電子化が最も早くから進んでいた業種が金融であったと思う。
銀行のシステム化、そして証券取引の電子化などはかなり古くから進められた。
その後、一般企業や役所の電子化も進み、パソコンがデスクの上にあるのが普通の光景となった。
しかし、それに対して電子化が遅れていた業種に、医療機関がある。
早期に導入していたところもあろうが、カルテの電子化などはかなり遅れていたように思う。
それ以上に電子化が遅れているものに、教育機関がある。
先生の机の上や、パソコン教室にはパソコンは置いてあるかもしれないが
先生方はあくまでテストの集計等などに用いて、パソコン教室はあくまで使い方を学習するところである。
つまり一番肝心の子ども達は、いまだに紙ベースのデータを用いて学習にあたっている。
それはつまり重い教科書とか副読本、先生から配られる連絡用紙等々のことである。
これらはすべて電子化でき、しかもiPadなどを使えば、
必要な本のデータのみならず、電子辞書や電子辞典も組み込め、さらに動画での解説も可能となる。
想像を駆使すれば、かなり面白いシステムも構築できよう。
ネットワークを繋げれば、先生とのやりとりも簡単にできるし、
黒板を写すという行為も必要なくなってくる(これが良いことかどうかはさておき)。
私は教育に携わっているわけではなく、電子化に関わる専門知識も持ち合わせてはいないが
アップルがこの教育に手を伸ばそうとしているということは、やはり未開の地であると思われる。
本来、子どもの教育は最も重点が置かれるべきものであるはずが
たとえば、学校のトイレ、また冷暖房などの設備をみても
父親や母親が働いている環境と比べて、まさに雲泥の差というか天と地の違いがあろう。
子どもだから我慢させるのもおかしい。
国の宝であれば、少なくとも親のいる環境と同クラスの環境があってもしかるべきではなかろうか。
国の予算も限られているかもしれないが、たとえば教科書を電子化すればむしろ予算も減らせるのではなかろうか。
子どもの将来のことを考えれば、電子化に慣れるためにも、電子化を早めることも重要であると思う。
インドでは教育向けの安価なタブレット端末も販売していると聞く。このあたりは日本はお得意の分野ではないのか。
日本もまずは国の基礎ともなりうる子どもの教育のため、旧来型の壁を取り払い
教育の環境整備を急ぐことは、今後の国の発展にとっても重要であると思う。
少なくとも、子ども手当といった発想よりも、その費用で教育環境の充実のほうが費用対効果もあるように思うのだが。