よい本を読んだので、紹介します。
捨てないパン屋の挑戦 しあわせのレシピ 井出留美
(あかね書房)
帯に、青少年読書感想文全国コンクール 課題図書 小学校高学年の部 と書かれている。
(課題図書に選ばれるくらいだから読まずによい本だとみんなわかると思うけど、本当にすべての人に読んでほしいと思う。)
大人が読んでもおもしろいよ。仕事で忙しくって、という人でも、すぐに面白く読めてしまうのに、内容が深いよ。
老眼で字がもう見えないという人も、子ども向けの本だから字が大きくて読みやすくって面白いよ。
漢字には全部ふりがながついているので、本なんて読めないよ、俺はおバカさんなんだからっていう人にも
面白いと思うな。
裏表紙には、主人公の田村さんが、顔より大きな丸いパンを持って笑ってる写真が載っているよ。
まだまだ若いんだけど、田村さんの伝記かな? 人生が詰まってるよ。
田村さんのパンを食べてみたい。わたしは固い噛み応えのあるパンが好きなので、きっとおいしいと思う気がする。
ついで(?)にもう一冊、紹介するね。
古典がおいしい! 平安時代のスイーツ 前川佳代 宍戸香美
(かもがわ出版)
表紙には、枕草子のべいだん、うつぼ物語のからくだもの、源氏物語のつばきもち、ほうとう、の写真が載っているよ。
子ども向けの本かもね。
レシピも材料が少なくてシンプルに作れるものばかり。
古代のあまづらせん(甘葛煎)はツタの樹液から作ったそうで、あまづら風シロップのつくり方が載っていて、作ってみたよ。
これを、氷をけずったものにかければ、古代のかき氷、けずり氷(けずりひ)ができるんだけど、これはまだ作ってないよ。
あまづら風シロップを使って、源氏物語「宿木(やどりぎ)」に出てくる、ふずく を作ってみたよ。
本に載ってるふずくとはちがって、ぶさいくな形にでき上ってしまったけど、素朴でおいしかったよ。
探求心あふれる、ヒマな(じゃなくて、時間のある)子どもたちは、自由研究にいろんな樹液や葉っぱやお花からシロップを作ってみて。
たぶん、ほとんどまずいんじゃないかな? でも楽しいと思うよ。毒には気をつけてね。
幸運を祈る! おいしくできたら奇跡かもね。おしえてね。