8月8日の叫びと祈り

今日は二つのイベントに行ってみた。どちらも同じ時間帯だったのでそれぞれ全部には参加できないが、とにかく参加（遠巻きに見ただけ）してみた。

この二つはまったく相反するものだ。ひとつはオリンピック開催に反対するイベントで代々木の野外音楽堂で行われた集会である。



★８．８北京虐殺五輪反対国民大集会（写真参照）

いわゆる右の人たちが多く参加していました。チベット・東トルキスタン・南モンゴル・台湾・ベトナム・そして日の丸が壇上に並んでました。

ちなみに公安とおぼしき人たちもどっさりいましたが、何をするというわけでもなく、後ろを遠巻きにして様子を見ているだけでした。

イベントの内容は集会で、色々なゲストの講演がメインでした。私はデモ行進などをするのかなと思っていたのでちょっと拍子抜けでした。

主催者発表で約400人とのこと。なかなか大勢の方が参加してました。激しくシュプレヒコールをしてました。



★もうひとつは8/8新宿・常圓寺で行われた在日チベット人の祈りとキャンドルナイト。携帯で動画をちょっとだけ撮りましたので雰囲気だけ見てください。

http://jp.youtube.com/watch?v=kRXjdF-frgI

こちらはバルーンアーティストが参加していたらしく、小さな照明が仕込まれた白い風船がたくさん浮かんでいて、それはそれは幻想的な雰囲気でした。



オリンピックという平和のイベントに対して、この二つのイベントは、特に私にとっては象徴的だと思う。チベタンの祈りは平和の希求。オリンピック開催には反対せず、あくまで高度な自治を目指すダライ・ラマ氏の教え、チベット仏教の教えに基づく非暴力の実践。とても大切で実践が困難なもの。目指すべき理想の高みである。

また一方、はっきりとオリンピック開催に反対し、中国人をシナ人と言い切り、侵略行為を激しく糾弾し、チベット・東トルキスタン・南モンゴルの完全独立を応援するというスタンス。これもまた当然の希求。私も中国の悪行をひとつとして許す気はない。過去の話ではないのだ。今現在も拷問を受け苦しみながら命を落とす人がいるということを知るべきだ。オリンピックの開会式と同じ時間に拷問を受けている人がいることを知るべきなのだ。

このふたつは私の中にある現実。はっきりと悪と闘うべきという気持ち、また反対に、自分の敵を許せない者に平和の実現はできないという考えの実践。

私の中で、どちらも同じ動機の上に立つのに、まったく違う方向を向くのはなぜなのだろうか。

私の中に答えはない。しかし、このどちらも平行して実践する。それを再確認した日、8月8日。