アルパインクラブ3年の坂部君、愛知学院大学3年の清水君で、講師は増本亮さんと富山県山岳警備隊の野中さんであった。

自分達の班は、メジャーなルートではなく、かなりマイナーな別山北尾根を登ることになった。インターネットなどを見てもあまり情報が無いような所だ。さらに、別山登頂後、別山尾根から剣岳を目指すという計画になった。

5/22
実地研修の1日目は剣沢まで入り、雪上支点の構築方法などの確認をした。

5/23
2日目は、朝5時半に持ってきた全装備を担いで剣沢を出発し、長次郎出合いを超えたあたりから、別山北尾根に取り付いた。早速、危険箇所が出てきたので、ロープを張ることにした。


その後も滑落したら命を落とすような雪の斜面や、草と水が混じった厄介な岩場などが続き、この日は12ピッチ程ロープを出し、終始FIXで登った。初めての4人組で上手く噛み合わない部分もあり、時間がかかってしまう。










最終的には16時頃、稜線上へ出る事ができた。良い感じの雪の割れ目があったので、そこに雪を埋めて整地し、テントを設営しこの日の行動を終えた。




5/24
実地研修3日目。朝4時半、別山北峰を目指し、出発する。20分程登ると、頭までの藪漕ぎが待っていた。ここを突き進むしかルートはなく、30分間ひたすら草木を掻き分けた。

これを終えると、斜面に雪がついており、その雪を利用して別山を目指した。最初の雪面は若干危険だったので、2ピッチロープを出した。


その後は、雪の斜面をしばらくトラバースし、再び稜線へと出てアイゼンを外して登行した。

2600mより上の稜線には、藪も雪もなく、快適に進むことができた。

別山北峰直下の岩場は、ロープを全く出さずに順調に登ることができた。そして、別山山頂へは10時前に到着した。



と同時に、一服剣へ11時というタイムリミットを決めていたので、剣岳へのアタックは取り止め、雪上確保の訓練をアメリカ大陸にて行った。

効果的な確保三種の練習、スノーボラートを使った残置無しの懸垂下降、土嚢を使った懸垂下降などを練習した。

その後、剣沢までグリセードの練習を交えながら下る。警備隊の野中さんのグリセードはスキーを履いているかのようだった。スキー場で滑っていても違和感ないだろう。14時半帰幕。
スキー班が剣御前直下の斜面を気持ち良さそうに滑っているのが羨ましかった。


5/25
実地研修4日目。

今日はロープワーク向上のため、剣御前までの斜面をFIX、スタカットを使って登った。1日目に比べると、チームワークもかなり向上したように感じられた。

その後、雷鳥沢から搬送訓練を行い、講師の増本さんを搬送した。初めてだったが、搬送のシステムを良く理解することができた。



12時10分に雷鳥平の手前を出発し、30分で室堂へ着けという指令の下、ダッシュで室堂へ帰り、研修終了。


増本さん、野中さん、素晴らしい指導をしていただき、有難うございました。この研修を通して、本当に多くの事を学ばせていただきました。



写真提供 : 増本亮さん



鈴木雄大

5/21~5/24岳沢定着

2015-05-20 14:56:32 | 2015年度 個人山行
前後してしまいますが、

4年犬塚神田。3年小川田中で岳沢定着を行い、載せていなかったので載せます。


5月21日㈭
犬塚・神田・小川:21時10分新宿駅高速バスターミナル集合、21時40分発=高速バス=25時松本駅、田中:22時30分新宿駅高速バスターミナル発=高速バス=26時松本駅

5月22日(金)晴れ
6時32分松本駅発=電鉄=7時新島々=バス=8時30分上高地バスターミナル~11時岳沢小屋TS~12時BC設営完了~偵察(犬塚・小川:奥穂南稜、神田・田中:天狗沢出合)~14時BC着
始発の電鉄、バスを乗り継いで上高地へ入った。青空の中、穂高岳沢周辺がよく見えた。やはり雪が少ないようだった。
2時間強で岳沢木屋に着いた。岳沢への道はすべての夏道だった。小屋の手前に数ヶ所雪が残っていた。
テントを設営した後、2組に別れて偵察へ向かった。犬塚と小川が奥穂南稜取りつきへ、神田と田中がでんぐり返し沢出合いへ行った。奥穂南稜取りつきまでは雪渓が繋がっていた。取りつき上部のルンゼに少しで雪が残っているだけのようだった。また天狗沢はコルまで繋がっているようだった。
小屋に戻ると、2年の時に登山研修でお世話になった、信大OBの佐藤さんがいらっしゃった。1年半ぶりの再会で、とても嬉しかった。

5月23日(土)晴れ
4時出発~4時30分南陵取りつき~9時10分南陵の頭~9時30分奥穂高頂上~11時20分前穂高頂上~12時30分明神のコル~13時50分BC着
4時に出発して、30分程度で取りつきに着いた。アイゼンを着脱しながら藪こぎをし、一部雪稜を進んだ。下部は豊富な残雪の雪稜を登った方が楽しいだろう。今回は無雪期という感じだった。
トリコニー1峰と2峰でそれぞれ1pロープを出した。岩場はトポ通り、Ⅱ・Ⅲ級程度が続いていた。どこでロープを出すか、迷いそうな所だった。
2峰から先、雪稜、ガレ場を通って、南稜の頭に出た。稜線に雪はなく、夏道だっ。
吊尾根、前穂高を経由して、明神のコルへ向かった。吊尾根の最鞍部から、夏道ではなく稜上を登った。これは紀美子平への夏道に急な雪壁のトラバースがあるからだった。また、前穂高から先、ダイレクトルンゼや名もなき雪渓の誘惑に耐えて明神のコルまで歩いた。
明神のコルから奥明神沢を経由して下りた。雪渓の上部で3p張った。斜度が落ち着いたところから、グリセードの練習。






5月24日(日)晴れ
4時20分出発~5時50分天狗のコル~7時50分西穂高岳頂上~8時10分西穂高沢のコル~9時20分BC着~9月50分撤収完了~11時上高地バスターミナル=各自帰京
1時間半で天狗沢を通過した。天狗のコルからは稜線上の夏道をたどった。クサリ場、ガレ場の連続で気が抜けなかった。2時間弱で西穂高の頂上に着いた。西穂高沢を下降しBCへ。