プラムフィールズ27番地。

本・映画・美術・仙台89ers・フィギュアスケートについての四方山話。

< 葬送のフリーレン >

2024年06月06日 | ドラマ。
とにかくタイトルが良かった。タイトルで気になって見た。
昨今、とにかくセンスのないタイトルが多いじゃないですか。
異世界・転生・ダンジョン・魔法。もうええっちゅうねん。

総じて面白く見ましたよ。テンションの低いところが楽だった。
だがしかし――好きではあったけど、若干あざといなーと思いながら見ていた感。
旅と英雄譚と魔法、エルフ、戦い。
みんなが好きなものを素直に並べた話だもの。
もう世のアニメファンは魔法世界のものだったらなんでもいいという思考停止状態に
陥ってるんじゃないか?

まあたしかに作品世界の美術は魅力的だよ。古めかしい中世のヨーロッパ風。
わたしも大好き。でもそれはみんなやってることだしなあ。

この作品は、前回の魔王を倒した旅のメンバーが仲間の死後、
その思い出を辿るという趣向(だけ)がとにかく大成功だと思っている。
その他の話は緩いですよね。ちょこちょこ村助けとか敵との対決とか、
メインとしては一級魔法士への挑戦があったけれども、
細切れのエピソードのつなぎ合わせというしかない。

でもとにかくその思い出、記憶が話を輝かせるんだよなー。
それはかすかで。ほんのりと甘く。言葉を変えていえば弱い。
この弱さは、現実世界での話をもっとしっかり作ってこそ良さが出るかもとも思うし、
そうでないからこそ繊細に輝くのか。とどちらも思っている。
現状を肯定するか。もっと良いものを求めるか。決められない。

が、やはりかすかにあざといと感じるということは、やはり(作中の)リアルタイムの
話がもう少し充実していてほしい気がするのか。
そのバランスは難しいだろうと思う。リアルタイムの話をドラマティックに
しちゃうと戦いとか派手な絵柄になるから、追憶が付け足しになっちゃうだろうし。

うーん。でもやっぱりもう少し話の充実を求めたいかな。

ともあれ、次回を楽しみにしたいと思います。


声優たちは全員落ち着いた声の出し方。フリーレンとフェルンはさすがにもう少し
差別化をした方が良かったのではと思ったくらい。
ただ萌え絵、萌え声でやられるのの100倍いいから文句はない。
さすがに2、3人は声の方向を変えた方がいい気はするけれど。

種崎敦美がアーニャと同じ声だとは思えない、と皆が異口同音に言うアニメ。


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