東の野にかぎろひの立つ見えてかえり見すれば月かたぶきぬ。原文では「東野炎立所見而反見為月西渡」となるようです。 柿本人麻呂が、軽皇子(後の文武天皇)に随行して安騎野に宿った時に作ったとされる歌である。 「荒道」を往き、亡き父・草壁皇子と遊猟した想い出の地を訪れた皇子(軽皇子)は、懐かしさにこころ騒ぎ、寝つかれないままに朝を迎える。 「阿騎の野に宿る旅人打ち靡き寝も寝らめやも古思うに」 「ま草刈る荒野にはあれど黄葉の過ぎにし君が形見とぞ来し」 「東の野にかぎろひの立つ見えてかへり見すれば月傾きぬ」 「日並の皇子の尊の馬並めて御猟立たしし時は来向かう」 詠われた軽皇子の安騎野遊猟は父皇子の死からおよそ四年後のことのようである。 ここで詠まれた安騎野というのは奈良・大宇陀町にあり、 現在では柿本人麻呂公園として整備され、すぐ北側にはかぎろひの丘がある。 もちろん当時に柿本人麻呂が軽皇子とともに見たという「かぎろひ」 に興味を持って是非見てみたいと思いこの公園にいった。 「かぎろひ」とは、日の出の二時間ほど前に見られる深紅とブルーで彩られた状態をいうらしいが、 実際の日の出が六時四十分すぎに対して、四時ごろから見られた最初の微光が観察されたのが平成8年で、過去をさかのぼっても数度しか見ることはできないらしい。
女色夫古娘 泊瀬部皇女 姪娘(蘇我倉山田石川麻呂・娘)
┃ ┃ ┣ 御名部皇女
┣ 川島皇子657-691 ┣ 阿閉皇女(43代元明天皇)661-722
天智天皇(中大兄皇子) 626-671 ┃
┣*1 ┣大友皇子39代弘文天皇648- ┣氷高皇女(44代元正天皇)
┣*2 宅子娘 ┃ ┣━━━━━━━吉備皇女683-729
遠智娘 額田王 ┣葛野王669-705┃ 宮子682-754 ┃
宍戸臣大麻呂 ┣━十市皇女652-678 ┓ ┃ ┣首皇子(聖武天皇)701-756┃
┣ 泊瀬部女 ┃*1大田皇女-667 ┃ ┣軽皇子(42代文武天皇)683-707┃
┣ 忍壁皇子656-705┃┣ 大津皇子662-689 ┃ ┃ ┣高円朝臣広成701- ┃
┣ 磯城皇子 ┃┣ 大伯皇女661-701斎王┃ ┃ ┣高円朝臣広世 ┃
40代 天武天皇 631-686 ┃ ┃石川朝臣刀子娘 ┃
┣ 長皇子 ┃ ┃┃ ┣ 草壁皇子662-689 ┃ ┛ ┏━━━━━━━━━━━━┛
┣弓削皇子┃ ┃┃ *2持統天皇41代645-703 ┃ ┣膳夫王-729
大江皇女 ┃ ┃┃ ┃ ┣葛木王
氷上娘 ┃┣━━ 高市皇子654-696┛ ┣鉤取王
┃胸形君徳善女尼子娘┣ 長屋王676-729
┃ ┣河内女王┣安宿王(奈良麻呂乱で流罪高階真人)
┃天智天皇┓ ┣ 鈴鹿王 ┣山背王-763
┃ 御名部皇女(元明天皇・姉)658┣黄文王
┣ 新田部皇子-735 長娥子(不比等娘,宮子妹)
五百重娘 ┣ 塩焼王-764
(鎌足娘) ┗ 道祖王-757(ふなど)聖武後皇太子(朝廷機密漏洩事件)