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早稲田大学山岳部 活動記録(2014年度~)

早稲田大学山岳部です。2014年度より活動報告をこちらで行います。

ネパール合宿 総集動画

2015-05-18 00:45:29 | 2015年度ネパール合宿

 2015年3月16日から4月17日にかけて行われたネパール合宿を5分に凝縮した動画が完成しました。
 カトマンズでの人々の生活から、我々が登頂したアイランドピークのサミットまでの様子がよく分かる内容になっています。

 興味のある方は是非ご覧ください。

 動画には、ネパールの人々の元気な様子が映っていますが、4月25日の大地震により、彼らの生活も非常に苦しいものとなってしまいました。被災された方々には、心からお見舞い申し上げると共に、ネパールという素晴らしい国の1日も早い復興をお祈り申し上げます。



(下のリンクをクリックしていただくか、youtubeで wac nepal と検索していただけるとすぐにご覧になれます。)



ネパール合宿 4月10日

2015-04-10 13:46:05 | 2015年度ネパール合宿

 飛行機に乗り遅れないよう、早めに朝食をとり、荷物の準備をした。その最中、ダワさんに空港へいそげと言われ急いで空港にむかった。諸々の手続きを終えたが、一向に乗れる気配がない。いよいよ搭乗できるかというところで、滑走路に進入してきた飛行機のタイヤがパンクしそのまま滑走路内で立ち往生してしまう。テンジン・ヒラリー空港にあるたった一つの滑走路(長さはたったの480m)が使用不可になる。空港スタッフのネパリーゼは一向にその飛行機を退かそうとせず、復旧の目処が立たない。
 ホテルに戻って12時に昼食をとった。空腹を満たし時間を潰しているとどうやら復旧したとの報せが届いた。
 14時にようやく飛行機に乗り込み、ルクラをあとにした。30分ほどでカトマンドゥに到着。この飛行機はジェットコースターのようで本当にエキサイティングだった。その後ホテルTsushitaを経由し、16時半にコスモトレックに清算へ行った。しかし、まだその準備をされていないとの事でできず。仕方がないので引返すことに。すると、竹内洋岳さんが現れ、10分程お話をさせていただく。「アイランドピークは最初に登るには本当に良い山だが、最後に登る山じゃない。」という言葉はとても心に響いた。我々は近々ヒマラヤへ帰る事になるだろう。竹内さんは、これからエベレストへ向かうらしい。

竹内洋岳さんと記念写真

 18時にMomotaroという日本料理の店で夕食を食べ、その後は自由。21時に就寝した。

ネパール合宿 4月5日

2015-04-05 14:15:44 | 2015年度ネパール合宿
4/5晴れ
9時半朝食~10時半チュクン発~11時半ディンポチェ着~19時夕食~21時就寝

 天気は快晴。アタック後の疲労を考慮して9時半に遅めの朝食をとり、10時半にチュクンを出発する。その前にアイランドピークに向かうハンガリー隊を見送った。自分たちが登ったアイランドピークが道中よく見える。
この日はディンポチェまでトレッキングをして、11時半に到着する。12時半に昼食をとる。その後は各自自由に過ごし、19時に夕食をとる。ロッジの人から登頂を祝してケーキの差し入れをいただいた。21時に就寝した。




アマダブラムをバックに「ガバダブラム」(3級)を登る鈴木雄大
写真:福田倫史



文章:鈴木健斗

ネパール合宿 4月3日 アタック日

2015-04-03 11:52:02 | 2015年度ネパール合宿
体調不良によりアタック前日にACまで上がれなかった犬塚と福田は、BCから直接アタックをすることになっていた。2人は23時50分に起床し、ポーターから頂いた軽い朝食を食べ出発。2時30分にはACに到着する。

その後、2人も交えてティーを飲み、出発する。クランポンポイントまではロープを出す程危険な箇所は無かったが、気温が低い時間帯だったので氷が張っていて少し危険な箇所がいくつかあった。いつも通りゆっくり歩く事を心掛けるが、アタックの事を考えると、ここで時間を使い過ぎたくもなかった。シェルパのダワさんは先を急ぎたがっていた。


クランポンポイント前のスリリングなガレ場を通過する隊員
写真:神田雅也

6時15分、クランポンポイントに到着する。緊張感を高め、クランポンを履き、傾斜35度程の斜面を登る。するとすぐに、大きなクレバスの姿が見え、初めて見るクレバスに興奮と小さな恐怖を感じた。

その地点で一度、ロープを出した。左右切れ落ちており、幅2m長さ15m程のスノーブリッジである。小川がリードで登る。難しいところではなかったが、落ちたら危ないという箇所だった。
その後2箇所、残置されていたFIXロープを使い、核心の雪壁に到着する。大谷さんの「残置ロープを絶対に使わないという事ではなく、柔軟に対処していこう」というアドバイスがあった為に、この2箇所は他の隊のロープを借りて登った。

クレバスに囲まれたスノーブリッジをリードで通過する、小川惇一郎
写真:福田倫史


クレバスの真上でアイスクライミングを楽しむ田中颯
写真:鈴木雄大


氷壁を登る田中颯と、6000m地点でも自分が記録係であるという事を忘れない鈴木雄大
写真:神田雅也


最初の危険地帯を超え、ほっと一息つく神田雅也
写真:福田倫史

核心の雪壁にも予想通りロープが張られていたが、ここまで来たのだから 自分達でルート工作をしたいと思い、2年生がロープを張ることに。1ピッチ目を田中、2ピッチ目を小川、3ピッチ目を鈴木雄大がリードする。しかし、標高6000mでのクライミングは予想以上にシビアなもので、アックスを突き刺す度に息が上がる。登るスピードは日本での半分以下だっただろう。また、頭上を登るパーティがクランポン、スマートフォン、ミトン、サングラスを落下させるという恐ろしい状況だった。もちろん雪や岩も時々落ちてくる。加えて、スノーバーが刺さらない程に雪は硬く、一方、気温は高かったのでアイススクリューを安心して決めれる程に安定した氷は少ないという状況だった。(特にアイスクライミングの経験が少ない我々にとっては不安だった。)
体感にして70、80度はあろうかという雪壁で、1つ前の危ういアンカーから20m程ランナウトしているのは大丈夫なのだろうかと思いながらも上を目指す。


左手に見える白い壁を登っていった 、登り切るとすぐ山頂だ
写真:福田倫史

結局、全セクションの5分の3程を自分達でルート工作し、後は時間短縮の為に、残置されていたロープを使って登った。力不足を実感し、悔しさが込み上げる。だが、ガスも掛かりはじめていたので、登頂という最大の目的と、安全な下山タイムの確保を考えると悪い判断では無かったかもしれない。

アイランドピーク山頂まで最後の10mを登る小川惇一郎 
写真:鈴木雄大

12時を過ぎた頃、1年生を含めた全員が登頂した。

アイランドピーク山頂にて伝統の部旗を掲げる早稲田大学山岳部 
写真:ダワ


1年生ながらも6189mに立った10代の2人 (写真右下の時間は日本時間)
写真:犬塚智之

写真を撮り、気を引き締めて懸垂下降で下山する。天気は悪くなる一方で、雪壁を下り終えた頃には、雪と強風でとても寒かった。時折ホワイトアウトという状況の中、懸垂を繰り返し、14時45分にクランポンポイントまで辿り着いた。

右手にクレバスを見ながらガスの中を懸垂下降で下山する福田倫史 
写真:鈴木雄大

岩に雪が張り付いていたため、クランポンを履き続けたまま、ACまで慎重に下山した。途中、驚く事に、ポーターのカンツァがBCから5700m地点まで、温かいミルクティーを運んできてくれた。しかも雪の中をローカットのランニングシューズでだ。隊の雰囲気は一気に明るくなった。長時間の行動と低酸素、悪天候という状況で、疲れ切っていたが無事に下山する事ができた。


暖かいマイホームに辿り着き、何もしないでくつろぐ3人
写真:鈴木雄大

サポートしていただいた皆様、本当に有難うございました。





鈴木雄大

ネパール合宿3月31日 休養日

2015-03-31 18:04:12 | 2015年度ネパール合宿
3/31
7時起床、朝食~終日休養(犬塚のみ15時半下山)

7時に起床、朝食をとる。天気は快晴。しかし、前日の夜に雪が多く降り、ポーターのACへの荷揚げが困難なため、予定していたACへは行かず休養日となる。

雪が降り、一面真っ白になったベースキャンプ
写真:鈴木雄大

9時から鈴木健斗がアタックに備え、エイト環とユマールの使い方を犬塚、神田と確認する。13時に昼食をとる。犬塚の体調が悪く、一旦BCから下りて体調を整えることになり、15時半にディンポチェへ下山を始める。他の人は明日のACへの荷上げに備え、準備をした。19時に夕食をとり、就寝。


文:鈴木健斗