ある「世捨て人」のたわごと

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私は外国語を習得するのに聖書を利用している。

2016年03月15日 | 語学

私は外国語を習得するのに聖書を利用している。

複数の外国語を覚えるのは容易ではない。

しかし、私は聖書を利用して外国語を覚えることに挑戦している。

というのは、聖書のあらすじを覚えているからだ。

聖書は多くの言語に翻訳されている。 

 「クリスチャントゥデイ」によると、ネット上で聖書を提供するメディア「ライフ・チャーチ」が2008年に提供を始めた人気聖書アプリ「YouVersion(ユーバージョン)」のダウンロード数が、ついに2億件を超えた。現在、900言語で1200種類の聖書を提供しているとのことである。

 

 

  • YouVersion (出典:ウィキペディア)http://bit.ly/1FVitFS  
  • YouVersion(Bible.comまたは聖書アプリ)AndroidiOSWindows PhoneのOS用に公開されたオンラインおよびモバイル聖書プラットフォームで様々なサポートしている
    提供開始 2008年
    LifeChurch.tvによって資金を供給され、20以上フルタイム職員400人以上ボランティアが活動

このことは、919の言語で翻訳されていても、底本は一つである。

つまり、どの言語の聖書でも内容は同じだ。

たとえば、ロシア語訳やドイツ語訳の聖書でも、日本語訳の聖書と同じ内容だ。
冒頭の「創世記」から終わりの「ヨハネの黙示録」までが同じ内容である。新約聖書を正典としていないユダヤ教でも、「創世記」の第1章の1節では、神が天と地を創った語句が記述されている。

さて、学校で学んだギリシャ語聖書は、エラスムス式だったので音読して意味のわかる単語もある。

 

私は現代ギリシャ語訳の聖書を読めるようになりたいと思い、ギリシャ聖書協会で刊行された現代語聖書(TGV)の音読をやっている。繰り返して音読していると、辞書は持っていないが、意味が分かってくるので面白い。

85歳になっても好きなことは覚えられるものだ。

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  • 現代語聖書というのは、日本語の聖書でいえば、口語訳聖書リビングバイブルのような翻訳聖書に該当するのだろうか
  • 口語訳聖書→http://bit.ly/1IRtpz2
  • 口語訳聖書は、日本聖書協会の発行する日本語訳聖書のひとつ。旧約聖書新約聖書の両方を含むが、いわゆる第二正典を含まない。1954年に新約が、1955年に旧約が出版された。正式英語名は Bible, Colloquial Japanese。
  • リビングバイブル→http://bit.ly/1R1BeHV

    リビングバイブル(英語-The Living Bible)とは、1971年にアメリカの神学者ケネス・テイラー(Kenneth N. Taylor)によって作成(翻訳)された英語版の聖書。のちに日本語を含む他言語でも翻訳された。

    新約聖書は1967年完成。他の多くの聖書と違い、多くが意訳されている(全体の31%が意訳といわれている)。伝統的な聖書はとても堅苦しい言葉で子供や教育を受けてない人には継続して読むことができなかった。そこでテイラーは日常生活で使用される言葉と英語聖書であるアメリカ標準訳聖書(ASV)を元に数年かけて何回も改訂し意訳した。後にテイラーは多くをシカゴの職場への通勤途中で翻訳したと語っている。

  • Colloquial Japanese口語訳 (1955) (JA1955) マタイ福音書
  • 9 だから、あなたがたはこう祈りなさい、天にいますわれらの父よ、御名があがめられますように。
    10 御国がきますように。みこころが天に行われるとおり、地にも行われますように。
    11 わたしたちの日ごとの食物を、きょうもお与えください。
    12 わたしたちに負債のある者をゆるしましたように、わたしたちの負債をもおゆるしください。
    13 わたしたちを試みに会わせないで、悪しき者からお救いください。
  • リビングバイブル (JLB) マタイ福音書
  • 9  ですから、こう祈りなさい。
    『天におられるお父様。あなたのきよい御名があがめられますように。
    10  あなたの御国がいま来ますように。
    天の御国でと同じように、この地上でも、あなたのみこころが行なわれますように。
    11  私たちに必要な日々の食物を、今日もお与えください。
    12  私たちの罪をお赦しください。私たちも、私たちに罪を犯す者を赦しました。
    13  私たちを誘惑に会わせないように守り、悪い者から救い出してください。アーメン。』 

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YouTubeで探すと、これまでの伝統的なギリシャ語聖書は、ほとんど現代式発音で朗読されていて、エラスムス式の朗読はあまりない。

ということは、読み方はエスラム式発音で読むことよりも現代式が主流となっているように思える。

それならば、ギリシャ語聖書も読めるようになりたいと思い、ギリシャ聖書協会刊行の現代語訳聖書(TGV)を購入したわけである。 

だから、従来のギリシャ語聖書も現代語聖書も、どちらも現代式発音で読む練習をしている。

古典式発音と現代式発音を「主の祈り」で朗読した動画があるので、聞き比べてください。語句は同じです。

 

Πρωτότυπο στην Ελληνιστική Κοινή

Πάτερ ἡμῶν,
ὁ ἐν τοῖς οὐρανοῖς,
ἁγιασθήτω τὸ ὄνομά σου,
ἐλθέτω ἡ βασιλεία σου,
γενηθήτω τὸ θέλημά σου,
ὡς ἐν οὐρανῷ καὶ ἐπὶ τῆς γῆς.
Τὸν ἄρτον ἡμῶν τὸν ἐπιούσιον,
δὸς ἡμῖν σήμερον,
καὶ ἄφες ἡμῖν τὰ ὀφειλήματα ἡμῶν,
ὡς καὶ ἡμεῖς ἀφίεμεν τοῖς ὀφειλέταις ἡμῶν,
καὶ μὴ εἰσενέγκῃς ἡμᾶς εἰς πειρασμόν,
ἀλλὰ ῥῦσαι ἡμᾶς ἀπὸ τοῦ πονηροῦ.
̓Αμήν.

The Lord's Prayer in Greek (Classical) - Πάτερ ἡμῶν... 主の祈り ギリシャ語 古典式発音で朗読
 

The Lord's Prayer in Modern Greek (Revised 2014) 同上 現代式発音で朗読
 

 

ロシア語訳やドイツ語訳の聖書の音読についても同じだ。

この問題について、下記が参考になる

古典語は現代語式に読みましょう - 聖書の言語入門 (抜粋)

古典式発音のおろかさ
 ラテン語を勉強するとき、日本のほとんどすべての入門書や教室では、「古典式」という発音の仕方を教えます。たとえば[*la:Caesar*}はカエサルというふうに。たしかに古代ローマではそういう発音をしていたのかもしれません。
ところが現代ヨーロッパではラテン語は各国語の発音の流儀にあわせた読み方をしています。

英語ではシーザー、フランス語ではセザール、イタリア語ではチェザルというふうに。「ヨーロッパ人ってイイカゲンだな。古代の発音で読まないなんて」って思います? そう思ったとすればあなたも、上記のおバカな外国人学生とおんなじじゃありません? 「えっ、だって、昔はカエサルって読んでたんだろ?」「チェザルなんて読んだんじゃ、CesarとかCezarなんていうのと区別がつかないじゃないか」。そう反論します? ほら、あなたはますます上記のおバカな外国人学生になってきましたね。

 古典は単なる昔のものではありません。古典は現代まで読み継がれてきたかけがえのない遺産です。
だから現代式に読むのです。

たしかに昔どおりの発音じゃないかもしれません。多くの場合、現代式の発音は昔の発音の細かな区別をゆるめているものです。日本語でもそうでしょう。「か(顔)」も「かる(香る)」というやかましい区別が今ではなくなってしまい、どちらも「か」になってしまいました。だから昔どおりの発音をしたほうが、こういう仮名遣いの区別を覚えやすいかもしれません。でも、あえて現代語風の発音をしているのです。カフォたの、カウォルだのと読んだのではわかりにくく、なんだか自国の古典ではなくなってしまうような気になってしまいます。


 まして、そんな発音を外国人学生がしているとしたら? 「俺たちにはさ、古典の中の日本だけが大事なんだ。今の日本なんか全然くだらなくて興味ないんだよ。だから昔の日本で古典がどう発音されていたかにしか興味はないのさ。今の日本でそれと違う読み方をしてるとすれば、それはくだらない、間違った読み方さ」……こういう鼻持ちならない感情が見え見えじゃありませんか。だからぶん殴ってやりたくなるほど反感を持つのです。

  • 犯人はエラスムス
     古典式と現代式との発音の差はラテン語だけでなく、ギリシア語にも存在します。Ἰησοῦς Χριστοῦςは、現代ギリシアではイエースース クリストゥースではなく、イイスス ハリストゥスのような読み方をします。ところがラテン語については各国語にひきよせた読み方をする西ヨーロッパ人も、ギリシア語になると「古典式」の読み方をしてしまうのですから困ったものです。

     そういう習慣を作った元凶は、ルネサンス期の人文主義者エラスムス(1467-1536)。彼はギリシア語聖書を校訂出版するなどギリシア古典文化の復興に力をいれたのですが、それだけに、彼にとっての古典ギリシアは、古典の中にのみ存在するものであり、現実のギリシアとは無縁だったのです。ヨーロッパのエジプト学、インド学、中国学などの古典学に往々に見られる困った風潮として、古典の世界だけに興味を示し、エジプトなりインドなり中国なりの現在の社会や文化にはまるきり無関心だということがあるのですが、その濫觴がエラスムスの態度に見られるわけです。
    いや、「まるきり無関心」ならまだましで、たいていの場合は差別意識すら持っています。昔の古典の世界を理想化すればするほど、現在の人々が汚らしく見えるのでしょうか。たとえばルターは旧約聖書をヘブライ語から翻訳できたほどヘブライ語に堪能なのに、ユダヤ人に対する猛烈な差別意識を持っていました。ルターに限らずこの時代の人文主義者たちはたいていそうです。現代式の発音で古典を読もうとしない発想の背後に、真理子はこのような差別意識のニオイをかぎとっています。
    そんなわけでエラスムスは、現実に今ギリシアでどういう言葉が話されているかにはまるきり無関心で、ひたすら古典時代のギリシア語の発音らしきものを復興しようとして、古典ギリシア語をつづり字どおりに発音する「エラスムス方式」を提唱したのです。

     しかし、ギリシア語の発音はすでに新約聖書時代にはほとんど現在と同じような発音になっていたと考えられます。たとえばカトリックのミサはすべてラテン語ですが、Kyrie(キリエ)だけはギリシア語で、Kyrie eleison.(キリエ・エレイソン)と発音されます。

    ところがこれのギリシア語スペルは、Κύριε ἐλεήσον.であり、エラスムス方式で発音したら「キュリエ・エレエーソン」のはずです。
    一方現代ギリシア語では、υもηもイと発音するので「キリエ・エレイソン」。ミサにこの文が取り入れられたときには、もうすでに現代語的な発音になっていたということですね。
    逆に、ラテン語を古典式でなくイタリア語式で読むことを推奨しているカトリックは、なぜかeleisonのときに、エレイゾンではなく(イタリア語式ラテン語では母音の前のsは濁ってzの発音になります)エレイソンと読めと言っているかというと、ギリシア語では母音の前でもsが濁らないという事情からです。Kyrie eleison.というギリシア語を、当時の実際の発音に即してミサに取り入れ、それがそのまま伝えられていることをよくあらわしています。



  • 現代式で発音しましょう
     古典ギリシア語を現代式で読まずつづり字どおりのエラスムス方式で読む習慣がもう数百年にもなり、学問の世界ではそれが普通なので困ったことなのですが、ギリシア正教会ではもちろん現代式の発音をしております。そういう教会の伝統を尊重するということもあり、古典ギリシア語は現代式で読みたいものです。
     
    もちろんラテン語も古典式ではなくイタリア語式に基づく教会での読み方に従います。

     ヘブライ語も、現代イスラエルではみんな現代式で読んでます。
     要は古典語といえどもすべて現代語式に発音するやり方を、真理子日曜学校ではとりたいということです。
     ただし、コイネー(本当はキニ)、セプトゥアギンタ(本当はセプトゥアジンタ)など、古典式発音によって定着してしまった用語については、適宜併記するか、そういう用語を避けて、「聖書ギリシア語」「七十人訳」などと書くようにしています。

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ギリシャ語(ウィキペディア) http://bit.ly/1hPeaBG 抜粋

ギリシア語は、インド・ヨーロッパ語族の中で最も古くから記録されている言語であり、その歴史は3400年にわたる[4]ギリシア文字で記されるようになったのは、ギリシアでは紀元前9世紀キプロスでは紀元前4世紀以後のことである。それ以前では、紀元前2千年紀半ばには線文字Bが、紀元前1千年紀前半にはキプロス文字英語版が、それぞれ使われていた。

ギリシア語は今日においても、人類史上最も強い影響力を持った文明の言語、あるいは3千年間継承されてきた史上最も偉大な文学を生んだ言語のひとつとみなされ、広く尊敬の念を集めている。その語彙は学術用語として英語をはじめとする欧米諸言語に多数借用されており、英語の語彙のうちの12%がギリシア語由来であると推定される[2]。ギリシア語はまた、『新約聖書』原典を記すのに用いられた言語でもある。ヘレニズム時代には東地中海世界通商語として広まり、中世には東ローマ帝国領の大半にあたる広大な地域(中東北アフリカ・東南ヨーロッパアナトリア半島)に波及した。

  中略

現代語話者と古典

「教養ある」現代語話者は古典を解することができる。その背景には古典と現代語の類似性だけでなく、教育が機能していることが挙げられる。『新約聖書』原典や七十人訳聖書に書かれたギリシア語であるコイネーは、現代の話者でも比較的理解しやすい。イギリスの歴史家ロバート・ブラウニングが言ったように「現代ギリシア語の話者にとって、紀元前7世紀に書かれたホメーロスの叙事詩は決して外国文学ではない。ギリシア語は、その最古の時代より現在に至るまで、連綿と受け継がれ、親しまれているのである」[7]

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「古典式発音と日本語的発音について」は、こちらをご覧ください→ta meta ta phonetika



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