ヴィヴァルディはチェロ協奏曲を20数曲書いていて、ナクソスからCD4枚だったか出ているはずだ。この曲の楽譜はIMSLPでファクシミリの総譜が見える。リコルディ版が出版されているようだ。
2012年5月、知り合いのH先生主催のアンサンブルで、アマチュアとは思えない名人チェロで演奏した。もちろん僕はソロでなくて、通奏低音。この曲を生で聞くことはもちろん、演奏するのだって、こんな経験ができるなんて、滅多にないことで、本当にありがたいことだ。
ソロが低音なので、バランスが難しい。何度も何度も、通奏低音は主張しないでくれ、ソロを越えないでくれ、と暗にうるさいと言われてしまった。すみません。2楽章は通奏低音とソロチェロのデュエットなのだが、今回はチェロとコントラバスのみで、鍵盤楽器が欲しかったなあ。ソロは普通の通奏低音の歯切れを求め、指揮者はイタリアものだからもっと粘って、と相反することを要求されて参った。もちろんもっとうまければそれらしく弾けて、そうすれば、なんであれ、ああ、それで良いですよ、と言われるものなのだが。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/02/5b/7b8b9efad77e7f2b0727230b93057eac.jpg)
驚いたことに、というか、あきれかえったことに、この曲のソロの譜面を持っていたのだ。びっくりした。もう30年前くらいに知り合い(と言ってももう縁が切れてしまった)に、あなたにあっていると思うみたいなことを言われて、でもそれはかいかぶりで、せっかくもらった譜面だったが、弾ける気がせずに放置したままだったのだ。
ふと、譜面が出てきて、ヴィヴァルディなのだが、弾けそうだ、人前では無理でも自分では楽しめる、ここに書こうと思って調べたら、なんとこの曲じゃないか。通奏低音を弾いていて、全然まったく気づかなかった。まいった。(2018 2月)