プラムフィールズ27番地。

本・映画・美術・仙台89ers・フィギュアスケートについての四方山話。

< 9ボーダー >

2024年08月08日 | ドラマ。
女性の生き方とか恋愛のドラマは基本的に嫌いなのよ。

……嫌いなら見るなという話だが、木南晴夏が好きで。
その他の顔ぶれも嫌いじゃなさそうなので、しょーがないから見てみた。
むしろすっぱり面白くなくて、1話で視聴中止出来たらありがたかったのだが。

このドラマは個々の部分はなかなか面白かったんだけど、全体の話が疑問だったね。
全体というか、後半か。
弟の話は要らなかったよなー。全然要らなかった。
ここをまるまる無くして、神戸に戻った松下コウヘイ(変換が面倒……)と、
再開発の話を厚くすれば良かったんじゃないかなあ。

だって再開発の話って最終話で突然出てこなかった?
さすがにラス2だった?でもいずれにせよ、全然深まらないで始まって終わるんだよね。
「ぶっこむなあ……」と思いながら見ていた。

なんだったら再開発の話も要らなかったよ。
もう少し別れと撚りを戻すエピソードが深く描けていれば……。
でも全体が決して深い話じゃなかったから、単にテンポが悪くなっただけで
終わったかもしれないけど。


部分部分はけっこう好きだったんだが。
三姉妹の関係性も(長女と三女の20歳差は、お母さんが出て行ったことを考えれば
フシギでしかないのだが)、明るいご近所さんも、イケメンの幼馴染も、
いつもこんな役をやるYOUも、このドラマではいい加減なお父さんだけど憎めない
高橋克実も見てて楽しかったよ。

一番見てて楽しかったのは木南晴夏と井之脇海の関係性。単純に可愛かった。

井之脇海も弱小会計事務所に入社して、何ヶ月か勤めてやっぱり海外に戻りたいと
放りだし、あまつさえ生計も立てられるかどうかもわからないのに、
社長である木南晴夏を海外に一緒に連れて行こうとしているトンデモな奴だが、
まあフィクションですからねえ。まあフィクションだからと言って、
我慢が出来るラインと出来ないラインは厳然としてありますけどねえ。

状況だけなら「なんだこいつ」でしかないのだが、井之脇海が可愛かったから許す。
この人、面白い役者になりそうだな。
とはいえ、今まで「直虎」「俺の家の話」「帝一の國」で見ているはずなのに、
そこまで目には留まっていない。でも癖のある役を好演しそうな気はするなあ。
「ブラックジャック」は録画しているので、気にして見てみましょう。

川口春奈と松下コウヘイの話は美男美女で目の保養だったと思うが、月並みですかね……。
前半は悪くはないけど、後半の話が怒涛の詰め込みになったことで
どんどん魅力が減じて行った。
残念だ。

銭湯をリニューアルして、ファミリー層とインスタ映えとインバウンドと
地元のお客さんの満足を全部満たすのは不可能なのよー。あんな短時間で。
そんな簡単に行くはずないのよー。

わたしは、見た目に対しておそらく常識のレベル以下で冷淡なので、
お客さんにお金を出させてかっこいい店とかこじゃれたカフェとかのコンサルをする
川口春奈の仕事は虚業だと感じて印象が良くない。
銭湯を立て直しをする過程で前の会社を介在させる金銭的余裕があるかなあ。
それこそ今までの知識と経験を活かして、お金を節約する部分ではないのか。

そういうところも見ててテンションが下がった部分。

まあドラマとしては川口春奈とくっつく結末しかないだろうが、
実際だったら、あんな会社の御曹司はほっぽり出せないと思う。
1億超えの貯金通帳の時点で「どっかの御曹司だったらベタだろ……」と思っていたが、
ほんとに御曹司でしたね。まあ悪人にしないためには仕方ないか。

今から思えば、その正体をサスペンス風に展開させるというストーリーなら
もっと興味が持てたかもなあ。多少の、マイルドなサスペンス。
弟と大庭湯と再開発の話を抜かして、正体探し→御曹司判明→あれこれ→ハッピーエンドの
流れで良かった。その分話を深めて欲しかった。


とはいえ、2024の春ドラマでは、これが唯一面白かったといえるものだったかなー。
他は「アクマゲーム」しか見られなかったもんなー。
「366」「VRおじさんの初恋」「6秒間の軌跡」「イップス」は軒並みギブアップ。
ドラマもわたしのチョイスはだいたいは面白くないので、嫌なら見るなと思うが、
見ないと出会えて良かった!と思うドラマにも出会えないんだよね。


コメント
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