聖徳太子の愛馬・黒駒の墓 駒塚古墳は法隆寺のすぐ北側にある前方後円古墳である。名称は聖徳太子の愛馬・黒駒を葬ったとの伝承に由来する。『聖徳太子伝暦』などの太子伝によると、黒駒は、598年に聖徳太子は諸国から献上された馬の中から選び出された甲斐の名馬で、厩戸皇子が大和から斑鳩まで政務を執るためにこの馬で通ったという。厩戸皇子が死去したときには棺に寄り添い、墓に葬られるとともに息絶えたという伝承がある。斑鳩町教育委員会はこの古墳の発掘調査結果を2002年に発表した。墳形は前方後円墳で、前方部が大きく削りとられているため正確な規模はわからないが、全長は４９ｍ以上あったと推測される。 墳丘の段築は後円部、前方部共に２段築成になっており、斜面から葺石が出土しているが、後円部の葺石は転落し、盛土も流失してしまったおり、後円部が３段築成だった可能性も指摘されている。埴輪と土師器の破片など出土した遺物から、古墳築造時期は、４世紀後半ごろと推定され、黒駒のために作られた可能性は無くなり、上宮王家がこの地に移って来る前に一帯を治めていた平群氏の誰かが被葬者であろうと推測されている。
上 法隆寺参詣時に立ち寄って撮影
下 2002年現地見学会時の記事より抜粋
アクセス
トータル
