【ファンタジック・アクション・ホラー?】
原作を面白いと思ったことがないから、映画がそれにどのくらい忠実か、というのは気にならない。
原作そのものにつっこみどころが多々あるので。
その上で、散々勝手をやった感のあるこの作品、シリーズ4作品の中で一番面白かった。
なんでしょうかね。テンポの良さですかね。テンポが自分に合ったというか。
監督は、ストーリーを辿る努力を放棄した……と言ったら言いすぎかもしれないが、
最小限の努力しかしなかったように思う。はっきり言って、映画一作品としてはダメでしょ、この話。
原作を読んでいれば何とか話がわかるけど、映画だけを見ている人には、納得しながら見るのは
無理じゃないかなあ。要素がごちゃごちゃ並んでいて、最低限の説明だけはされるけれども、
説明だけでは上っ面でしかない。納得にならない。
でも、原作も納得させてくれるかといえば、させてくれないので……しょうがない部分はある。
まあ、長い話なので、それを3時間弱に収めるのは最初から無理だっただろう。
どこをどうやったって詰め込みになるのは明白だ。
そこを見切って、監督は大ナタをふるった。……が、そのふるう方向が、かなりシュミに走っている。
「ここに割く時間があるのなら、もうちょっと掘り下げた方がいい部分って他にないか?」
と思ったことが再々だったから。
と、一般的にはそう思うのだが、実はわたしの好みのポイントは監督に近い。
小ネタ・周縁部が好きな自分は、監督がちらっと見せる「どうでもいい部分」がツボだった。
例えばフィルチ管理人が猫を相手に踊るところとか。フリットウィック先生が、
オーケストラ&ブラスバンドを指揮するところとか。こんなに長く見せる必要ないだろうに。
ネビルに妙にスポットライトが当たってるのも嬉しかったなあ。特にジニーといい雰囲気である
ところは心温まる。この監督は「チラッと見せる」のが上手いと思った。
画がなかなか。ホグワーツへの汽車が湖の岸を通るところは、各作品に共通のお約束だけれども、
今回の画が一番だったように思う。単に遠景で素直に映しているだけに見えるのに、なんでだろう。
ごく普通のシーンが丁寧。
あと好きだったのは、冒頭のクィディッチ・ワールドカップの会場だなー。
アイルランドチームの登場で泣いてしまった。わたしはどうも、有り得ないほどの巨大空間を
どーんと見せられるのが好きらしく、SWエピソード1の元老院議場?を見た時は感動したし、
モンスターズ・インクのドアの工場?も好きだった。
現実世界においては、サン・ピエトロ大聖堂なんて最高ですよ。関係ないけど。
反面、人物はほんとに魅力なかった。
今回初登場のキャラクターで「活きてた」のは、せいぜいマッドアイ・ムーディくらいだなあ。
せっかく出てきても、ボーバトン=フラーもダームストラング=クラムも全く魅力ないし。
が、フラーの描き方は原作でも不満のあるところ……。クラムはもっと洗練されたハンサムのイメージだった。
リータ・スキーターもあの程度で出してくるんだったら、思い切ってカットという手もあったかも。
面白いキャラクターなので勿体ないけれど、あの程度まで省略しちゃうと、存在意味がない。
その分、クラウチ&ジュニアをもっと何とかした方が……
しかし相変わらず、マクゴナガル先生はかっこ良かった。ウィーズリー家の双子も、今回初めて
かっこいいと思った。わたしはウィーズリー母さんが好きなので、出てこなくて残念。
誰もが言うことだが、やはり校長はリチャード・ハリスが慕わしいなあ……
P.S.
……しかしよく考えたら、これは原作を知らない方が面白く見られるかもしれない気がして来た。
映画では、原作で描いていることの3分の1くらいしか描けてないとは思うけど、
その3分の1がそこそこまとまっていれば、その方が苦痛なく見られるかも。
筋に重きを置かない、アクション映画だと思えば。
いずれにしろ、原作好きにはツライ作品だろうが……
原作を面白いと思ったことがないから、映画がそれにどのくらい忠実か、というのは気にならない。
原作そのものにつっこみどころが多々あるので。
その上で、散々勝手をやった感のあるこの作品、シリーズ4作品の中で一番面白かった。
なんでしょうかね。テンポの良さですかね。テンポが自分に合ったというか。
監督は、ストーリーを辿る努力を放棄した……と言ったら言いすぎかもしれないが、
最小限の努力しかしなかったように思う。はっきり言って、映画一作品としてはダメでしょ、この話。
原作を読んでいれば何とか話がわかるけど、映画だけを見ている人には、納得しながら見るのは
無理じゃないかなあ。要素がごちゃごちゃ並んでいて、最低限の説明だけはされるけれども、
説明だけでは上っ面でしかない。納得にならない。
でも、原作も納得させてくれるかといえば、させてくれないので……しょうがない部分はある。
まあ、長い話なので、それを3時間弱に収めるのは最初から無理だっただろう。
どこをどうやったって詰め込みになるのは明白だ。
そこを見切って、監督は大ナタをふるった。……が、そのふるう方向が、かなりシュミに走っている。
「ここに割く時間があるのなら、もうちょっと掘り下げた方がいい部分って他にないか?」
と思ったことが再々だったから。
と、一般的にはそう思うのだが、実はわたしの好みのポイントは監督に近い。
小ネタ・周縁部が好きな自分は、監督がちらっと見せる「どうでもいい部分」がツボだった。
例えばフィルチ管理人が猫を相手に踊るところとか。フリットウィック先生が、
オーケストラ&ブラスバンドを指揮するところとか。こんなに長く見せる必要ないだろうに。
ネビルに妙にスポットライトが当たってるのも嬉しかったなあ。特にジニーといい雰囲気である
ところは心温まる。この監督は「チラッと見せる」のが上手いと思った。
画がなかなか。ホグワーツへの汽車が湖の岸を通るところは、各作品に共通のお約束だけれども、
今回の画が一番だったように思う。単に遠景で素直に映しているだけに見えるのに、なんでだろう。
ごく普通のシーンが丁寧。
あと好きだったのは、冒頭のクィディッチ・ワールドカップの会場だなー。
アイルランドチームの登場で泣いてしまった。わたしはどうも、有り得ないほどの巨大空間を
どーんと見せられるのが好きらしく、SWエピソード1の元老院議場?を見た時は感動したし、
モンスターズ・インクのドアの工場?も好きだった。
現実世界においては、サン・ピエトロ大聖堂なんて最高ですよ。関係ないけど。
反面、人物はほんとに魅力なかった。
今回初登場のキャラクターで「活きてた」のは、せいぜいマッドアイ・ムーディくらいだなあ。
せっかく出てきても、ボーバトン=フラーもダームストラング=クラムも全く魅力ないし。
が、フラーの描き方は原作でも不満のあるところ……。クラムはもっと洗練されたハンサムのイメージだった。
リータ・スキーターもあの程度で出してくるんだったら、思い切ってカットという手もあったかも。
面白いキャラクターなので勿体ないけれど、あの程度まで省略しちゃうと、存在意味がない。
その分、クラウチ&ジュニアをもっと何とかした方が……
しかし相変わらず、マクゴナガル先生はかっこ良かった。ウィーズリー家の双子も、今回初めて
かっこいいと思った。わたしはウィーズリー母さんが好きなので、出てこなくて残念。
誰もが言うことだが、やはり校長はリチャード・ハリスが慕わしいなあ……
P.S.
……しかしよく考えたら、これは原作を知らない方が面白く見られるかもしれない気がして来た。
映画では、原作で描いていることの3分の1くらいしか描けてないとは思うけど、
その3分の1がそこそこまとまっていれば、その方が苦痛なく見られるかも。
筋に重きを置かない、アクション映画だと思えば。
いずれにしろ、原作好きにはツライ作品だろうが……
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