お母さんと読む英語の絵本

読み聞かせにぴったりな英語絵本から、米国の子どもたちの世界をご紹介
子どもをバイリンガルに…とお考えのお母さんに

学校のダンスパーティ

2009-02-25 | from Silicon Valley

日本で経験がなくてとまどったのは子どもの学校で催されるダンスパーティでした。中学生になると、まだ12-13歳だというのに、しょっちゅうダンスパーティがあるのです。

体育館や屋内競技場などに遮光カーテンをかけ、ミラーボールを回したり、レーザー光線を走らせたりと本格ディスコのようなセットをし、プロのディスクジョッキーやバンドを雇って、夜8時くらいから夜中まで。食事はでませんが、飲み物とスナックが売られます。学校によっては駐車場やトイレへの暗い渡り廊下にはセキュリティガードが配備されることもあります。

音楽はいろいろ。ラップやファンクにまじって80年代風のなつメロも流れたり。が、最後には大人のパーティのようなスローバラードが流れ、本格的に?照明が暗く落とされるので、ボランティアでフロアの監督に出ている親は内心やきもきさせられたり、居心地悪い思いをしたり・・・。

パーティは時には学校やPTAが主催することもありますが、たいていは生徒たちの自主企画です。目的は、主催するクラスや学年のためのファンドレイジングで、つまりはパーティ券を売りさばいて収入を得るため。売り上げはクラスの活動資金にしたり、学年の修学旅行の経費の一部に充てたり、と使い道は案外生真面目なものです。

売り上げを上げるためには、ダンスパーティの企画にそれなりの戦略が必要とばかり、子どもたちは真剣です。まずはスケジュール。人がたくさん集まりそうな週末を選び(試験前とか、皆が泊まりがけで出かけてしまう三連休の前とかはダメ)、他の学年やクラスとかち合わないように、また地域のほかの学校のパーティともぶつからないようにスケジュールを調整します。お客さんのとりあいになるので、他とぶつかるのは得策ではありません。人気の週末は施設の予約も取り合いになるので、ひと仕事です。

企画・趣向で大事なのは人気のあるディスクジョッキーやバンドの調達。プロを雇うこともありますが(中学1年生が大人のディスクジョッキーを雇います!)、友達のお兄さんとか、お姉さんのボーイフレンドとかが玄人はだしの腕前で、しかもプロより安い料金で引き受けてくれることもありますので、少しでもコストを下げるために駆け回ります。また、当日会場で売る飲み物やスナックは、親に寄付を募ったり、皆で家から持ち寄ったり。ドリンクやスナックは、会場でひとつ1-2ドルで売ります。

パーティ券は5ー7ドル程度。友達のネットワークをとことん活用して売りさばきます。

さて、資金がいるのはお互い様ですから、子どもたちもそれなりに義理堅く、自分のパーティに来てもらったら、次には相手のパーティに行くことになります。その結果、いつも、どこかしらでダンスパーティが開かれていることになり、親の目には子どもたちが毎週のように夜遅くまで遊び歩いているように映ります。このあたりが、ティーンエイジャーになりたての子どもと、初めてティーンエイジャーを持つ不慣れな親との小競り合いの始まりかもしれません。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする