牛熊日記

趣味や関心事を中心に日記をつけてみます。

信用不安を自ら起こしてどうする

2011年11月29日 15時57分49秒 | 日記

自分でテレビに出ておきながら(ほんの少しでしたが)、文句を言う筋合いはないといわれそうだが
いまだにテレビに出ている政治家や大学の教授が、
日銀による国債引き受けで金をばらまけば、デフレが解消し問題が解決すると言っているらしい。
また、日本国債はどれだけ増発しようが、国内資金で吸収できるので問題ないと唱える人もいる。
欧州の信用不安は他人事で日本には関係ないと言うのであろうか。
日本の国債が国内資金で賄えるのはそろそろ限界に達しつつあることは自明の理であり、
それがあと10年持つといった保証はまったくない。
増税などしなくても、日銀が国債を引き受ければ問題なく、ついでに物価も上昇するというのは
非常に危ない賭というよりも、破滅的な結果が待っている最悪の政策である。
仮にいま政府・日銀が、今後発行される国債のほとんどを日銀が引き受けると宣言すれば
その時点で、日本国債には急激な売り圧力がかかり、長期金利は一気に急上昇しよう。
欧米そして日本で、なぜ中央銀行による国債直接引受が禁じられているのか
その理由がわからないという市場参加者がいるとは思えない。
手元にある国債の価値が目減りする前に我先にと国債を売却してこよう。
そうなれば、日本でもイタリアというよりもギリシャ同様の悲劇が起こりかねない。
国債の発行も流通もなにもかもが、信用の上に成り立っている以上、
その信用が壊されれば、これまでこつこつ築き挙げてきたものが一気に崩壊する。
そういったことをメディアは正確に伝えることも重要なのではなかろうか。