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プラムフィールズ27番地。

本・映画・美術・仙台89ers・フィギュアスケートについての四方山話。

◇ 恩田陸「チョコレートコスモス」

2016年09月08日 | ◇読んだ本の感想。
だから恩田陸には、タイトルをつける時には中身を表すタイトルをつけるようにと何度も何度も。

これさー、最後唐突にチョコレートコスモスのことは出てくるけれども、むしろきんぽうげの話だよね?
タイトルにするなら「きんぽうげ」なんじゃないのか。カタカナがいいというなら「バターカップ」。
……しかしたしかに「バターカップ」というタイトルで本は売れまい。バターの話と思われちゃうからね。

元ネタが「ガラスの仮面」であることが丸わかり。
たしかこの人、「ここはグリーン・ウッド」を彷彿とさせる作品も書いていたような……。「ネバーランド」ですかね。
まあでも恩田陸の剛腕で書かれると、元ネタが、とかいう話はもう意味がないような気分になりますね。

今回はホラーでもなく、奇妙な味わいでもなく、SFでもなかったのでわたしは好きかな。
こういう普通の話を読みたい。「夜のピクニック」とかね。作品の傾向として少数派なんだけどね(T_T)。
まあ恩田陸から、ホラーと奇妙とSFを取り去ると85%くらいの恩田陸が消えてしまうと思うが。
普通の話の方が、わたしは楽しめるんです。

しかしいつも言ってることだが、恩田陸は剛腕だねえ……
小説界のお相撲さん。小説界のブルドーザー。小説界のティラノサウルス。
そういう風に表現したくなる。
今回のこれだって、ま~~~よく書くわ。呆れる。

演技力比べですよ。そんなんを小説で表現しますかよ。
まあ演技力を書いた作家は何人もいただろうけど、本作では4通りを書くんですからね!
しかもその4人はそれぞれ目覚ましい(一人アイドル路線の子がわずかに劣るだけで)演技をするという設定ですからね!
さらにオーディション、一次二次どっちもですからね。
普通そんなに書けないよね~~~~~。恩田陸は平行世界に本当に強い。

その迫力に引きずられて読んで、読み終わってほとほと呆れました。全く何て人だか。


本作はオーディションだけで終わってしまって、おいおい、内容の濃さは十分にしても、話はどうしたって
本舞台まで続けなければダメだろう!と思ったら、三部作になる予定らしいですね。
二作目が「ダンデライオン」ですか。でもwikiを見ると掲載誌廃刊のため中断しているらしい。
二作目の残りと三作目、書かずに終わっちゃダメですよ。それこそ「ガラスの仮面」になってしまう。


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わたしは佐々木飛鳥を多部未華子、東響子を松たか子で読んでいた。どうでしょうか。


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