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山奥のひなびた駅で列車を待つ刑事・杉下右京。そこで一人の男と出会い、身の上話を始める――。3月に放送されたテレビ朝日の人気ドラマ「相棒」の印象的なシーンはここ、上総鶴舞駅で撮影された。
小湊鉄道はいま、映画やドラマ、CMなど、ちょっとしたロケの名所になっている。車内や駅舎での撮影は年間約50件。都心から車で1時間半ほどの場所に古い駅舎と自然があり、昔懐かしいレトロな風景が撮影できると、制作会社の間に口コミで広がった。
制作側が沿線を下見してロケ地を決めるが、一番人気なのがこの駅。1925年の開業当時から変わらない木造瓦屋根の駅舎が旅情や郷愁を感じさせ、ひっぱりだこになっている。
ホーム前の線路が大きくカーブし、自然を背景に列車が走る様子がよく撮影できるのも制作側には好都合のようだ。今年だけでも「オロナミンC」のCMなど20件のロケが相次いだ。
昨年、近くに圏央道の市原鶴舞インターチェンジができ、駅を見に来る県外ナンバーの車も目につく。同鉄道の池田利彦・鉄道部次長(67)は「お越しになる際は、ぜひ小湊鉄道を使っていただければ……」。(石平道典)
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