ある「世捨て人」のたわごと

「歌声列車IN房総半島横断鉄道」の夢を見続けている男・・・ 私の残された時間の使い方など

これもやってみたい

2016年06月01日 | 語学

宗教関係の本、といっても、テツはキリスト教(聖書)に関する本に限定されるが・・・・。

宗教関係の本を二つに大別すると、神などを褒め称えるものと、そうでないものとになると思う。

神仏を心から信じていれば必ず救われる、成功する、難を免れる、願い通りにことが運ぶ、金運が開ける、病気が治る、家内安全・・・などについての書籍が数多く出版されていて、内容の指導の通りに実行すれば、必ず願いは叶うと謳っている。

そのような書籍は人気があり、売上数も多いとのこと。

反面、半宗教的なものは、人気がなく、あまり売れないらしい。

たとえば、「神仏などは存在しない、だから信じることは馬鹿げている」などと書いたところで反発されるだけで、売れないという本を読んだことがある。 

テツは、前者に類する本は、聖書を除いては、ほとんど読んだことがない。

というのは、堅固な信仰心を強調・指導するよりも、学術的な書籍のほうが、好きであるためだ。

それでも、キリスト教会の日曜学校で教師を仰せつかった当時は、「教師の友」など、指導者用テキストを読み、形だけでも信心深そうにしていた。一方無神論的な書籍にも興味を持っていた。

「ユーアイ久樂部」入所者のお一人が、「神はわたしにこう語った」という本を読んでおられるのに気づいた。

この本(シリーズ)は、数年前テツが買って(もちろん読んでから)、「ユーアイ久樂部」のお茶の間の図書棚に置いた(寄贈した)ものだ。

この本は、宗教書または信仰書ではなく、神を褒め称えるものでも、半宗教的なものでもないだろう。

いずれにせよ、利用者さんが読んでくだされば、寄贈者として嬉しく思う。

テツは体調と経済的理由から、「いちうたグループ」のイベントに参加することが不可能になったことは、こちらのページで投稿した。

1.自由な日々を過ごしているのはいいが
2.テツの自己満足

誤解していただきたくないことだが、体力と交通費の問題が解決すれば、イベントに参加したい、皆さんの笑顔にも接したい。それはテツのリハビリでもあるし、生き甲斐でもあるからだ。

この不健康状態で参加すれば、皆さんの「足手まとい」になり、迷惑をお掛けすることになる。

また、介護タクシーで往復すると、「ユーアイ久樂部」からの往復料金が、6千円位になる。

「いちうたグループ」から、それだけの交通費をいだだくことは出来ない。

全てを後継者にまかせたので、「いちうたグループ」に関する限り、何もすることがなくなった。カラオケで歌うことも、テレビの前に座って時を過ごすことも「つまらない」と感じるので、やることが限定されてしまう。

 無為に時を過ごしてはならないと思い、その時間を読書で過ごしているわけだ。

そういうことから、小学生の頃、繰り返して読んだ「洞窟の女王」が懐かしく、新たに購入して、読み始めたのだ。その原書も買って読んでいる。

が・・・、可能なら本の翻訳をやってみたいと思っている。1997年5月19日に購入した洋書である。

 内容は聖書に関するもので、テツの興味を解決してくれそうな本だが、英文で書かれた意味を十分に理解することができない。

既に翻訳されて出版されていれば、手に入れたい。

いずれにしても、聖書の批判に類することなので、解釈も翻訳も難しい。

それに、辞書や資料が手元にないので、無理だとは思うが・・・。

原書名:
The Five Gospels: What Did Jesus Really Say? The Search for the Authentic Words of Jesus
by Robert W. Funk ・The Jesus Seminar (Dec 19, 1996)

五つの福音書:イエスが実際には何と語ったか?
イエスの本来の言葉の探求
ロバート W. ファンク編(イエス・セミナー)1996年12月19日版

The Five Gospels: What Did Jesus Really Say? The Search for the Authentic Words of Jesus

 

この本は1997年5月19日に購入した。
そして中身をペラペラめくってはある。

原書の内容には、五つの福音書(マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネなど四つの福音書およびトマス福音書)の語句についてイエス・セミナーの出席者の投票の結果も解説されていて興味深い。 

イエスセミナーは、1985年以来、定期的会合を開催していた新約聖書学者(ハーバード大学や神学大学、神学校教授・神学博士・哲学博士などなど)たちのグループである。当初は200名だったが現在は約74人の実行メンバーで成立している。

イエスセミナー - Wiki (英語)

聖書に書かれてあるイエスの語句の信憑性を研究するために、マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネの各福音書の中で、イエスが実際に言ったという確率を決めるために、学者たちは、色違いのビーズ(ガラス玉)で投票することによって、各意見を提供した: 

1.・・イエスが確実に語ったと思われる語句
2.ピンク・・断定があやふやな語句
3.グレー・・イエスの言葉ではないが、イエスの考えをいくらか反映している語句
4.黒・・創作か追加された語句

 この本の内容を、口語訳新約聖書5章43節~48節に当てはめて色分けしたのが、こちらである。

原書で用いられている聖書の訳文はScholars Version スカラーズ・バージョン(学者訳):イエスセミナーの翻訳メンバー(大学教授など)によるものである。

これによると、敵を愛しという語句は、1回出てくるが、その他の語句は「イエスの語った言葉ではない可能性が多い」ことを示している。

  5:43『隣り人を愛し、敵を憎め』と言われていたことは、あなたがたの聞いているところである。 5:44しかし、わたしはあなたがたに言う。敵を愛し迫害する者のために祈れ。 5:45こうして、天にいますあなたがたの父の子となるためである。天の父は、悪い者の上にも良い者の上にも、太陽をのぼらせ、正しい者にも正しくない者にも、雨を降らして下さるからである。 5:46あなたがたが自分を愛する者を愛したからとて、なんの報いがあろうか。そのようなことは取税人でもするではないか。 5:47兄弟だけにあいさつをしたからとて、なんのすぐれた事をしているだろうか。そのようなことは異邦人でもしているではないか。 5:48それだから、あなたがたの天の父が完全であられるように、あなたがたも完全な者となりなさい。

 こちらの結果も注目に値する

イエスセミナーで討議した「聖書に記載されているイエスの発言(語句)の信憑性」

結果は20%が実際にイエスによって話されている可能性が高いが、他の80%は、創作または変造されたもので、イエスが話された言葉ではない。

 教会の礼拝などで唱える「主の祈り」の語句を、口語訳聖書の訳を「スカラーズ・バージョン」で色分けされた部分を、同様に色分けすると、次のようになる。

天にまします我らの父よ
願わくはみ名をあがめさせたまえみ国を来たらせたまえ
み心の天に成る如く地にもなさせたまえ
我らの日用の糧を今日も与えたまえ
我らに罪を犯す者を我らが赦す如く我らの罪をも赦したまえ
我らを試みに遭わせず悪より救い出したまえ

参考
イエス・セミナー - Yahoo!知恵袋 抜粋
 

ジェニングスはDePaul大学教授ジョン・ドミニク・クロッサンの見解のいくつかを取り上げた。イエスセミナーにおける同僚3人によるものと、他2人の聖書学者によるものである。
イエスセミナーとは学者たちのグループで、イエスについて聖書に書かれているイエスの発言(語句)を討議し、それぞれに赤、ピンク、グレー、黒の色のビーズを使って投票することによって福音書の記述が信頼できるかの度合いを量るというものである。
 

全国向けテレビ放送でも、クロッサン博士はイエスの発言した語句のうち80%以上が疑問であり、イエスの神聖、奇跡、復活を否定した。

高尾宗教講座
イエス・セミナー 7月7日の講義  

続 イエス・セミナー

これは便利なサイト 英語

The Five Gospels Parallels 五福音書対観表
Edited by John W. Marshall. 1996 - 2001

Department for the Study of Religion, University of Toronto

この書物の翻訳を、テツが挑戦してみたいと思っている。翻訳をしたら自分が「読みこなす」ことにもなるだろうと、思うからだ。

ただ、そのためには、スキャナーもプリンターも持っていないので、どうしたらよいか思案しているが・・・・。

聖書の翻訳に興味のある方なら、この本を日本語の訳文で読みたいと思っておられるのではなかろうか。

しかし、しかし・・・、この本のような学術的な文書を翻訳するには、膨大な資料が必要だ。

テツは聖書だけでも私訳されたものを含めて10冊ぐらい持っていたが、捨ててしまった。

これから資料が欲しくても金がない、そして買ったとしても施設での生活では、座右において利用することが出来ない・・・。

となると、不可能だらけだ。

しかし、「もし」出来るならばやりたい」ということに尽きると思う。

 


 この「非公認版聖書」も面白い。

 非公認版聖書

  

ロビン・レイン・フォックス著、森夏樹訳(西土社1994年5月15日発行)、1999年9月20日購入 611ページ

序文抜粋

「非公認版聖書」は聖書について、歴史家の観点から述べたものである。これは証明の書であり、歴史的真実を追求した書だが、信仰の書ではない。なぜ非公認かというと、聖書自身があいまいにして、おおい隠そうをしている疑問、つまり、聖書を書いた作者の問題や聖書の歴史的な発展と真実の問題をとりあげるからである・・・。

わたしはここで無神論者として書いていこうと思う。キリスト教やユダヤ教の学者のなかには、わたしよりさらに過激な意見をもつものもいるだろう。彼らから見れば、私のような歴史家の観点は、保守的にみえるにちがいない。しかし、無神論者だけが真実の忠実な友となることもありうるのだ。

本書でわたしがあつかうのは「旧約聖書」と「新約聖書」である。わたしはたいていいつも、キリスト教の読み方を念頭におきながら書いた。ユダヤ人のものより、キリスト教徒たちの応答や注釈をより多く引用した。というのも、聖書は結局のところキリスト教の創作と見てよいからだ。(後略)

テツが辞書を頼りに(出版を目標に)翻訳をしても、森夏樹さんのような訳文(日本語)にするのは至難の業だ。

ただ、テツの考え方を整理するためにも、出来れば翻訳をやってみたい・・・、と思うのだ。

 


 テツは、一時、神学校の学生として過ごしたことがある。
聖書は「神のことば」として、信仰と学びの中心であると教えられた。

旧約聖書 - Wikipedia の申命記-wiki(口語訳)4章1-2節に、次の語句がある:

4章1節

イスラエルよ、いま、わたしがあなたがたに教える定めと、おきてとを聞いて、これを行いなさい。そうすれば、あなたがたは生きることができ、あなたがたの先祖の神、主が賜わる地にはいって、それを自分のものとすることができよう。

 4章2節

わたしがあなたがたに命じる言葉に付け加えてはならない。また減らしてはならない。わたしが命じるあなたがたの神、主の命令を守ることのできるためである。

そして、これまでテツは「聖書は神の言葉で神聖な書物で、ありがたい本である」と思い込んでいた。

しかし、いろいろな角度から聖書を学ぶと、聖書はこれまでに何度も、多くの学者や聖職者などによって(信仰を守るのに都合のいいように)編集され書き替えられた書物であることが分かってくる。

中には、宗教団体(教団)独自の翻訳もある。
例えば:
エホバの証人新世界訳聖書

エホバの証人(含:オンライン新世界訳聖書)日本語サイト
エホバの証人(含:オンライン聖書)英語サイト

 上に述べたことから、神が存在すると仮定しても、聖書に記載されてある言葉が神の言葉ではないことに気がつく。

イスラエルの歴史、宗教の起源などの学習にはもってこいの資料でもあるが・・。

聖書には、イデンの園(アダムとイブ)・ノアの方舟(洪水)物語の起源など、考古学的な興味深い材料も、埋もれて散在している。

  


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