東京23区のごみ問題を考える

脱焼却の循環型ごみ処理システムは可能か!!
~ごみ問題のスクラップブックとして~

「脱プラスチック」が紙を見直す好機となればうれしいが~

2019年10月21日 20時25分31秒 | 紙・古紙関連

銀座の王子製紙ライブラリーに置いてあった紙製のファイル

 

製紙連合会でお話しを聞く機会があって、、、
今日は、「紙」についてあれこれ考えた~

「脱プラスチック」が紙を見直す好機となればうれしいのだが~

しかし、実際には、国内の製紙会社、
「板紙」はまだしも、「紙」の国内需要は激減で、生産量は年々減少の一途をたどる、国内の生産拠点も縮小傾向、、、
製紙連合会も「2019年の紙・板紙の流通量、7年連続で減少の見通しを発表」、、

 

紙・板紙生産推移     品種別「紙」生産推移
      

 

「海ごみ」問題から、世界が使い捨てプラスチックの削減に取り組むなか、日本でもそれなりの対策は進んできたのだが、、それでもまだまだ日本は、使い捨てプラスチックも、削減よりもリサイクル率の向上や生分解性プラスチック云々止まり、、日本は、使い捨てプラスチックの消費大国である自覚に乏しい。海を漂うプラスチックごみが集まる「太平洋ごみベルト」約30%は日本のごみだというのに、、、やっと今頃のレジ袋有料化への法整備と、それもどうなることか~ 

製紙大手は、「国内大手メーカーもプラスチックごみ削減へ乗り出す、「日本製紙」は"紙でできることは紙で" 紙化ソリューション推進室を新設とか、、」「王子ホールディングス 「更なる機能を加えた紙製品の開発」について」と、、頑張ってはいるが、、、、、


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長年、古紙問題市民行動ネットワークのHP管理人などをしていて、
2011年からは、活動方法の変更
で「古紙ネット」となったためHPの更新は停止、、、
その後は、ほそぼそと、本ブログのカテゴリー「紙・古紙関連」で紙の話題をみつけては更新しているが、,

今日は、製紙連合会でいろんな話を聞いてきたことで、、、
「紙」をあらためて見直してみた~

銀座の王子製紙のライブラリーに「紙製のファイル」が、、

サンプル見本などのお持ち帰り用にと「紙製のファイル」が置いてあった、、、市販はしていないとか、

今では、すっかりプラスチック製のクリアファイルを使う機会が多いので、、、
「紙製」が逆に新鮮にみえてしまった~


なにしろクリアファイル、中身がみえて何の書類か一目瞭然で便利ではある、、、

しかし、一昔前は、コクヨの紙製ファイルフ-10だったか、そういう紙製が主流であったのに、、、

ということで、昔懐かし、重宝していた紙製のファイルを引っぱり出してみた、
もう25年くらい前か、フランスからのお土産で、、子どもの文具、、、、

それこそ、古紙ネットの会報印刷用の「版下」を入れるのにいつも使っていた~
長年使ったのでゴムもゆるんで角はぼろくなってしまったが、、、

こういうときに、紙の復活で、少しおしゃれにすれば紙製もいけるのにな、、、




スマートフォンを買い換えた~

9月中旬に、外でスマートフォンを落としてガラスがひび割れ、
それも、道路の未舗装の小石がゴツゴツあるところで、表面を下にして落としたようで、
液晶までは壊れてないようだったが、気になるので、10月に入って新しいスマートフォンに買い換えた、

最初にスマートフォンにしたのは
2014年8月、ソニーの「Xperia(tm) Z Ultra SOL24」、うっかり、スマフォカバーを剥がすときに不注意で本体機器も剥がしてしまった、そして、2017年3月に「Xperia X Performance SOV33」にしたのだが、過去の轍を踏まないようにカバーはつけなかったため、落としてしっかりとガラスをひび割れ、なんだか2年半毎に買い換えになってしまって、、、

2019年10月、ところが、新しくなった「Xperia XZ3 SOV39」は流線型というのか、「ディスプレイ面&背面のなめらかな曲線と薄いサイドフレームにより、心地よい持ちやすさを実現しました。 」となっているのだが、若者は、ポケットなどに入れて出し入れもスムーズでいいのかもしれないが、、、なにしろ、、滑りやすくて持っているのが怖いのである。操作をするにもつるつる滑る。また落としてしまうのではないかと、、、

ということで、ソニーの純正カバー「Xperia XZ3 Style Cover Touch(SCTH70)」をネットのソニーストアで購入した。
最近は、Amazonなどもよく利用するのだが、Amazonだとちいさな商品も大きな段ボールの底にしっかり貼り付けて、箱の空間部分は、プラスチックのプチプチ、エアーパッキンというのがたっぷり入っていることが多いのだが、、、


宅配便の梱包材は~

ソニーストアの梱包は、
小さなスマフォカーバーではあるが、宅配便でB5サイズの段ボール箱で送られてきた~


ソニーストアが梱包用に使っていたのは、
プラスチックのプチプチではなく「紙」でした!!

B5サイズの段ボール箱とはいえ、商品は小さいので、空間容積は大きい、
少し厚めの紙で、ぐしゃぐしゃとしてパッキンにしていた、、昔荷物を送るとき、新聞紙をぐしゃぐしゃにして入れたように、

紙も十分な梱包材になる、、、

 
それから、落としてもさらに画面を守れるようにAmazonで「エレコム Xperia XZ3 フィルム SO-01L...」も買ったのだが、、、

Amazon包材の困ったリストNo.1、、

 

紙のリサイクルマークをつけているのだが、、、
紙の裏面にしっかりとプチプチが貼り付けてあるので、、、紙のリサイクルの禁忌品である、、、

裏面のプラスチックを一生懸命剥がしてみようと思ったが、分離は非常に困難、
もう少し剥がれやすくすればいいのに、、資源化をわざと阻害しているのか、ほんとうに困ったものだ、

 「紙リサイクルのマーク」の画像検索結果

 

 


 

「脱プラスチック」が紙を見直す好機となればうれしいが~

気になるのは、
こういう脱プラスチックの機運に便乗するかのような、
紙やプラスチックの代替品として、プラスチックもどきの出現、

– 革命的新素材LIMEX(ライメックス)- 株式会社TBM」という商品
  「LIMEXの紙代替
  「LIMEXのプラスチック代替
  「導入事例
  「製品特集

もちろん、「LIMEX」も用途によっては効力を発揮する商品ではあろう、、、

東京都は「トライアル発注認定制度 認定」、神奈川県は「TBM社とアップサイクルモデル実証事業を開始」、、そして「「JR東日本スタートアッププログラム2018」の「アクセラレーションコース」に採択 」各種マスコミで取り上げられて華々しく脚光を浴びている、、

そして、先日は、「石井食品とTBM、環境負荷軽減に向けた基本合意を締結新素材LIMEXの食品包装(軟包材)開発を共同で取り組む」~2021年にプラスチック製の「ミートボール」及び「チキンハンバーグ」包装を切り替え~と、、、

それはそれでいいのだが、、
アップサイクルなどとは言っても、現実的には、それら「LIMEX製品」が、名刺であれ、ポスターであれ、容器包装であれ、レジ袋であれ、一般消費者の手に渡ってしまえば、廃棄するときは、「紙」でもなく、「プラスチック」でもない厄介者となる~

「石灰石(炭酸カルシウム)50%以上 + ポリオレフィン樹脂 + ? = LIMEX(ライメックス)」
結局は半分近くはポリオレフィン樹脂=プラスチックである。
「紙」ではなく紙の代替品のプラスチックもどき。「プラスチック代替品」とはいえ、半分はプラスチックのプラスチックもどき。

TBMは「ポリオレフィン樹脂を100%バイオ由来、かつ100%生分解性の素材に置きかえた生分解性LIMEX(使い捨ての容器や食器など)の検討を開始します。」とは言っているが、、、

現状では、「LIMEX製品」(いわゆるストーンペーパー)を資源化しようにも、古紙のリサイクルシステムには支障をきたす「禁忌品」となり、容器包装リサイクル法の「プラスチック製容器包装」でも樹脂が50%以下なので特定事業者としての再商品化の義務は負わない、

いわば、石井食品など、容器包装を「プラスチック」から「LIMEX」に切り替えることで、容リ法の負担を逃れることもできるのだ、、

それをあたかも、脱プラスチックとして企業も行政もタイアップして、華々しく持ち上げるマスコミもどうかと思うのだが~

そんなこんなを、製紙連合会で話してきた~

関連(本ブログ)
神奈川県の「持続可能な社会の実現に向け、TBM社とアップサイクルモデル実証事業を開始」について~2018年12月20日
石灰石を主原料にした「紙」や「プラスチック」の代替品「LIMEX(ライメックス)」とは~2018年06月06日
東京都、紙やプラスチックに代わる新素材「ライメックス」を東京都トライアル発注認定制度(新事業分野開拓者認定制度)で認定2017年08月19日

 

 

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1 コメント

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Unknown (名無しの産廃担当)
2019-10-28 12:02:15
LIMEXはそもそも、木と水を使用しない紙の代替品、って新素材でしょう。
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