200X 初夏
那珂湊 かもめ丸
ゼロ年代の、とある初夏、
スルメの夜釣りに行きました。
そんなに乗せる?
というくらい、人を乗せて。
別船でしたが、ただの古い漁船(失礼)でした。
不満はありましたが、深い霧の夜の海、イカ釣り船の灯りが、幻想的な夜でした。
右舷トモ2番でした。
となりの大ドモは手釣りの達人で、
手さばき、凄かったな。
大樽に、竹ザルの蓋をし、手繰ったスッテをその竹ザルの上にポンポンポンポン置きます。
仕掛け投入中の僅かの間、スッテが海中に入り、空になった竹ザルに、イカを拾ってポンポンポンポン乗っけます。
全部乗せたら、竹ザルをあおり、イカは大樽の中へ。
空になった竹ザル、再びスッテの帰りを待ちます。
すべてが速い。
すっっっげぇ。
手繰りの途中、イカがもう付いてないとみるや、そこから仕掛けを落とし込みます。
ヒュンヒュンとスッテが海に消えていきます。スッテが手に刺さらないのが不思議。
誘いとか、まどろっこしい駆け引き、してません(たぶん)。
タナに着くやいなや、高速で手繰り始めます。鬼速です。
何?
何?
消防隊の訓練?
こういう人が、2束とか3束とかあり得ない釣果叩き出すんだな。
残念ながら、イカの活性は低く、その達人でようやく、40~60杯。
私は半田丸の沖0号(万能竿)に、手巻リールのアブ7000、直結仕掛けでした。
そりゃあ、となりの達人を意識しますとも。スッテのスピードがとなりとシンクロするよう、ひたすら巻きます、巻きます、巻きます、そして、落とします、のくり返し。
古い漁船です。ラーク取り付けるところなんて、ありません。
体力勝負。竿を持つ左腕、パンパンです。
まわりでは、「釣れない、釣れない」と、なげく声ばかりでした。
釣果は忘れましたが、ツ抜けしたっけ?どうだっけ?
それでも、周りよりは、だいぶマシ。
達人のコピーを心掛けたおかげ。達人が居なければ、悲惨な結果でした。
スルメ、すべて、沖漬けにしましたが、旨かった〜
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