こんな年にもなって、わたしにも唯一マンガを読む時がある。秋本治さんの『こちら葛飾区亀有公園前派出所(こち亀)』である。現在は177巻めだ。しかし、このマンガは、最近、色んな風に編集して発刊しているようで、わたし自身、実に、戸惑ってしまう。これは思うに、売らんかなという集英社周辺の販売方針でもあるらしい。
昨日、わが書庫を調べてひっくり返してみると、第1巻は1977年7月31日の発売となっていて、その頃わたしは結婚前で、当然、子供が生まれる前からのマンガである。第1話は「始末書の両さんの巻」。一冊大体8話のようで、34年間ものあいだ、なんとなんと、連綿と続いてきたのだ。わたしの場合、数冊をのぞきほぼ全巻そろっている。
わたしたちの行動パターンにも男女差はあるようで、何かを蒐集する癖は男のみのもので、かたわらの女たちはそれを見て驚きあきれてしまうものらしい。ことに役に立たないものに男どもは熱中する性がある。しこうして、悲喜劇のもとにもなる。
わたしの場合は、ほかに、DVD関係では、映画で「アルフレッド・ヒッチコック監督」や「フーテンの寅さん」になってしまう。これらは細大漏らさず手元にあり、平積みすると、背丈までもいかないにしても、今や書庫や押し入れに満杯だ。もちろん、植物蒐集も似たり寄ったりで、そのわたしの最近の最大のコレクションが「ギボウシ」ということになる。元来、わたしは物持ちはいい方でそんなこんなでいずれ山のようになっていく。
マンガについては、現在はこれのみであるが、以前は(若い頃という意味だが)少年誌ではなくて週刊誌のビックコミック2誌を定期購読していたもので、そのなかの 「あぶさん」や「三丁目の夕日」や「さんだらぼっち」「浮浪雲」、「のたり松太郎」、「ゴルゴ13」を愛読していて、特に「ゴルゴ13」などは意気がって単行本を集めていた。
しかし、長年のこち亀ファンから言わせると、『(こち亀)』映画バージョンは良くない。アニメ、テレビから映画化したのだが、わたしは、多分、金輪際、映画館に足を運ぶことはない。主役の両津勘吉役は香取信吾では野性味がなくて騒がしいばかりで薄っぺらでありミスキャスト、ラサール石井が適役、相方の女性、秋本・カトリーヌ・麗子役の香里奈は取ってつけたようで品がない。中川圭一役は速水もこみちでは大柄すぎて演技にシャープさが欠ける、クール過ぎるかもしれないが及川光博でどうだろう。大原部長に、伊武雅刀はまあまあ良しとする。
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