プラムフィールズ27番地。

本・映画・美術・仙台89ers・フィギュアスケートについての四方山話。

◇ 中央公論社「日本の詩歌 12 木下杢太郎 日夏耿之介 野口米次郎 西脇順三郎」

2017年05月12日 | ◇読んだ本の感想。
イサム・ノグチの父が詩人だったと(たしか10年くらい前に)日曜美術館か何かでふと耳に入ったので、
イサム・ノグチにはほとんど全く興味ないのになぜか父の詩を読んでみたくなった。
が、野口米次郎の独立した詩集は最寄りの図書館ズにはなかった。
で、次善の策として4人合本の全集の一を読んでみたわけだが……これは怪我の功名。

木下杢太郎と日夏耿之介が面白かったからね!
今まで全く眼中になかった。こんな機会がなければ出会わなかっただろう。

木下杢太郎なんて、まるで大工さんのような名前なので勝手にプロレタリア文学のイメージだったが、
むしろ白秋の異国趣味の詩にとても近いんですね。全然イメージと違った。
ハイカラな感じ。こういう詩はちょっと好き。

日夏耿之介は……これは読めなくて、何度調べても覚えられなくて、シュウノスケかテキノスケとしか読めない。
でもそんな読みはない。コウノスケですって。
木下杢太郎よりももう少し狷介な感じで、でもきらびやかだよね。
多少トゲトゲしている感じはありつつも、ちょっと面白い。

肝心の野口米次郎も面白かった。なんとなく新しい気がしたな。素朴な内容を新しい表現で語っている気がした。
内容が素朴なので、わりと訳のわからない表現でもまあまあ言ってることはわかるというような。
しかし欄外で解説を展開している人が、自信満々な講釈を述べるので、普通解説はもう少し控えめですよね?と思った。
まるで自詩を解説しているように自信満々。違和感。

唯一、西脇順三郎がピンと来なかった。詩なんてぇものは、ピンとこなければ言葉の意味ない羅列に過ぎなくて、
何をいってんだかという感想にしかならない。
うーん。西脇順三郎はもう少し後に数冊読む予定でリストアップしているのだが……。
詩集じゃなくてまずエッセイ集を読もうか。それで面白ければ詩集を読もう。

久々、詩を読んで気に入った。
中原中也はとても好き、三好達治も好きだが、それ以来の詩人たちかも。




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